<観劇レポート>はらぺこ満月「さんかくまる」
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
団体名 | はらぺこ満月 |
回 | はらぺこ満月 4品目 |
題 | さんかくまる |
脚本 | 星茉里 |
演出 | 星茉里 |
日時場所 | 2020/02/13(木)~2020/02/15(土) BUKATSUDOHALL(神奈川県) |
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団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
はらぺこ満月とは
物と人との間のこと、当たり前になってしまって見えなくなってしまったこと、
時の流れと共に忘れてしまったことなどを…
思い出したり見つめなおしたり、つなぎなおしたりすることを試みるプロジェクト。
主に「食」と「土地」にまつわることと、「身体」との関係性を手法を問わず探っている。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
窓の向こう側に見えるのは、ドッグヤードガーデン。日本に現存する最古の石造りのドックヤードを復元して保存したものらしい…。そんな話をお弁当のおむすびを食べながらきいた。それは、おむすびと船にまつわるお話。
観劇のきっかけ
朝、ツイートを見かけて、大好きな隠れ家、BUKATSUDOで公演をする、と見かけて、ふらっと行くことにしました。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
観劇日時 | 2020年2月14日 15時00分〜 |
上演時間 | 50分(途中休憩なし) |
価格 | 2500円 全席自由 |
チケット購入方法
劇団ホームページからのリンクで、予約しました。
当日受付で、お金を払いました。
客層・客席の様子
男女比は5:5くらい。年齢層も様々でした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・静か
・シンプル
観た直後のtweet
はらぺこ満月「さんかくまる」50分休無。
TPAM参加作品。演劇より、静かなパフォーマンスの要素が強い。柴幸男「あゆみ」を思い出しながら見た。どのくらいの幅の時間を思い浮かべるのかが直感的に納得出来ず迷ったかも。おむすびあるから、お腹がぐーぐーなって困る。おにぎりって呼ぶ地域もあるよね pic.twitter.com/wYNSVBVaGE— てっくぱぱ (芝居好き) (@from_techpapa) February 14, 2020
映像化の情報
情報はありません。
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
作品としては、「演劇」と、静かな「表現パフォーマンス」の中間、といった所の立ち位置かもしれない。なので、演劇の「劇」というより、ある切り取られた表現を、どのようにくみ取るか、という感覚の作品だと理解した。なので、割と観る人を選ぶ演劇だと思う。私もどちらかというと苦手な部類かも。とはいえ、どんな事を感じたのかを書き下してみる。
登場するのは3人。旅の人、風の人、結ぶ人。
おむすび、というと、お腹にたまるイメージ。食と、満腹感。お母さんの作ってくれたおむすび。戻るべき場所、我が家のイメージ。そして、朝出かける時に、包んで持たせてくれるおむすび。新しい力。旅立つ場所のイメージ。おむすびだけれど、その白い粒は血と肉となる。ずんずん、ずしずし、たくましく生きていくイメージ。米の力。米力。
旅の人、自らが大切なものを詰め込んでいる旅行のカバン。今までの人生での、思い出の品。結ぶ人、が、後方のテーブルで、ひたすらおむすびを作っている。劇中、何個作ったのかな。丁寧に丁寧に、おむすびを作る。いつでも帰る場所だし、旅立つ場所として存在しているイメージと。そして、風の人は、米粒になったり、米粒が産み出した人間の世界・・・旅の人の内面になったり。カバンの中から撒き散らした、大切なものを見つめながら、米粒と共に生きていく。・・・そんな世界の、とても前向きな表現だったと感じた。
思い出の品を詰めている所から、どこか人が、人の一生を振り返るようなイメージも持つ。あまり類似するような表現を見た事がないので、あきりたりかもしれないが、柴幸男の作品「あゆみ」を思い出す。旅の人は、人生を旅する旅人。思い出の品を大切に広げて、そして仕舞う。そんなイメージが、ポジティブな人生に重なって見えた。
逆に、観ていて、ん~?と迷った点は。
この見ている光景は、どのくらいの時間幅の出来事として捉えればいいのかなぁ、という事。私が「あゆみ」を連想したように、何となく人の一生、という解釈をしたいなぁ・・・、という思いが芽生えてきたのだけれど。観ている限りは、時間の幅が判然とするイメージを持てなかったこと。
ラストに見える、ドックヤードガーデン、のモチーフ。どうも私には、それまでのお米の話と、どうもつながって見えてこなかった。ひょっとしたら時間の幅は、造船所があったころの歴史、過去から現代への歴史、という幅の話なのかな、なんてことも頭をよぎったのだけれど、具体的なイメージが繋がり切らなかった。簡単に言うと、ドックヤードガーデンがなくても、十分に成立していた表現のように感じた。
中央にドン、とあった炊飯器。しっかりと、電源まで用意されていたけれど、劇中、ご飯炊いていたのかな・・・期待してしまったのだけれど。ご飯を炊くときの、あの独特の水蒸気の匂いを期待したし、最後にあそこからご飯を取り出すものとばかり思っていたけれど。ちょっと肩透かしだったかな。
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