<観劇レポート>小松台東「オイ!」
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 小松台東 |
題 | オイ! |
脚本 | 松本哲也 |
演出 | 松本哲也 |
日時場所 | 2023/08/03(木)~2023/08/13(日) ザ・スズナリ(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
松本哲也による演劇ユニットとして、
2010年12月第一回公演「ノンアルコールで吐く」より劇団活動を開始。2013年より劇団名を小松台東(こまつだいひがし)に変更。
全作品宮崎弁で上演されていることが特徴で、日常の中で起こる人間の機微を丁寧に、ユーモアを交えて描いています。
2019年より瓜生和成、今村裕次郎、佐藤こうじが劇団員として加入
2022年2月より小園茉奈が劇団員として加入
過去の観劇
- 2022年11月07日 小松台東「左手と右手」
- 2022年06月03日 小松台東「シャンドレ」(2022年再演)
- 2021年09月03日 小松台東「デンギョ-!」(2021年再演)
- 2021年05月28日 小松台東 「てげ最悪な男へ」
- 2020年11月07日 小松台東 「シャンドレ」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました。
1997年の高校時代と、2023年の現在を舞台に物語が展開し、人生で初めて“老い”を背負い始めた世代の苦悩や悲哀が描かれる。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年08月11日 14時00分〜 |
上演時間 | 120分(途中休憩なし) |
価格 | 4500円 全席指定 |
観た直後のtweet
小松台東「オイ!」120分休無
高校生の頃の生活と思い出と。それを遠くから眺める視点。よくあるテーマの作品だとは思うけど。正直、前半がかったるくて辛かった。思い出がビビットだからこそ、後半が生きてくる気もするけど、イマイチ関係が掴めない人々だった。それぞれを一人称で描きすぎてる感?。 pic.twitter.com/v0ZpPjFaaF— てっくぱぱ@観劇垢/3 (@from_techpapa) August 11, 2023
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
事前のストーリーの通り。主に描かれるのは1997年。高校時代。友達の部屋に居座って、くだらない話をしてだべる友達三人、井上、中村、後藤。千葉から引っ越してきて、誰とも話をしない葉山と。たまに見え隠れする女子、佐藤と金丸と。井上の妹と、父と。彼らの1997年がメインで描かれて、その後2023年に、誰かの葬式に呼ばれて集まる人々の物語。いつもの小松台東の物語と同じく、宮崎を舞台にした物語。かつ、後藤は2023年には電気工事の会社の社長になっているし、佐藤と結婚している?(劇中、特に言葉では説明はなかったけれど)ので、「デンギョー」や「シャンドレ」などのお話の影も見え隠れする物語。
大人視点での、青春の振り返り。物語の構図として、割とよくあるパターンだと思う。それを小松台東らしく、宮崎を舞台にしたモノに仕立て上げている・・・という事なのだろうけれど。高校生時代の人々の像がボヤケ過ぎていて、あまり親近感が湧いてこない。何気ない会話から湧き立つものを狙っているのかもしれないけれど、一向につかめず。後半2023年の葬式で、誰が無くなったかも分からず(井上の父親かと思ったら違くて、セリフを聴き逃がしたのか誰が無くなったのか分からなかった)、葉山が海外を渡り歩くカメラマンになった、という設定も唐突で、今とあの頃の何に着目すればよかったのかなぁ、なんて思いながら観ている。
やはりある程度「青春時代の何か」共感するように描かれないと、2023年の振り返りのシーンに感情移入するのが難しい。・・・共感が難しいくらい他人が入り込めない青春時代、っていう描写を狙っているなら分かるけれど、そういう訳でもなさそう。妙に一人称で閉じた青春が描かれていて、これまでの小松台東の作品とは違い、かなりフラストレーションの溜まる舞台だった。