<観劇レポート>劇団ドガドガプラス「肉体だもん・改」
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
|団体名|劇団ドガドガプラス|
|回|劇団ドガドガプラス第28回公演|
|題|肉体だもん・改|
|脚本|望月六郎|
|演出|望月六郎|
|日時場所|2019/08/17(土)~2019/08/26(月)
浅草東洋館(東京都)|
劇団紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
歌って踊れる浅草の劇団
ドガドガプラスは、2006年に旗揚げして「踊り子女優化計画」を実行中。網タイツで歌って踊って、笑って泣いて汗を流して。先人たちがつくった浅草レビューの世界観を踏み台に、演劇界に新風を巻き起こしているのです。いまはそよ風程度ですが、これを台風にするためにも、ぜひぜひ応援のほど、よろしくお願いいたします。
[https://doga2.com/:title]
事前に分かるストーリーは?
CoRichには、こんな記載がありました。
敗戦から2年。戦争の傷跡は誰の心にも深く残っている。家族を失った少年少女はそれでも生き残らなくてはならない。彼らに残された武器はただ一つ…まだ頼りないが瑞々しくしなやかな肉体だった。
上野・浅草界隈には二つの少女売春組織が凌ぎを削っていた。『血桜団』の後ろ盾は特攻帰りの菊井創平が率いる愚連隊だ。ライバル『ベビードール』は東大卒のアプレゲール…秀才山崎輝嗣が運営する。金融業の資金を元手に大陸帰りの復員兵がたむろする『さんぱち旅団』を用心棒に抱えていた。『血桜団』のリーダーはジャガタラお幸。エキゾチックな美少女でその一の子分が鉄火の小鉄。くじけそうになる仲間を励ましながら春をひさぎ、いつ訪れるかしれない平凡な幸せを夢見ていた。『ベビードール』のリーダーは花売り瑠璃子。その妹ネンネの翠子には松竹歌劇団SKDに入団して国際劇場の舞台に立つ夢があった。
客に惚れる…掟破りのリンチをきっかけに二つの組織がぶつかった。純情が燃え上がり、秘められた恋心がスパークする。デカにブン屋、シューシャインボーイが交錯して笑いと涙がたっぷり溢れる悲喜劇が始まる。
観劇のきっかけ
前回の観劇が面白かったから、の観劇です。
ネタバレしない程度の情報
上演時間・チケット価格・満足度
|観劇した日時|2019年8月19日
19時00分〜|
|価格|4500円 全席自由
(事前にネット予約)|
|上演時間|155分(70分-10分休-75分)|
|個人的な満足度
[https://stage.corich.jp/user/206853/done_watch:title=CoRichに投稿]|★★★★☆
(4/5点満点)|
客席の様子
シニアなサラリーマン層が半分くらい。それ以外の客層はまちまちでした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観劇できる舞台です。
観た直後のtweet
ドガドガプラス「肉体だもん・改」155分休10分含。
ビール飲みながらゆるりと観劇。あ〜楽しかった。やっぱ女優さん観てるの楽しい、脳天直撃的な。(古!
全く違うアプローチながら先週の「夢見る喜世子レヴュー」と時代背景もテーマも似てる。夏だからか、時代がキナ臭いからか、偶然か。オススメ! pic.twitter.com/GTwNQlfXUg— てっくぱぱ (@from_techpapa) August 19, 2019
感想(ネタバレあり)
舞台は戦後間もない、浅草。パンパン・ガールが町にあふれて客引きをしている世の中。そのパンパンたちを取り仕切る、二つの組が幅を利かせていた。組織の中では惚れた腫れたはご法度。その中で、未来に夢を見て、でもパンパンや裏稼業を経験した自分に夢を見る資格があるのか悩んで、それでも苦悩しながら、夢を見ようとする人たちの群像劇。
ドガドガプラス、二度目の観劇。
周りに迷惑をかけなければ、飲食・飲酒しながらの観劇OK。そんな中、浅草の歴史の流れを組む大衆演劇というのだろうか、歌舞伎をと~っても柔らかくした感じというのだろうか。ヤクザ・・・というか、裏稼業のお話でもあるので、この作風、好き嫌いは真っ二つに分かれると思うけれども。見栄切りあり、歌あり、ダンスあり、お色気もありで、観ていてその場の雰囲気を楽しむ芝居。あー楽しかった、の、155分だった。前回と作風は同じなので、これがドガドガスタイル、なのだという事ははっきりした。
ショーの要素が強い作品だが、戦後間もなくの混乱を生き抜いた人を描く点で、後半、未来に夢を抱く人々の描写は、胸に迫るものがあった。奇しくも先週観た「夢見る喜世子レヴュー」も、パンパン・ガール達を描いていたし、アプローチは全く違うも(・・・と書いて、そこまでは言い切れないかな、と思ったケド)、戦後、何もなかった時代に、必死に夢を掴もうとした人たちの物語、というテーマとしては、同じことを描いていると感じる。8月で戦争ものが多いことが原因なのか、時代がどこかキナ臭くて、底辺の日本を思い出さずにはいられない時代の雰囲気なのか、あるいは単に偶然なのか、何とも言い難いけれど。自分の息子や子孫が、あんな悔しい思いをしながら人生を送るのは耐えられないな・・・と思いつつも、どこか活気にあふれる雰囲気が羨ましかったりもする。
役者さん。古野あきほ、ドガドガ他、何度か見ている女優さんだけれど、舞台に映えて、男心をわしづかむ感覚かなぁ。白光に佇むのを見ていたい感覚。石川美樹、ドガドガで好きになってしまった女優さん。前回の優しいかんじとは打って変わって、ドSむき出しなシーンもあり、目が怖くてドキドキ。でも2幕では舞台で回されてたなぁ。こちらもドキドキ。蜂巣和紀、痩せたっていうツイートが流れていたけれど、本当に痩せていた。でも演技の安定感がすごく好きだ。
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