<観劇レポート>ろりえ「いけない先生」
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
団体名 | ろりえ |
題 | いけない先生 |
脚本 | 奥山雄太 |
演出 | 奥山雄太 |
日時場所 | 2019/12/26(木)~2019/12/30(月) 駅前劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
脚本家、演出家、俳優である奥山雄太が主宰を務める演劇ユニット。2007年結成。
女の子に対する絶対的な憧れと、
男の子であることへの開き直りを、様々な角度から描き出す。あと、たまに切ない。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
中間テストが目前に迫ったある日。
女生徒たちは試験問題を盗むため、真夜中の職員室に忍び込んだ。
しかし、学内最強の女教師軍団がこれを迎え撃ち、計画は失敗に終わる。……はずだった。
主犯格の女生徒がやけっぱちで盗んだ書類の中から、セクシー映画のシナリオが見つかる。
いけないんだ、いけないんだ。
先生に言ってやろ。
観劇のきっかけ
前回公演が面白かったからです。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
観劇日時 | 2019年12月26日 19時00分〜 |
上演時間 | 130分(途中休憩なし) |
価格 | 3800円 全席指定 |
チケット購入方法
劇団ホームページのリンクから、予約をしました。当日の受付で、前売り料金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比が7:3くらい。男性はアラフォーアップが目立ちました。女性の年齢は様々でした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・コメディ
観た直後のtweet
ろりえ「いけない先生」130分休無。
役者さんは、みなさん熱演。
昨年観た「ミセスダイヤモンド」のような感覚、感動を求めて、来たのだけれど。1年間で、大分期待値を上げてしまったようで。。。全く感情移入出来ず、客席も暑いし、辛い観劇体験だった。酒飲もう。 pic.twitter.com/wGMHTET4xF— てっくぱぱ (芝居と酒好き) (@from_techpapa) December 26, 2019
映像化の情報
情報はありません。
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ストーリーは。
北北沢大学付属高校を卒業して、母校の教師になった岩井ななせんは演劇部顧問。でも弱小で部員も4人程。在学中はエログロ作品やる演劇部に所属して、いたが、今は普通の落ち着いた教師。でも裏では、R15の映画にエロい脚本を書いて、バランスを取っていたりする、悩める教師。付属高校だから、大学の圧力が強く、リスクヘッジで文化祭を今年限りで中止にしたい大学。大学側の担当者に気に入られたい教頭。先生の裏の顔を知った演劇部員は、先生の書いたエロ映画「下下北沢物語」を上演することに。でも、エロ高校演劇なんて認められない、と、大学側との戦いが始まる。。。と、かなり端折って強引にまとめるとこんなストーリー。
率直に言って、全く面白くなかった。
ろりえの作品は2回目。昨年の「ミセスダイヤモンド」に、話の構造自体は割と似ていて、青春モノの中に、青春に対する懐古の視点が混ざっていて、どこか切なさを狙う感覚なのかもしれないが。主人公の岩井ななせんが、熱を帯びて映画や演劇を作りたいのか、もうそういう事を諦めているのか、今のポジションというか、何をしたいのか全く読み取れない。「エロ高校演劇」という、エグく迫れば楽しそうなモチーフの回収も中途半端に終わり。女性教師たちの葛藤も、何だか唐突で中途半端で意味分からず。80分目くらいで、何を観ればいいのだろうか、と悩み出してしまった。辛かったので、観劇中、昨年の「ミセスダイヤモンド」を思い出した。前半、非常に「平凡な葛藤モノ」だったけれど、平凡な展開をバネにした後半の盛り上げ方と野球のシーンがとても印象的だったので、、、、後半の盛り上がりへの伏線かな、と思ってガマンした。クライマックスの法廷シーンも、何故法廷なのかそもそも意味が分からんし、一人一人戦いつつ、女性教師の負け方もよく分からんし(養護の先生は面白かったけれど)。。。。盛り上がることなく終わってしまった。
「いけない先生」というタイトルなので、すこしエッチなのかも、という思いもあった。でも、エッチな部分はなく。むしろ、劇中で扱われるエロ映画が「エロで人々の敷居を下げて、真実をぶち込む」的な事を言い出す始末で。。。。いやいや、それ、観に来ている俺らの事かな、と自らを省みつつ。・・・まあ確かにエロを期待していないと言えばウソなので、「真実をぶち込んでもらおうじゃないか」と待ち構えていたけれど、何も来なかった。この客の構造と、物語の構造がどこか同じ方向に向いているのは意図的かどうかは分からないけれど、人によっては、馬鹿にされた、と感じる客もいたんじゃないかとさえ思った。
男性教師と一人二役の演劇部員4人組が好演。この4人のシーン観ている分には楽しかった。