<観劇レポート>なかないで、毒きのこちゃん 「あの娘みゅ~ん」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 なかないで、毒きのこちゃん「あの娘みゅ~ん」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | なかないで、毒きのこちゃん |
回 | なかないで、毒きのこちゃん本公演 |
題 | あの娘みゅ~ん |
脚本 | 鳥皮ささみ |
演出 | 鳥皮ささみ |
日時場所 | 2021/05/19(水)~2021/05/23(日) ザ・スズナリ(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
鳥皮ささみ、猪股和磨、田村優依、森岡未帆、森田ガンツ(/猫のホテル)、植田祥平、吉田壮辰、芳田遥の8名による劇団。
野外や古着屋、蕎麦屋、BAR、ツイッターなど劇場以外での公演を得意とし、かわいらしくもどこか毒のある独特の劇世界をハイペースに発表し続けている。
過去の観劇
- 2024年08月09日 【観劇メモ】Mrs.fictions「ミセスフィクションズのファッションウィーク」
- 2024年06月20日 【観劇メモ】なかないで、毒きのこちゃん 「シャーク・アタック・トルネード・アフタートゥモロー」
- 2023年11月16日 なかないで、毒きのこちゃん「サモエド」
- 2023年05月30日 なかないで、毒きのこちゃん「もう二度と言えなくなるねおやすみと」
- 2019年07月04日 なかないで、毒きのこちゃん「MITUBATU」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
金がない、仕事もない、家庭もないし、未来もない!弟夫婦に世話になりながらものらりくらりと糞溜めのような日々を過ごしていたおじさんが「あの娘」と出会うことで始まる、恋に落ちるおじさんと、落とした「あの娘」と、落ちていたおじさんたちとのハートウォーミング・ラブ・サスペンス・ストーリー!
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年5月19日 19時00分〜 |
上演時間 | 115分(途中休憩なし) |
価格 | 3800円 全席指定 |
チケット購入方法
劇団ホームページから、Web上で予約しました。
当日、受付で現金でお金を支払い、指定席券をもらいました。
客層・客席の様子
男女比は6:4くらい。若干男性多め。
女性の年齢層は若め、男性は40代up層が目立つ感じでした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・コメディ
・シリアス
・考えさせる
観た直後のtweet
なかないで、毒きのこちゃん「あの娘みゅ~ん」115分休無
劇団2度目。あ〜タイトルそういう意味ね。ラスト劇的、テーマは分かるんだけど。そこに至るまでで感情移入できる場所が殆どないというか。ストーリー明確で分かりやすいのに、ただ純粋につまらなかった。前観たのは良くて期待し過ぎたかなぁ。 pic.twitter.com/NzoVY30uz7— てっくぱぱ (@from_techpapa) May 19, 2021
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
途中から、つまらないなこれ、って感じてしまった演劇は久しぶりだった。全くもって全然、置いてかれてた。舞台上で、特にオジサンたちがハッスルしている感じは、それだけで見ると、きっと面白い。でも、物語としては全然入り込めないので、オジサンたちが面白くても白けてしまう感覚。劇団2度目の観劇で、前回観た「MITUBATU」が凄く印象的だったので、期待値が高かっただけに、ものすごく裏切られた感覚が強かった。
テーマは、何となく理解出来る。どうしようもない状況は、果たして「ミジメ」なのか。そもそも、「状況がミジメ」とは、他人が決めることではない。でも、他人の目があると、ミジメである状況への確信が強まったりも弱まったりもする。尺度を他人にしてしまうのは何故だろう。・・・そんなテーマを下敷きに。プロボーラーの夢をあきらめて、どうしようもないけれど朗らかに生きる兄と、普通の家庭を作る弟の関係を軸に、「ミジメ」である事とは何なのかと、どうしても起こり得る、見下される事への哀愁を描く。あるいは、「七人の小人」を集めないと幸せになれないと信じておじさん達を監禁する程、幼少期に両親からトラウマを背負わされた人々の生き様と、好んで美人に監禁されてるオジサンたちを、一見コメディ風に描く視点も重なる。
物語の途中で、感情移入が出来る相手がいないので、誰にフォーカス当てれば良いのかよく分からないのが辛かった。40過ぎてフラフラしている男…って、軽く語るにはお話的なギミックや背景がもう少し必要だと思うし、30過ぎのそこそこ美人な女がオジサンを監禁しているのって、話としてはコメディにするにはちょっとグロテスクでストレート過ぎる。弟の家族とその隣の家の高校生の友達も、なんで集まっているのかよく分からない。でも、オジサンたちは直球ストレートに明るい。・・・どこをどの視点で観たらいいのかな、誰に注目したらいいのかな、って事を考え始めると、戸惑って、戸惑っているうちに疲れてつまらなくなってしまった。
気になった役者さん。田村優依、影がある故、普段は美人で明るくても、恐ろしい事を突拍子もなく実行する。背後のある怖さがとても印象的。ワインを飲ませて眠らせたり、地下室の扉を閉める時の表情がとにかく怖かった。芳田遥、実際には女子高生とはかなり歳が離れているんだろうけれど、どこか「こんな女子高生いるいる」っていう雰囲気、たたずまいが好き。劇団ページによると、おじさんを虜にするらしいし、前回の「MITUBATU」の時にも名前を挙げてるから、私も術中にハマってしまったという事か。ふと気づくと、目で追ってしまう。どこか、キャラメル(演劇集団キャラメルボックス)っぽい純粋な幼さがある女優さんだなぁ、と思った。