<映画レポート>「その日、カレーライスができるまで」
【ネタバレ分離】昨日観た映画、「その日、カレーライスができるまで」の鑑賞レポートです。
もくじ
映画基本情報
タイトル
「その日、カレーライスができるまで」
2021年製作/52分/G/日本/配給:イオンエンターテイメント
キャスト
健一:リリー・フランキー/映吉(声):中村羽叶/村田長太郎(声):吉田照美/東向未夕(声):岡田ロビン翔子/(声の出演):黄栄珠/(声の出演):福田信昭/美津子(声):神野三鈴
スタッフ
監督: 清水康彦 /原案:金沢知樹/脚本:金沢知樹,清水康彦/企画:齊藤工/プロデュース:齊藤工/製作:坂本香,有馬一昭,佐久間大介/エグゼクティブプロデューサー:麻生英輔/チーフプロデューサー:小林有衣子/プロデューサー:野村梓二/撮影:川上智之/照明:上野甲子朗/録音:桐山裕行/美術:松本千広/フードコーディネーター:松山綾子/スタイリスト:服部昌孝/ヘアメイク:岩城舞/編集:清水康彦/音楽:香田悠真/主題歌:安部勇磨/デザイン:池田樂水,齊藤賢太郎/助監督:草場尚也/ラインプロデューサー:安藤光造/アシスタントプロデューサー:金川紗希子
公式サイト
その日、カレーライスができるまで
(公開後、一定期間でリンク切れの可能性あり)
映画.comリンク
作品解説
ラジオ番組とカレーがつなぐ家族の絆を描いた物語をリリー・フランキーが1人芝居で演じるドラマ。齊藤工の監督デビュー作「半分ノ世界」の脚本を手がけた金沢知樹が、「劇団スーパー・エキセントリック・シアター」の野添義弘還暦公演のために書き下ろした戯曲が原案。齊藤工がプロデュースを担当し、齊藤プロデュースによる「MANRIKI」や「CUBE」日本版リメイクなどを手がけた清水康彦監督がメガホンをとった。
あらすじ
ごくごくありふれたカレーの食材が並ぶ台所に立つ、くたびれた男。彼は3日後に控えた妻の誕生日に食べる特製カレーを仕込んでいる。それは男にとって、毎年恒例となっている大切な料理だった。愛聴するラジオ番組でパーソナリティが語る「マル秘テクニック」募集の声に、男はガラケーを手にしながら「3日目のカレー」についてのメールをつづり始める。
満足度
(4/5.0点満点)
鑑賞直後のtweet
映画「その日、カレーライスができるまで」
話は割とベタだけど、雰囲気、空気感みたいなのは好きだったなぁ。リリーフランキー、やっぱり味があって好き。でも、カレーよく作る身としては、カレーに現実感がちょっとない気がしたけども。 pic.twitter.com/2bXsqJcOtv— てっくぱぱ (@from_techpapa) September 6, 2021
感想(ネタバレあり)
ストーリーは記載の通り。少し補足しておくと、妻はもういない。愛想つかして出ていった様子。別れた理由。二人には息子がいたが難病で、手術をする金も都合できず死んでしまった。カレーを作っていると、息子の写真が倒れる。まるで息子がそこに居るかのように。思い出のビデオを見返したりしながら、カレーを作る男の話。
お話は、割とベタでありきたりかなー、という気がする。死んだ息子の気配を、倒れる写真で感じる…というは、まあ、ちょっとあるあるだよな、という気もするも。劇中、回想の子供のビデオテープ以外は、リリー・フランキー一人しか出てこない。彼が作る空気感みたいなものが、映像からはみ出してとても染み入ってきて、味わい深い。息子を死なせてしまい、妻に愛想をつかれた不甲斐なさと。ものすごい生活感と、後悔と。それが滲み出てくる。今は同じような難病を抱えている人のために募金活動をしている所とか、人となりがよく分かる。そんな、リリー・フランキーの作り出す雰囲気を味わう映画だった。
同時上映の「HOME FIGHT」も面白い。伊藤沙莉が、疑いかかってきたり、ブチ切れている演技がとにかく最高。コロナ禍の微妙なやり取り。結局同じ家の中でリモート会議しているのが笑える。