<観劇レポート>あんっHappyGirlsCollection「泡雪屋電影譚」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 あんっ♡HappyGirlsCollection「「泡雪屋電影譚」」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | あんっ♡HappyGirlsCollection |
回 | 激情公演 |
題 | 泡雪屋電影譚 |
脚本 | 夢乃屋毒花(あんっ♡HappyGirlsCollection) |
演出 | 夢乃屋毒花(あんっ♡HappyGirlsCollection) |
日時場所 | 2021/10/22(金)~2021/10/24(日) ひつじ座(東京都) |
団体の紹介
劇団ページに、団体紹介を見つけられませんでした。
過去の観劇
- 2019年09月14日 あんっ♡HappyGirlsCollection「泡雪屋流寓譚」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
3XXX年、噛まれると不幸女子と化し、その証に局部無毛症になってしまう謎の疫病「パイパンバンパイア」が世界を襲う! 上のお口でも下のお口でも感染するため全ての性産業が電脳化した社会。解散寸前の劇団主宰はお金とネタを求め、美少女電脳娼婦として仮想空間デビュー! 新しいタイプの拷問に耐える仕事、今までとは一味違うくそ客・くそ男、同業者からの誹謗中傷嫌がらせ、そして手を差し伸べてくれる人との恋。これは仮想? それとも、現実!? 果たして美貌さえ手に入れれば不幸女子は幸せになれるのか!?
不幸女子の不幸女子による不幸女子のための空想実験! この物語は、〈フィクション〉です!!――バ美肉だって、恋をする。
どれだけ誹謗中傷で人が死んでも、あなた達は変わらない。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年10月22日 19時30分〜 |
上演時間 | 115分(途中休憩なし) |
価格 | 3000円 全席自由 |
チケット購入方法
公演ページ(ブログ)からのリンクで予約しました。
当日、現金でお金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は8:2くらい。20~40代位までの年代層の人が目立ちました。
観劇初心者の方へ
一部、性的な内容が登場しますが、そんなにエグイものはありませんでした。
大抵の人には、それ程気にならない範囲の表現だと思います。
・コメディ
・シリアス
・会話劇
・にぎやか
・考えさせる
・エロい
観た直後のtweet
あんっHappyGirlsCollection「泡雪屋電影譚」115分
万人受けはしないだろうし、観劇初心者には絶対勧めないタイプの芝居だけど、めちゃ面白かった。劇中劇タイプ、割かし淡々と進むのに、刃物のように尖ってた。目が離せなかった。 SNSの怖さと女の情念、か?。別視点を確かに観てみたい。超オススメ! pic.twitter.com/E2XNdZgPph— てっくぱぱ (@from_techpapa) October 22, 2021
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
脚本のネタのためと、生活費のために、バーチャルセックスの電脳娼婦として仮想空間にデビューしてみたら。客の男たちはリアルを求めてくるし、同僚の娼婦からの嫌がらは受けるし。客にちょっと情を出してリアルの連絡先を教えたら、気が付くとどんどんエスカレートする。でも、突き止めた本人は、意外と普通の人だったり。翻弄れる中で擦れていく感覚、感情。私のこの感覚をどうしてくれるのよ!…と、強引にまとめるとこんなお話。
主人公のみずあめは、仮想世界のアバター。「中の人」三木桜が物語を舞台脇で語り、アバターのバービー人形のようなみずあめが、舞台中央で男たちとやり取りする。電脳娼婦・・・とは言うものの、簡単に言うと「SNSの裏にある悪意」を描く物語。ここ最近はよくあるテーマな気もするけれど、かなり絶妙な塩梅で、秀逸に「このろくでもない素晴らしき世界」を描いていて、会話から目が離せない。LINEならぬ「にゃいん」、Twitterならぬ「青い鳥」。電脳娼婦の集う部屋は外からもやり取りが見える。同時並行的な会話が繰り広げられるのも、どこかSNSの現実だったり、出会い系のチャット(って、例えが割と古いか)のあの殺伐とした感覚に似てる気もする。
加えて、そんなろくでもないSNSの世界でも「私を愛して」という自意識は当然消えることはない。例え商売上の仮想の相手に対しても、何かを求めてしまうのが人情。その妙な分裂した感覚。でも、やっと突き止めた現実の相手は、どこかパッとしない人間という現実。誰に怒ればいいのか!・・・PHANZA?に怒っても仕方ないとは思うものの、そうならざるを得ない心理みたいなのが、生々しく描かれていた。
この芝居、公演回ごとに役がシャッフルする。劇団のブログに、シャッフルの配役表が出ている。今日観た主役の役者さんはは、明日の主役ではない。前回観た「泡雪屋流寓譚」も同じ趣向だった。役がコロコロ入れ替わる事に関して、チケットを買う段階では、正直なところあまり良い印象を持たなかった。ただ、劇中、役を入れ替わることに対して「一つの物事は、別の視点から見るとまた違って見える事を表現したい」的な説明がなされて、ちょっとだけそんな片鱗が演じられる。あ、こういう「視点の入れ替え」面白いかもな、と思う。今回は一公演しか観れないけれども、複数回観て(リピート割もあるし)比べて観るもの面白いかな、なんて事を思った。
電脳風俗の客で来る、ニャンちゅう、が似すぎててツボだった。