<観劇レポート>マチルダアパルトマン「マンホールのUFOにのって」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 マチルダアパルトマン「マンホールのUFOにのって」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | マチルダアパルトマン |
回 | 2劇場同時公演(OFF・OFFシアター公演) |
題 | マンホールのUFOにのって |
脚本 | 池亀三太 |
演出 | 池亀三太 |
日時場所 | 2021/12/22(水)~2021/12/30(木) OFFOFFシアター(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
脚本家・演出家の池亀三太の呼びかけによって結成。
現代と地続きながらもどこかいびつな世界で、不器用な人間たちの不器用な生き様を間抜けさと哀愁を交えて、ユーモア溢れる語り口で描く。
『演劇と生活』をテーマに、演劇がより多くの人の日常に入り込めるよう模索しながら活動中
劇団員13名は各々劇団外活動も活発であり、演劇だけに限らず活動している。その各個人がそれぞれの可能性を最大限に活かせる場、挑戦し続けられる場として劇団が存在し、常にお互いを刺激しあいながら活動を続けている。2019年4月に行った旗揚げ公演では都内ギャラリーにて1ヶ月50ステージのロングラン公演を実施。
2019年9月に下北沢のOFF・OFFシアターにて初の劇場公演を2週間ロングラン公演で実施。
10月には「せんだい卸町アートマルシェ」に参加し、初の仙台公演を実施。旗揚げから1年で70ステージ以上を上演。
2020年新型コロナウイルスの影響により予定していた3週間ロングラン公演を中止
過去の観劇
- 2020年10月08日 マチルダアパルトマン「世界も三角、土俵も三角/特殊になれなかった者たちへ」
- 2019年09月05日 マチルダアパルトマン「おへその不在」
- 2019年04月29日 マチルダアパルトマン「ばいびー、23区の恋人」
- 2019年04月29日 マチルダアパルトマン「舞い上がれ、レジャーシート」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
僕の彼女のはるかちゃんはおそらく高確率で宇宙人だ。
発言に不可解な点があるし、会う度に印象も違う。
足音がしない気がするのは地上から数ミリ浮いているからかもしれない。
はるかちゃんは連絡先も住んでいる最寄り駅さえも教えてくれない。
きっとおうちはUFOで、ご近所さんにバレないように「透明マント」のようなシートで覆われているんだろう。もしくはゴミ屋敷か。
〜〜〜
15年後。
すっかり大人になったはるかさんの毎日は退屈だ。
かつて好きだった男の子を時々思い出しては夜空に向かって深めのため息をつく。
やることもないので夜ごとバッティングセンターで黙々と打撃練習に取り組んでいる。
大人になったはるかさんは数ミリも浮いてなんかなくて、軸足をしっかりと地につけて滑らかな体重移動で腰を回転させつつ力強くバットを振っている。いつか剥がしたカサブタと共に、お気に入りの猫のアップリケを付けて、
今日も生きてる、歩いてる。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年12月28日 17時00分〜 |
上演時間 | 105分(途中休憩なし) |
価格 | 3000円 全席指定 |
チケット購入方法
劇団ホームページからのリンクで、カルテットオンラインで予約しました。
当日、現金でお金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は6:4くらい。
様々な年代の人がいましたが、若い人とおじさんが多かったかな。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・笑える
・会話劇
・考えさせる
観た直後のtweet
マチルダアパルトマン「マンホールのUFOにのって」105分休無
んー期待しすぎたかな。表現したいことは何となくわかったし、面白かったけど。なんかこう、しっくりと来ない感が強かったかな。複雑にこねくり回された感というかなんというか。細切れのシーン一つ一つは、面白いんだけどな。 pic.twitter.com/hPs1mK1PaJ— てっくぱぱ (@from_techpapa) December 28, 2021
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ストーリーは、事前紹介の通り。大学生のボク。彼女は宇宙人のようで、何だかよく分からない。そんな彼女との日常と、事件と。そして15年後の回顧を描く。
15年前のボクと、今のボク。彼女の得体は知れないけれど、こちらにもそれを受け止めきる精神的な余裕が、それ程ある訳でもない。宇宙人らしい彼女は、複数人の俳優で演じられる。細かく短いシーンを折り重ねて、シーンごとに彼女を演じる俳優を換えながら、統一されない人格で、得体のしれない彼女を描いていく。彼女の事を、理解できそうで理解出来ない事に対する、もどかしさ。甘酸っぱさ。あの妙に懐かしい感覚を、自然に縁取っていくような作品かな…と感じる。
途中、バッティングセンターが登場したからか、昨年観た映画「佐々木、イン、マイマイン」あるいは「くれなずめ」を思い出す。…表現したい事はそんな、甘酸っぱい事なのかなぁ、なんて事をおぼろげに思う。
個々の短いシーンは、コミカルで面白いのだけれど。全体としてのテーマ、貫くものは、これでいいのかなぁ、という迷いを、観ていて感じてしまう。スパッと割り切れない何かというか、しっくりこないというか、ちょっと「ややこし過ぎるかな」…というのか。きっとこれでいいはず、なんて事を自分に言い聞かせながら観ている感覚が近いかもしない。そんな割り切れない何かに阻まれて、煮え切らないまま終わってしまった感覚が強かった。