<観劇レポート>劇団四季「ノートルダムの鐘」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団四季「ノートルダムの鐘」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 劇団四季 |
題 | ノートルダムの鐘 |
脚本 | ピーター・パーネル |
演出 | スコット・シュワルツ |
日時場所 | 2022/05/21(土)~2022/08/07(日) 神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページに、四季について説明があります。
言わずと知れた、日本最大の劇団かと思います。
過去の観劇
- 2024年11月08日 【観劇メモ】劇団四季 「ゴースト&レディ」(2024東京)
- 2024年10月12日 【観劇メモ】劇団四季「ウィキッド」(2024年大阪公演)(随時更新)
- 2024年07月26日 【観劇メモ】劇団四季「ふたりのロッテ」
- 2024年06月27日 【観劇メモ】劇団四季 「美女と野獣」
- 2024年06月22日 【観劇メモ】劇団四季 「ライオンキング」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
カジモドの切なく悲しい愛の物語。
そのなかに見出す、ひとすじの光とは――。
15世紀末のパリ。
街の中心に存在するノートルダム大聖堂の鐘突き塔には、
カジモドという名の鐘突きが住んでいた。
幼き時に聖堂の聖職者フロローに引き取られた彼は、その容貌から、
この塔に閉じ込められ、外の世界と隔離されていた。
塔上から街を眺めて暮らす日々。友と言えば、
何故か彼を前にした時に生命を宿す石像(ガーゴイル)と、鐘だけ。
いつも自由になることを夢見ていた。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年6月10日 13時30分〜 |
上演時間 | 165分(休憩20分を含む) 85-20休-60 |
価格 | 3300円 全席指定 サイドイス付立見席 3階 四季の会会員価格 |
チケット購入方法
劇団四季の四季の会会員として、劇団サイトで予約・決済しました。
アプリに表示されるQRコードで、当日入場しました。
客層・客席の様子
男女比は9:1くらい。
ミュージカルにしては割と男性が多い印象でした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・ミュージカル
・シリアス
観た直後のtweet
劇団四季「ノートルダムの鐘」165分含休20
初見。カテコ6回くらい。んーミュージカルとしては悪くないし感情も動いたけど、全体の気持ち乗らなかったなぁ。愛か正義かはっきりしてくれ。お話も肝心な部分が意味掴めないところあり首かしげる。エルファバ以来のお久しぶりな岡村美南エスメラルダ最高。 pic.twitter.com/KmeEmcv4Yu— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) June 10, 2022
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
私なりの強引なストーリまとめ
天然痘で死んだ放蕩者の兄の子供を引き受けた、パリ・ノートルダム寺院の司祭、フロロー。引き取った子供・・・カジモドは、容姿が悪く?、寺院の鐘を突く部屋に住まわせて、外に出したことがない。道化の日…町のお祭りで、ひょんな事から外に出たカジモドは、町の人々に虐められ、そしてジプシーのエスメラルダのやさしさに触れる。エスメラルダとカジモド、フロローの人生が交わると、2人とも、エスメラルダに惹かれるようになる。フロローはルイ11世に頼んで、エスメラルダを捕らえるように画策する。逃げてきたエスメラルダを匿うが見つかり、エスメラルダは火あぶりに。フロローは、エスメラルダが自分のものになれば、火あぶりは免れるという。拒んだエスメラルダは火あぶりに。カジモドは彼女を助け出すも、2人は寺院の地下で息絶えてしまう・・・。
感じた事
ユーゴーの原作、ディズニー映画も含めて、作品初見。ジプシーたちの迫害の歴史や、容姿や障害に関する偏見、ルイ11世の治世のキリスト教の台頭とか、歴史背景を押さえていくとそれなりに面白そうではあるものの、そんな背景も踏まえた結構暗い話だなぁ…というのが、全体通した印象。ただ、物語の中でイマイチしっくりこない点があったからか、何となくストーリー全体にうまく乗り切れなかったなぁ…という感覚。その場では「いい曲だなぁ」と思う曲はたくさんあったけれど、アラン・メンケン作曲にもかかわらず「耳に残る」楽曲も結局なくて、印象に残らない。良いミュージカルは、何度も観たい、って思ってしまうタイプな私。これは、一度観たら、もういいかな、という作品だった。
気分が乗らなかった要素の1つは、カジモドはどうして教会の中に事実上幽閉されているのかが、どうにもよく分からないこと。小説や、映画版、ミュージカル版のストーリーなんかを読んでいくと、どうやらカジモドは「せむし男」で、何らかの障害を持つ人なのだと思う(劇中、何か台詞を聴き逃がしたかもしれないけれど)。兄から引き取った子供に障害があって、ノートルダムの鐘の部屋…町が見渡せる場所に軟禁…って現実的にあり得るのか?みたいな疑問が、ふつふつと思い浮かんでしまって、止められなかったのと。
乗らなかった要素のもう1つは、エスメラルダ、カジモド、フロロー、フィーバスは、結局お互い対する感情の表現が、物語上じれったすぎる事。フィーバスとエスメラルダはお互いの恋愛感情。フロローのエスメラルダへの感情は、結局のところは性欲(ディズニーだからか台詞をオブラートに包んでいるけれど)。カジモトはエスメラルダに恋しているけれど、エスメラルダはカジモドと友達だと思っている。。。。
結局、恋愛感情として成立しているのは、フィーバスとエスメラルダぐらいなもので、あとは恋愛とはちょっと違う場所の感情の物語。カジモドの片思いの物語にしては、それ以外の要素が混じり過ぎてる。・・・なのに、ラストシーンは何だか愛の物語でまとめ上げられてしまう。結局、どの感情にフォーカスすればいいのかな、というのに小首をかしげざるを得ない。フロローのエスメラルダに対する感情が、生々しい性欲だけれど、それなりに共感出来て(・・・この時代の司祭は、こういう悪事をたくさんはたらいていたのだろうなぁ・・・とか想像すると薄気味悪いけれど)その後味の悪さも手伝って、どうにも腑に落ちないお話だった。
観終わった直後のTweetで、岡本美南、拝見するのお久しぶり、と書いたけれど。2020年に同じくKAATで、「マンマ・ミーア」のドナ役を拝見していたのを忘れていた。ドナとも、かつて観た「ウィキッド」のエルファバともかなり違う役所だけれど、歌も立ち姿も、美しさが際立ってて観ていてうっとりした。