<観劇レポート>さるしばい「足跡」「約束は昔日」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 さるしばい「足跡」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | さるしばい |
回 | さるしばい第12回公演 |
題 | 足跡 |
脚本 | 太田勝 |
演出 | 太田勝「約束は昔日」 |
日時場所 | 2022/10/06(木)~2022/10/16(日) 萬劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
座長である太田勝が2008年のプロデュース公演「夕日の向こう側」をきっかけに、2011年4月1日に結成。
都内を中心に活動し、現在も着実に活動の場を広げている。
ストーリーは王道ながら、自身を「あまのじゃく」と考える事からか、作・演出の太田勝の作品は「悲しい時ほど笑う人間の矛盾」や、複雑な迷いや悩みに対し「素直になる事」という、簡単なようで誰しもが忘れかけている心の強さがストーリーの根底に流れている。>また、コンセプトとして「笑って泣いて、また笑う」を掲げ、
そのテーマ通りジェットコースターのように展開するコメディーの中に涙腺を刺激する作風が特徴。
劇団員各々の「個性」と舞台美術に見られる「懐かしさ」が合わさり、ポップでレトロな劇団となっている。「猿芝居」名義で活動していたが、2019年5月1日に「さるしばい」に改名。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
2016年に上演された劇団の人気作品を
新生さるしばい が4年ぶりの本公演で大幅リブート。
それぞれが独立しながら密接に関連する2作品。
両作品どうぞお楽しみください。【あらすじ】
「約束は昔日」
母から継いだ魚屋を売り払おうとする智昭と 必死に守ろうとする妹の香月は激しく対立する。そんな中、智昭は謎の老婆から数十年前の新聞を渡される。すると智昭の目の前に同じ年になった母親が現れたのだ。
あの日まで、ちょっとおでかけ・・・「明日の後で」
学生時代に共に映画を撮っていた鈴と夏代。ある事をきっかけに疎遠になった二人が映画撮影を機に再会することになるが、度重なるトラブルに撮影はうまく進まない。その理由は二人の過去にあった。
あの日から、もう一歩・・・
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年10月14日 13時00分〜 |
上演時間 | 140分(途中休憩なし) |
価格 | 4000円 全席自由 |
チケット購入方法
劇団ページからのリンク先のフォームで予約しました。
当日受付で、お金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は4:6くらいで気持ち女性が多め。
様々な年代の人がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・コメディ
・会話劇
・人情劇
観た直後のtweet
さるしばい「足跡」「約束は昔日」140分休無
劇団初見。商店街の人々の人情モノ。どこか朝ドラ雰囲気。舞台美術から立ち上がる世界観と、出演者数多いけど役者さんは皆活きててつぶぞろいだけど。ん~お話はベタな人情もの過ぎて飽きてしまったなぁ。前半の葛藤が弱い。後半の種明かしは悪くないけど。 pic.twitter.com/DZIQNb8DLZ— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) October 14, 2022
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ストーリーは。令和の時代。どことも知れない、人情残る商店街。肉屋と魚屋が向かって建っていて、肉屋の男と、魚屋の女は夫婦。しかし魚屋の店主の女が過労?で死に、娘があとを継ぐところから始まる。夫婦の息子は、お笑い芸人。妹には店なんか継がなくていい、というも、妹はきかない。そんな中、いつものように商店街の面々と話していたら、お笑い芸人の息子は、昭和61年にタイムスリップしてる。そこで、まだ結婚していない父と母と、商店街の面々の若い頃に出会う事になる・・・というお話。
劇団初見。萬劇場の舞台狭しと組まれた舞台美術は、どこかの商店街の一角の風景のように、緻密に出来上がっている。商店街の風景、人情のある風景が、舞台美術から立ち上がってくるのは心地よい。開演前に見えるセットから期待が膨らむ。出演者がかなり多かったので、この狭い舞台で活かし切れるのかなぁ、というのがちょっと心配だったけれど、令和の時代の人々と、昭和の時代の人々が分かれたキャストになっているので、人数が多かったのだと、途中で気がつく。キャラクターもハッキリしていて、上手い役者さんが多くて、役者さんを追いかけている限りは、割と楽しめる作品だったものの。
ストーリーとしては、朝ドラ風とでもいうのか、緻密な吉本新喜劇というのか、割とベタな人情劇。前半、主人公のお笑い芸人の男が、妹が魚屋を継ぐことに反対している・・・というのが、物語の鍵となる葛藤なのだと思うけれど、どうもその部分の描写が弱いからか、物語のポイントがつかめなくて、前半で飽きてしまう。中盤で過去にタイムスリップして、母に対面し、借金の迫られてる母の姿を見て、やっとその「葛藤」的なのが思い出される感覚。分かり易いお話だし、キャラクターも立っているのでさらさらと観れる物語だけれど、特に何も残らないなぁ、という感覚だった。