<観劇レポート>劇団鋼鉄村松「超科学戦闘機スーパーホーク1号の着陸(再演)」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団鋼鉄村松「超科学戦闘機スーパーホーク1号の着陸(再演)」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 劇団鋼鉄村松 |
題 | 超科学戦闘機スーパーホーク1号の着陸(再演) |
脚本 | バブルムラマツ(劇団鋼鉄村松) |
演出 | 新宿ムラマティ(劇団鋼鉄村松) |
日時場所 | 2022/12/08(木)~2022/12/11(日) 新宿シアター・ミラクル(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
1994年、筑波大学の筑波小劇場を母体に旗揚げ。
劇団所属に伴い、主宰・ボス村松よりコードネーム「村松名」が下賜されるため、劇団員は皆、村松姓をもつ。自らの「乙女心」を拠り所に世界からウツクシイ言葉をキッチュにすくいあげる″ボス村松″と、緻密なストーリー構成のもとに「お客さんが楽しい」を追求する″バブルムラマツ″。
対照的な2人の劇作家の生み出す脚本世界を真正面から体現し、小劇場にあるまじきスケール感で、愛と生と死と村松を、朗々と謳いあげている。
両者に共通ともに、突飛な設定と情報量の多さで構築された(または、頭の中でグルグル回された思索と「ゴチャゴチャ言う時間があるならクソして寝ろ」という至言のあいだからすくいあげられた)世界と、人間の営みの根源的なくだらなさ・バカバカしさ・みっともなさ・かっこ悪さ・せつなさ、そして美しさを、他愛のない笑いで包み込むやさしさが魅力。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
悪の組織と正義のヒーローが戦う世界。
地球防衛軍の一員として次期正義のヒーロー最有力候補だった主人公御陵(みささぎ)はある悪の秘密結社との戦いがきっかけで地球防衛軍を辞め、ファミレスの副店長となる。
カノジョとも別れ、慣れない仕事に忙殺される日々。TVからはニュース映像が流れる。新たなる正義のヒーローと世界を滅ぼそうとする新たなる悪の秘密結社の戦いに、御陵は何を思うのか。
少年の頃からの夢を断たれた男の絶望と再生の物語。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年12月09日 15時00分〜 |
上演時間 | 105分(途中休憩なし) |
価格 | 3000円 全席自由 |
チケット購入方法
CoRichのページから予約しました。
当日受付で、Suicaで決済しました。
客層・客席の様子
男女比は6:4くらい。
40代upの男性が多かったように思います。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・SF
・ヒューマンドラマ
観た直後のtweet
劇団鋼鉄村松「超科学戦闘機スーパーホーク1号の着陸」105分休無
劇団初見。好みの路線。いろんな懐かしい劇団をミックスした作風に見え好きだけど。なんだろうものすごく「何か調味料忘れてないか」感。あと一味欲しい。音楽多くしてガンガン煽ったらとか、笑泣の緩急が弱いかな、とかいろいろ思い。 pic.twitter.com/k0S2fNEhKB— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) December 9, 2022
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
怪人?悪の秘密結社?が襲ってくる地球。地球防衛隊のヒーローは、生まれながらに「β値」と呼ばれる特殊能力値が高い人が選ばれる。ひとりしか選ばれないヒーロー。新しくできた後輩の方が能力が高くて、ヒーローに抜擢されて。主人公の男はヒーローを辞め、社会復帰のために、地球防衛軍傘下のファミレスで働くことになった。ヒーローを挫折した男が、新しく人生をやり直す様を、怪獣にー家族を殺されて、自らも悪の秘密結社?に落ちていく人を対比させてえがく物語。
人生の機微を、戦隊ヒーローものに、なぞらえて描く設定。最近だと、埋れ木「降っただけで雨」とか、KOKAMI@network「地球防衛軍 苦情処理係」なんかを思い出す。時折当たるこの設定、ヒーローの挫折と、地球を襲う怪人を、どこか人生のメタファーにしているのが私はとても好みなので、観ていて面白い。劇団初見なので、いつもこんな作品を創るのかはちょっとよく分からないものの、割と好みの路線を作るなぁ、という感覚。
個人的な好みのストライクなので楽しめたのだけれど、演劇としては、何だかちょっと「一味足りてない」感覚。しっかりとしている演劇なのに、何がたりない。物足りない。それが何なんだろうか・・・というを途中から考え出してしまう。設定の割に音楽が少な目で、煽るような演出が少なかったからか。あるいはコメディとしての切れ味が、今三つ及んでいないからなのか。ストーリーが進むたびに、もう一味ほしい、もう一味ほしい、という感情が大きくなっていく作品だった。
役者さん、スーパーヒーローの彼女、情報部の陽向さとこと、ファミレス店員の輿石真理、そして地球防衛軍長官の、ボス村松が、いい味出してて記憶に残る。