<観劇レポート>東京にこにこちゃん「ゲラゲラのゲラによろしく」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 東京にこにこちゃん「ゲラゲラのゲラによろしく」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 東京にこにこちゃん |
題 | ゲラゲラのゲラによろしく |
脚本 | 萩田頌豊与 |
演出 | 萩田頌豊与 |
日時場所 | 2022/12/29(木)~2022/12/30(金) 駅前劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
【 東京にこにこちゃん 】
和光大学在学中に2013年に主宰脚本演出の萩田頌豊与が立ち上げた団体。
観終わったあと、5分で忘れる喜劇をモットーに雑音のようなボケをツッコミなしでダダ流す、お笑いノイズには定評がある。
因みに、今、日本で1番チケットが取れる団体。
過去の観劇
- 2024年10月03日【観劇メモ】東京にこにこちゃん「RTA・インマイ・ラヴァー」
- 2024年03月04日【観劇メモ】東京にこにこちゃん 「ネバーエンディング・コミックス」
- 2023年07月15日東京にこにこちゃん「シュガシュガ・YAYA」
- 2022年07月22日東京にこにこちゃん「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!」
- 2022年02月19日東京にこにこちゃん「どッきん☆どッきん☆メモリアルパレード」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
笑い上戸の男の話。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年12月29日 19時00分〜 |
上演時間 | 100分(途中休憩なし) |
価格 | 3500円 全席自由 |
チケット購入方法
劇団Twitterのリンクから予約しました。
当日受付で、現金でお金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は7:3くらいで、男性多め。
様々な年代層がいましたが、全体的に観劇慣れしている感じでした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・コメディ
・シリアス
・泣ける
・笑える
観た直後のtweet
東京にこにこちゃん「ゲラゲラのゲラによろしく」100分休無
今日初日で明日楽日だから、みんな明日頑張って観に行かないと!最高だった。ラストら辺は、感情のやり場に困った。笑ってるのに泣いてるのに笑ってるっていうか。にこにこちゃん最高かよ、って感じで。言葉になってねえな。超オススメ!! pic.twitter.com/6QPt5PdqrQ— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) December 29, 2022
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
笑い上戸の「ゲラ」こと上戸(じょうご:人名)は小学生。いつもゲラゲラわらって、皆のムードメーカー。放送部の優笑も、それが故に恋心。ゲラの父は絵描き。父と母は離婚してるが、父はゲラの近くをうろうろしてる。ある日父からの連絡が途絶えた。部屋に行くと、布団で死んでいた。腐乱していた。以来ゲラは、笑い上戸だけれど、笑うポイントが分からなくなる。小学生時代の友達は、お笑い芸人に。その友達も、ゲラの笑いに救われて、お笑い芸人として成功した。放送作家になっているゲラを何とか笑わそうと、生放送中にゲラに話を仕掛けていく・・・と強引にまとめるとこんなお話。
最高だった。最高。もうそれ以外ない。最高。
にこにこちゃん、今年の「どッきん☆どッきん☆メモリアルパレード」が私にとっての初見。以後「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!」と、今回の作品。年間3本、すべての作品が大きな場外ホームラン。たまんない。たまんない。最高だよにこにこちゃん。「日本で1番チケットが取れる団体」と自称しているが、早晩チケットが取れない劇団をになると思われる。ただ、年末の、小屋の空きスケジュールを狙ったかのような2Day公演。わずか4ステージ。にこにこちゃんを見逃すまいと観に来た、観劇慣れしている人が集まってる感も、致し方ないのかもしれない。こんなに切なくていい芝居、なんで4ステなんだよ・・・。みんな、仕事している場合じゃない。帰省している場合じゃない。観に来いよな・・・と思う。
冷静に振り返ると、この話はゲラがトラウマを乗り越える話だ。・・・まぁ、話としては、正直なところありふれている。そんなに特別な話、というわけではない。それでもラストに向けてのうねるような感情の上り詰めは、やはり萩田頌豊与の視線がとにかく優しくて、そがそのまま筆にのっているのに加えて、コントのような掛け合いで展開される、登場人物たちの引き起こす笑いが源だろうなぁ。
父親の死体を発見するゲラ。布団の上から寝ている父の体に手を触れたら、手が沈んだ・・・。真正面から想像すると、やり切れない最悪な、父との別れなのだけれど。一人称としての、トラウマ・・・もう笑うしかないだろ・・・という事の受け入れ方と、友人の助けを借りての解放。最後のシーンで、笑い話として父との別れを振り返るゲラをみて、「体に手が沈んだ」って言うゲラの言葉に大笑いしながら、同時に涙が止まらない。笑いと涙悲しみは、表裏一体。それでも、笑い飛ばすしかない。そんな萩田頌豊与の世界の見方が、とにかくたまらなく好きだった。
来年もどうかスマッシュヒット作をよろしく。。。なんて勝手なことを言ってしまう。まぁ、この才能が放っておかれる事はないだろうから大丈夫だろうけれど。今このタイミングで、今回の作品を観れたことに、後々感謝する時が来るように思う。
面白い劇団にはよくある事ではあるものの、東京にこにこちゃんに出る役者さんは、何だかとても魅力的。私は男だから、女優さんの魅せ方がよくて、恋しちゃいそうな気分になる不思議。これは、演出上どういう秘密があるんだろう、なんて事を思ってしまう。そんな中でも気になった役者さんは。。。てっぺい右利き、笑顔が引きつっているときの顔が忘れられない。終演後Twitterをみていたら、パ萬のYoutube映像が流れてきて、てっぺい右利きの顔が映った。表情を見るだけで(全然違う作品なのに)、今回の作品をありありと思い出してしまう。それくらいにインパクトのある役だった。木乃江祐希、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・バルコニー!!」の時に恋してしまったのと同様、たまらなかったのと。三森麻美、のイライラしてるのにほっとけない感じが、印象的。