<観劇レポート>ラゾーナ川崎プラザソル「Dear Me!」

#芝居,#ラゾーナ川崎プラザソル,#青春事情

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 ラゾーナ川崎プラザソル「『キレナイ/Dear Me!』」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名ラゾーナ川崎プラザソル
ラゾーナ川崎プラザソル開館16周年記念公演
Dear Me!
脚本大野ユウジ(青春事情)
演出大野ユウジ(青春事情)
日時場所2023/01/21(土)~2023/01/29(日)
ラゾーナ川崎プラザソル(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

さまざまなイベントに対応できるホールです
演奏者の表情まで見える小ホール。音楽が気軽に聴ける会場です。可動式の客席は200。毎回、限定ライブ感覚?
演劇、ダンスなど生の迫力を伝えよう!2日公演、3日公演の予約もできます。
落語、ジャズ、一人芝居、講座など、いろいろなジャンルに対応できる設備があります。
パーティー、商品発表会、説明会・・・駅前だから便利。客席をしまって、フロアを自由にレイアウトできます。

ラゾーナ川崎プラザソル

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

今年のラゾーナ川崎プラザソル開館記念公演は、ままならなくて、愛おしい、川崎のとある美容室と保育園を舞台にした群像コメディ2作品同時上演!
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『キレナイ』
抑えきれない、こらえきれない、隠しきれない、この気持ち。
でもきっと、伝えきれない…。

川崎駅近くにある美容室「PAZ」。人々が髪を切るその場所には、なぜか何かと“キレナイ”事情を抱えた人たちが集まって来る。結婚、仕事、家族…。生きるのが不器用すぎる店員と客、それぞれの“キレナイ”思いは果たして…。

【作・演出】大野ユウジ(青春事情)
【出演】宮下浩行(演劇集団 SMILE JACK)、木村衣織、重松 文、山村真也、
椎名亜音(劇団 6 番シード)、加賀美秀明(青春事情)、小山貴司、熊谷 嶺、山田玲香
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『Dear Me!』
完璧な親になんてなれない。
ときどきバカな事もしちゃう。
それでも立派な親でいたい!

繁華街のど真ん中にある夜間保育園で繰り広げられる、親であることに四苦八苦する人々と、それに振り回され続ける保育士たちの、可笑しくてピュアな「親バカ」の物語。深夜2時、子供と大人の泣き声が川崎の街に響き渡る!

【作・演出】大野ユウジ(青春事情)
【出演】山田拓未、椎名亜音(劇団 6 番シード)、内海詩野(演劇集団 壺会)、ナカムラユーキ
伊藤圭太(アガリスクエンターテイメント)、佐藤みつよ(劇団夢幻)、大野ユウジ(青春事情)、
齋藤弘樹、おおやま りき

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2023年1月27日
19時00分〜
上演時間115分(途中休憩なし)
価格3800円 全席自由

客層・客席の様子

男女比は5:5くらい。様々な年代の人がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・シリアス
・泣ける
・笑える
・会話劇

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

川崎にできたばかりの、夜間保育もある無認可の保育園。そこに見学に来た親たちは、様々な事情を抱えている。ゲームセンター・・・ではなくて違法賭博場で働く母親が入院中の父親、子供が異様に発達がよくてついつい子供に強く当たってしまうシンママの看護師、生後3か月の子を預けて風俗で働くシンママ。こどものいない園長。母親ではなくて祖父母に育てられた保育士、その母親でサスペンスドラマによく出てる女優。園長の友達のヤクザみたいな風貌の警察官。彼らと、その子供をめぐる、人情コメディ群像劇。

気がつくと毎年観ている、ラゾーナ川崎プラザソルの開館記念公演。今年は、「Dear me!」と「キレナイ」の2本立て。どちらも、青春事情の大野ユウジが作・演出の作品。観れたのは「Dear me!」の方のみだったけれど、こちらには発達のいい幼稚園児として、大野ユウジが出演もしていた。

全体的にはシチュエーションコメディ・テイストな作品。クスクス笑いながら、それぞれの親たち、そして園長・保育士たちが置かれている状況が、徐々に明るみになっていく。風俗嬢のシンママは妊娠していると知ったら父親に逃げられたし。子供を授からずに離婚した経験をバネに、無認可だけれど利便性の高い保育園をしようとした園長・・・など様々。

「子ども」にまつわる苦悩や喜びを、群像劇の一人一人が余すところなく体現して、変に「悩み語り」にならない物語で語られるので、ラスト周辺は涙なしには見ていられない。決して、目新しいテーマという訳では無いけれど、川崎の町に根差した劇場として絶妙なバランスの、隙の無い人情コメディ群像劇だった。

作・演出の小野ユウジがやる、発育のいい幼稚園児役と、サスペンスドラマの女優を演じる、内海詩野が印象に残る。