<観劇レポート>Aga-risk Entertainment「令和5年の廃刀令」

#芝居,#Aga-risk Entertainment

【ネタバレ分離】 Aga-risk Entertainment「令和5年の廃刀令」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名Aga-risk Entertainment
第30回公演
令和5年の廃刀令
脚本冨坂友
演出冨坂友
日時場所2023/05/01(月)~2023/05/02(火)
としま区民センター・小ホール(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

屁理屈シチュエーションコメディ劇団。
一つの場所で巻き起こる事件や状況で笑わせる喜劇、シチュエーションコメディを得意としており、最近では大勢の人物がごちゃごちゃ理屈をこねたり議論をするコメディを作っている。

王道でウェルメイドなコメディを独自の理論で一捻り二捻りした作品が多いが、そんな中でも“劇場でウケること”を重視して創作している。

母体が存在せず、千葉県市川市の公民館で自然発生した野良劇団であるが、主宰の冨坂のルーツである千葉県立国府台高校を題材にした作品が多く、代表作の「ナイゲン」は各地の高校・大学の演劇部や劇団で上演されている。

演劇公演以外にも、コントライブの開催やFLASHアニメーションの製作などを手がけるなど、活動範囲は多岐にわたる。また、隔月程度の頻度で新宿シアター・ミラクルにて開かれる「演劇」×「笑い」のコントライブシリーズ、新宿コントレックスを主催する。

「アガリスクエンターテイメント」及び「Aga-risk Entertainment」が正規表記。「アガリクス」では無い。

Aga-risk Entertainment

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

これは、明治期に廃刀令が出されなかった世界の会議コメディ。

アガリスクエンターテイメント第30回公演は、明治期に廃刀令が出されることなく、一般市民が当たり前のように帯刀する架空の現代日本を舞台にした会議コメディ「令和5年の廃刀令」。

どこでも上演できる、いつでも上演できる、ポータブルで持続可能な演目づくりの一環として開発。
座・高円寺と日本劇作家協会主催のフェス「SHARE’S」で上演した後、墨田区役所併設のミニシアター、豊島区の公共施設の小ホールで次々に上演する都内プチツアーを実施します。

それぞれの区で開催される、廃刀令に関するタウンミーティングにご参加くださいませ。

━━━どうやら、日本発の廃刀令が出るかもしれないらしい。

二〇二三年、相次ぐ刀剣による殺傷事件を受けて、世間では一般市民の帯刀を規制する気運が高まる。
歴史上初めて出される「廃刀令」をめぐり、国内の世論は真っ二つに。
全国に先んじて条例を検討し始めた**区はタウンミーティングを実施。

そして、八人の男女が集められた。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2023年05月01日
19時00分〜
上演時間90分(途中休憩なし)
価格B席 3300円 全席指定

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

※文章書くのが不調で、しっかり書き上げる余裕が取れないため、当面は感想のメモだけ残しています。後々振り返って、もう少しちゃんとした文章に仕立てあげるかもしれません。

ストーリーは事前紹介の通り。としまくのホール施設(新しく出来たらしくてとても奇麗)で展開される「廃刀令」に関する公聴会。4~5月で3カ所で上演され、としま会場は最後の上演。70分くらい議論を展開してた後、あらかじめ当日パンフレットに挟まれている投票用紙で、観客に投票を呼び掛ける。投票箱を持った係の人が数名、客席を練り歩く方式。その投票結果を集計して、ラストの10分のは「賛成」か「反対」かで結末が変わる。私が観た回は「賛成」だったけれど、としま会場の3公演はすべて「賛成」だったらしい。

アガリスクらしい「屁理屈コメディ」を久しぶりに観た気がして、面白くて、とても気分が良かった。明治に「廃刀令」が出される事なく令和まで時代が進んだ、ifな設定の物語だけれど、そこから展開される議論やそれぞれの人々立場がとても納得できる。冨坂友が、徐々に知名度を得ていく中、アガリスクの劇団員(の出演者)が少しずつ減ってしまっているのが気になっていたけれど、出演しているメンバーの個性がそれぞれの方向にとんがっているのも良い。

「ナイゲン」なんかを観ていると思うのが、結構「長いな」という事。1度目は良かったけれど、2度、3度と観ていると、さすがに「長さ」が気になる。屁理屈コメディだから、苦手に感じ人にナイゲンはとても長い。ただ今回「令和5年の廃刀令」は、70分くらい議論したところで観客に結論決めを「ぶん投げ」る。ナイゲンのように屁理屈で2時間超よりも、スパッと観客に投げかける事で、このあたりをコンパクトに収めているのが構成上絶妙に上手いなぁ、と思った。