<観劇レポート>くによし組「なんもできない」
【ネタバレ分離】 くによし組「なんもできない」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | くによし組 |
回 | 2023年5月公演 |
題 | なんもできない |
脚本 | 國吉咲貴 |
演出 | 國吉咲貴 |
日時場所 | 2023/05/16(火)~2023/05/21(日) OFFOFFシアター(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
くによし組とは
國吉咲貴が、優しい人を集めて作る表現チームです。
コンセプトは『異常で、日常で、シュール』
過去の観劇
- 2024年12月21日【観劇メモ】くによし組「ケレン・ヘラー」
- 2021年07月03日くによし組「バクで、あらんことを」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
あらすじ
雨の日、化石発掘バイトは休みになります。
雨の判断は人それぞれなので、間違えて来てしまう人もいます。
誰に怒ることも出来ません。自分の判断が間違っていたからです。
せっかくなので、雨が止むまでラジオを聞きます。
ラジオでは、脳みそ半分手術の実況中継をしています。
そういえばさっき、不思議な骨を見つけました。
これは、誰にも聞こえない、僕らの声です。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年05月19日 14時00分〜 |
上演時間 | 85分(途中休憩なし) |
価格 | 3500円 全席自由 |
観た直後のtweet
くによし組「なんもできない」85分休無
劇団初見。おーめちゃ面白かった。でも意味をちゃんと掴めてるか自信がない。ある意味SFで、不条理劇なんだろうけど。チャペックとかをふと思い出したり。言葉がキレっキレだなぁ。いつもこんな作風なのかな。超オススメ!! pic.twitter.com/cZntjgXuqZ— てっくぱぱ@観劇垢/1 (@from_techpapa) May 19, 2023
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
※メンタル的に厳しくて、しっかり書き上げる余裕が取れないため、当面は感想のメモだけ残しています。忘れ去るより、こぼれ落ちる物があっても何かしら残しておきたい故。後々余裕が取れたら、振り返って、もう少しちゃんとした文章に仕立てあげるかもしれません。
劇団初見・・・だと思ったら、過去に「バクで、あらんことを」を観ていた。今回、ものすごく面白かった。席発掘現場。どうやら、下北沢のかつてガストや劇場があったビルらしい。人間は、何らかの理由で「角」が付いている人と、そうじゃい人に別れていて、角が付いている人は差別されて、明日は「バトル」に行かないといけないらしい。外では「戦い前のお祝いのパレード」、「核はもう使わないっしょ」的なセリフがあったかと思えば、関西にはもう人は住んでないらしい。発掘現場で作業しているのは、どうやらロボットで。そんな場所での、どこかコミカルな男たちの会話。
近未来のデストピアSFと捉える事も出来るし、ある意味、不条理劇とも捉えることができる。チャペックの「R.U.R」をどこか連想したり。虐げられている人々は、どこか明るい。背後の世界観・・・差別と戦争が横行する世の中・・・というのが、コミカルな会話の中から徐々に徐々に明らかになってくる。語り過ぎず、でもしっかりと見えてくるのが凄いのと。「角」があって差別されている人々が、どこか今の世の中に重なって見える。
言葉が鋭い。セリフが鋭い。会話が同時並行して走る場面があるけれど、まったく不自然じゃない。いつもこんな鋭い作風の劇団なのだろうか。「チキン南蛮の夜」と交互に上演しているようだけれど、こちらはスケジュールの関係で観れないのが残念。