<観劇レポート>なかないで、毒きのこちゃん「もう二度と言えなくなるねおやすみと」
【ネタバレ分離】 なかないで、毒きのこちゃん「もう二度と言えなくなるねおやすみと」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | なかないで、毒きのこちゃん |
回 | 鳥皮ささみ企画 |
題 | もう二度と言えなくなるねおやすみと |
脚本 | 鳥皮ささみ |
演出 | 鳥皮ささみ |
日時場所 | 2023/05/26(金)~2023/05/28(日) OFFOFFシアター(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
鳥皮ささみ、猪股和磨、田村優依、森岡未帆、森田ガンツ(/猫のホテル)、植田祥平、吉田壮辰、芳田遥の8名による劇団。
野外や古着屋、蕎麦屋、BAR、ツイッターなど劇場以外での公演を得意とし、かわいらしくもどこか毒のある独特の劇世界をハイペースに発表し続けている。
過去の観劇
- 2024年08月09日【観劇メモ】Mrs.fictions「ミセスフィクションズのファッションウィーク」
- 2024年06月20日【観劇メモ】なかないで、毒きのこちゃん 「シャーク・アタック・トルネード・アフタートゥモロー」
- 2023年11月16日なかないで、毒きのこちゃん「サモエド」
- 2021年05月20日なかないで、毒きのこちゃん 「あの娘みゅ~ん」
- 2019年07月04日なかないで、毒きのこちゃん「MITUBATU」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
なかないで、毒きのこちゃん初めての鳥皮ささみ自主企画です。
普段から作・演出を行っているので自主企画も何もないような気もしますが、今までとは違った作品になる予定です。なので、初めましての方も、お久しぶりな方も、沢山観てるよな方も楽しんで貰えたら嬉しいです!
もし全然違っていなくて今まで通りのような作品だったらごめんなさい、でも劇場で演劇でお会い出来るのをお待ちしてますよ(鳥皮)
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年05月26日 14時00分〜 |
上演時間 | 100分(途中休憩なし) |
価格 | 1000円 全席自由 |
観た直後のtweet
なかないで、毒きのこちゃん「もう二度と言えなくなるねおやすみと」公開ゲネ回100分休無
賛否割れる?すごく好きだった。構造上どしても前半まどろっこしいけど後半溶ける。若い話だし、40代にはそれでも寄り添う仲も知ってるも。生々しい感情の立ち上げとして最高。終演後タイトルに涙。超オススメ。 pic.twitter.com/IRRxPgUHlE— てっくぱぱ@観劇垢/2 (@from_techpapa) May 26, 2023
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
※メンタルの余裕が無く、しっかり書き上げる余裕が取れないため、当面は感想のメモだけ残しています。こぼれ落すより、何かしら残しておきたい。後々振り返って、もう少しちゃんとした文章に仕立てあげるかもしれません。
劇団の本公演ではなく、鳥皮ささみの自主企画。番外公演的な位置づけだろうか。スケジュール的に観れたのが丁度公開ゲネの回。劇団としても初めての試みだとの事。OFF OFFには珍しくまん中に花道を作っての対面客席の舞台。それもあって、観終わった後観難かった席がないか、などを積極的に問うていたのが印象的。
ストレートに、恋の話。バイトしている大学生?社会人なりたて?の2人の男女の恋。構成としてとても面白いのが、前半は、恋している男も含めた友達4人の「部屋でダラダラする様子」と「彼女がいない場所で彼女の事を語る様子」が時間を追って描かれる。後半は、友達の女性4人の視点で同じように描かれる。冒頭とラストに、2人の別れの、同じシーンが演じられる(しかし、向かい合う向きが最初と最後では異なっている)。
友達4人(男女それぞれ4人なので、出演者は8人)の会話・・・男同士の会話、女同士の会話がとてもリアル。付き合っている男女が同じラストの別れのシーンの見え方が、友達との会話でだけ語られるエピソードを経たのちでは、同じ言葉でも全然違って見える。タイトル「もう二度と言えなくなるねおやすみと」というタイトルが、最後のシーンをみると響いてくる。ストーリーは恋の話で、特に変わった点があるわけでは無いのだけれど、若い頃の恋の細かいニュアンスが、ちょっとした会話から描かれるのがいい。
女性側の恋・・・ユキが別れの側に傾く瞬間・・・何故とは説明できないけれど、どこか違う・・・みたいな微妙な感覚を、説明するシーン。40代の私にすると「少しずれてても、何となく付き合っていくのが男女じゃない?」って思ってしまいうのだけれど、20代の感覚というか、恋に悩む感覚が、みずみずしい。忘れてしまったものを思い出させてくれるような、そんな感覚に、どこか遠い目でウルウルしてしまう。そんな時間が続く作品だった。
男性側のエピソードの後に女性視点が続く。それ故物語の特性上、どこか後半が「答え合わせ」みたいなところがあり、女性パートがどうしても印象に残るのだけれど。スガ・オロペサ・チヅルの、ぶっ飛んでズケズケ来る感じ。みしゃむーその、マイペースさと表情の妙。岸鮫子の、どこか仲介役に徹してしまう友達の中での居場所の絵描き方。井澤佳奈の恋する悩める20代のキラキラした感じが印象に残り。