<観劇レポ>ヌトミック「ネバーマインド」フェスティバル「これは演劇ではない」ノンバーバルの子供向けの番組を想起させる演劇
ゆったりとしたリズム。ノンバーバルな子供向けの番組を想起させる。
どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。
ヌトミック「ネバーマインド」の舞台を観てきました。
公演データ
ヌトミック「ネバーマインド」
こまばアゴラ劇場
構成・演出・音楽|額田大志
フェスティバル「これは演劇ではない」参加作品
期間 2019/01/03 (木) ~ 2019/01/09 (水)
観劇データ
日時 | 2019年1月4日 19時30分〜 |
価格 | 3000円 全席自由(事前にネット予約) |
上演時間 | 95分(進行により変わる。休憩なし) |
Corich満足度 | ★★★☆☆(3/5点満点) |
客席の様子
1月3日が初日のこの舞台。観に行くか迷っていたのですが、初日公演後の夜に好評なツイートが出回っていたのでポチッとしました。「これは演劇ではない」という挑戦的なタイトルもあってか、客席は演劇関係者や、観劇慣れした一人客っぽい人が目立ちました。
残念ながら初心者観劇には全く向きません。ある程度、舞台芸術に慣れている人向けの作品です。
また、進行によって上演時間が変わると思われます。詳しく知りたい方は、ネタバレセクションを確認ください。
「これは演劇ではない」フェスティバル
2019年1月に、こまばアゴラ劇場で開催されているフェスティバル。「演劇ではないモノ」というより「演劇という枠からちょっと外れる演劇」という作品を集めているように感じるが、ヌトミック以外の作品を観ていないので、他の公演については未確認。
ヌトミック
ヌトミックの観劇、てっくぱぱは2回目です。前回の感想はこちら。
言語を超えた子供向け番組のような演劇
演目は3部構成。一貫した明確なストーリーはなし。
第1部は、3人が、縄跳び、まり、紙風船跳ねをひたすら続ける。一人の女が、2mくらいの棒で床を叩きながらリズムを取って、誰かがしくじるまで続ける。しくじると、次の種目にローテーション。第2部は、ゲストにクイズ大会。クイズというより、質問大会?。全15問。5つレベルがあり、間違うと、そのレベルの最初に巻き戻る。第3部は、サックス、アコーディオン、ギターの合奏。誰かが間違うと、やはり最初に戻てしまう。
そして、間違ったときにかけられる言葉は、3部通して「ネバーマインド」。この一言で、3部作はつながっている。演者の間違いの回数、繰り返しの回数などで、上演時間が変わってくると思われる。
要は反復のショー。
反復するたびに、少しずつ変化があり。役者達は疲れてくるし、間違った人を責めたり、リズムを取る人に喰ってかかったり。こうやって流れていく時間の中で聴いたものを、音楽であり演劇だ、というのが、ヌトミックの表現なのだろうと思う。
観ていて思ったのは、NHKが子供向けに作った、海外のテレビ局でも放送出来るようにするためのノンバーバルのアニメを観ているような気がしたこと。…とはいえ、実際にどのNHKの作品か、と問われると困るのだが、そんなイメージの作品、だ。演者が、客席に向けて何かの空間を魅せようと動いている限り、「これか演劇ではない」というタイトルに対しては「演劇である」と答えたい。
また、昨年観た「ワナビーエンド」は、正に「セリフのマシンガン」のような、人間の限界に挑むようなテンポ♪=240位の早いビートの作品だったが、今回は、テンポ♪=100くらいの、割とゆっくりした作品。ヌトミックは、いろいろなリズムがあるんだな、とは思った。
とはいえ、今宵の経験が刺激的であったか、と言われると、残念ながらちょっと消化不良感。あの空間で、一緒に「クスクス」という笑いに加われたのは、とても楽しい経験だったが。それ以上の舞台経験までには、達していなかったように思う。
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