あひるなんちゃら「ハルサメ」

#芝居,#あひるなんちゃら

【ネタバレ分離】
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どもっ\(´▽`*)。てっくぱぱです。昨日観た芝居の感想です。


公演前情報

公演・観劇データ

あひるなんちゃら
「ハルサメ」
2019/03/14 (木) ~ 2019/03/18 (月) 駅前劇場
脚本・演出 関村俊介

観劇した日時2019年3月15日 20時00分〜
価格2000円 全席自由(事前にネット予約)
上演時間80分(途中休憩なし)
Corich満足度★★☆☆☆(2/5点満点)

客席の様子・観劇初心者の方へ

若い人からシニア層まで、男女ともに、まばらに人がいました。演劇仲間や、ギョーカイっぽい人もいた気がします。
初心者でも安心して観劇できる舞台です。

あひるなんちゃら?

公式ホームページにはこんな記載がありました。

“笑いあり涙なし”2003年3月結成。東京を拠点に活動。 初期はユニットとして活動し、2005年より劇団として始動。 演劇的展開の観念を小気味よい会話で裏切り続け、微妙にズレていく 会話の行き着く先には結局何もなかったりする滑稽な駄弁芝居を作風とし、 心地良い空気感の中で繰り広げられる無秩序な価値観のやりとりが特徴。 そのスタイルは、既存の演劇のジャンルでは定義できない唯一無二の存在として、 フリークを増やしつつあるはずです。

事前に分かるストーリーは?

ホームページには、特に記載が見当たりませんでした。
チラシには、こんな記述がありました。

亀を飼っている男が主人公です。
亀は冬眠していて、そろそろ起きてくるかな、っていう話です。

との事で。
今回は「あひるなんちゃら」という劇団名に惹かれて、観劇を決めました。

ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

男が家で飼っているカメ「ハルサメ」。今は冬眠中で、水槽には砂しかないように見える。そこに集う人々の話なんだけれども。ストーリーを言いたい芝居というより、シチュエーションコメディ的なので、あまりストーリーは書かずにおくけれど。

何よりも役者さんは、演技が非常にきめ細かい。Sitcom的でテーマみたいなものはなくても、セリフも気を抜かないし、集っている「変な人」を全力で演じている。それはよく分かるんだけれど。

「笑い」って、感覚のズレを表現したものだと思っている。大抵の場合は「日常の感覚とのズレ」「常識とのズレ」である事が多い。コミュニケーションの中で、ズレを明らかにすることで、発生するものだと思うのだけれども。そのズレの部分。この芝居で「何がズレているか」は、よく理解できるんだけれど。そのズレが「中途半端」というか、「ありきたり」というか、「淡々とし過ぎている」というか。私としては最初の5分に、やや、笑って以降、あまり笑えなくなってしまって。なぜこれ笑えないんだろう、って考えが頭の中でぐるぐる回り出したら、劇中、止まらなくなってしまった。

お笑いの芸人でも、芝居のコメディでも、つまらないときは「寒い」という言葉の通り、凍るような空気が、客席を包む。「ハルサメ」を観ていて、客席が凍るような瞬間は全くない。要は話としては、そこそこ面白いんだけれど。ただ、声を出して笑う程ではない状況が続く。いつになったら、会心のズレ攻撃、笑のバーストをくれるんだろう、と期待し続けて、殆ど本気で笑えないまま、生殺し。(ちなみに、全員が大爆笑、というシンクロする瞬間も数えるほど。それぞれ、思い思いに笑っている感覚。)笑うポイントは、頭ではしっかりと理解しているのに、笑えない感覚。これはかなり疲れる・・・。いっそのこと、笑うポイントを全く理解できない方が楽なのだが・・・と思って、中盤からウトウトと寝てしまった。

「面白くない!」「つまらない」と断言できれば、いっそ楽なんだけれど、別に面白くない訳ではない。クシャミをしたくて、ずっと「ハッ、ハッ」て鼻息出しながら、くしゃみが出るのを待っていたら、気が付いたら疲れ果てて寝落ちしてしまうというか。ズレの決定版を待ち続けて、結局どこにもたどり着けなかった、という感覚にさせられた舞台だった。

期待して観に行ったので、面白かったら上演台本を買おうと思ったけれど・・・そんな気にもなれず。ただ、上演音声をデータ形式で、その場で販売してくれるのは、いいアイデアだな、と思った。上演中の音楽などが、すべてオリジナルだから出来る事ではあると思うけれど。