<観劇レポート>立ツ鳥会議「夕夕方暮れる」

#芝居,#立ツ鳥会議

【ネタバレ分離】
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観た芝居の感想です。

公演前情報

公演・観劇データ

団体名立ツ鳥会議
夕夕方暮れる
脚本植松厚太郎
演出植松厚太郎
日時場所2019/05/31 (金) ~ 2019/06/02 (日)--萬劇場
2019/06/08 (土) ~ 2019/06/09 (日)--AI・HALL

立ツ鳥会議?

劇団twitterにはこんな紹介があります。

劇団綺畸出身の小林弘直、植松厚太郎が大学在学中の2010年に企画した演劇ユニット 【作風】 重層的な客観描写をベースに、口当たりの良い会話劇に大胆な設定を掛け合わせ、どこか跡に濁る現代の人間模様を描く。

立ツ鳥会議 (@tatsutorikaigi) | Twitter

事前に分かるストーリーは?

Corichには、こんな記載がありました。

子供らは自転車を駆って土手沿いの運動公園へ。
年寄りは公民館に程近い緑道のベンチに集う。
子供にも年寄りにもスルーされるこの小さな公園は、もはや公園とは言えないのかもしれない。

平日の夕方である。
午後6時のチャイムが鳴った。夏なので7時にもう一度鳴るだろう。それは今が何曜日であろうと変わらない。
誰が何曜日かは知らないが、10人のままならない男女がいて、もちろん彼らは子供でも年寄りでもない。

「ただあらゆることが、もう過ぎ去ってしまったか、いつまで待ってもやって来ないような気がするんだ」

立ツ鳥会議、2年ぶりの長編新作は、会えば会うほど愚かしい、同時に暮れ行く五つの夕方の群像劇。

観劇のきっかけ

出演している役者さんからのお誘いで、興味を持っての観劇です。

ネタバレしない程度の情報

上演時間・チケット価格・満足度

観劇した日時2019年5月31日 19時30分〜
価格3000円 全席自由(事前にネット予約)
上演時間120分(途中休憩なし)
個人的な満足度
CoRichに投稿
★★★★☆(4/5点満点)

客席の様子

男女は半々くらい。単独と、連れ合いも半々くらい。男性は、若い人から少しシニアな方まで。女性は、若い方多し。全体的に、いろんな客層の方がいました。

観劇初心者の方へ

観劇初心者の方も、安心して楽しむことのできる舞台です。

観た直後のtweet



ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

物語は…どこかの住宅街にある、どこかの公園。少し人生が上手くいっていない人々が、なぜか公園で、出会ってしまう。出会う人々が物語を紡いでいく中で、人々の関係があからさまになっていく。基本、舞台に登場するのは2人ずつ。10人の男女が、それぞれの人生を吐露したり、何かに気が付いたりしながら、2人ずつ公園で過ごしていく。そこに集っている人々は、実は何処かにつながりがあり…繋がっていく関係に驚きつつも、やはり人生上手くいかなくて、夕日を見ている…そんな、かなりストレートな群像会話劇。時系列が若干行ったり来たりしたり、同時に別の時間が同じ舞台上で進行したりするが、理解はしやすく、物語としては、心にストンとはまり易い。

どんな劇でもそうだけれど、物語の状況全体を一通り描き切るまでは、どうしてもテンポが遅かったり、説明的になったりするので、客はイライラするものだけど。特に今回の劇は、前半は2人ずつ物語が進んでいくこともあり、ちょっとテンポにフラストレーションがしていたかもしれない。後半、人々の物語が徐々に絡み合っていくのが明らかになってきたところで、目が離せなくなっていく。特に、ぬいぐるみのティラミスを巡る話は面白い。結局捨てられちゃったのかな、ティラミス。

「明日はいいことあるだろうか」と「まあ、上手くはいかないよな」という、2つの想いの中で、それなりに精一杯生きるも、どこか雨の中に突っ伏してたたずんだ感のある、登場人物たち。「ある風景」「ある肖像」を、スケッチしたような印象で、物語に引き込まれていきつつも、不思議と、悲しいとか、嬉しいとかいった、感情は殆ど起きなかった。それが、意図的に狙ったものなのか、芝居にスパイスが足りないのか、判断が付かなかったが。…自分でスパイス、という言葉を使っているからには、ここまで濃密に描いたなら、観る側に何か感情を投げかけて欲しい、と思っているのかもしれない。楽しいけれど何かちょっと足りない、みたいな感覚を感じたのは確かだった。

気になった役者さん。伊藤安那、何だか感情の起伏が激しかったり、妙に振れる感じの演技がツボ。目黒ひかると石原夏実の、美大生コンビ。この二人の人間関係だけ、もっとクローズupして見てみたいと思った。
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チラシの裏
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