<観劇レポート>コンプソンズ「ノーカントリーフォーヤングメン」

#芝居,#コンプソンズ

【ネタバレ分離】
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観た芝居の感想です。


公演前情報

公演・観劇データ

団体名コンプソンズ
コンプソンズ#6
ノーカントリーフォーヤングメン
脚本金子鈴幸
演出金子鈴幸
日時場所2019/07/02(火)~2019/07/07(日)
シアター711(東京都)

コンプソンズ?

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

2016年、金子鈴幸・星野花菜里が主宰として明治大学 実験劇場を母体に発足。ある実在の出来事を題材に事件から事件、あるいは現実から虚構を縦横無尽に渡り歩く作風が特徴。速射砲の如く繰り広げられるナンセンスギャグとこじつけによって物語はあくまで物語としての結末を迎える。

コンプソンズ - OFFICIAL WEB SITE

事前に分かるストーリーは?

劇団ホームページには、こんな記載がありました。

コンプソンズ6回目の本公演です。
前回が都会の話だったので今回は田舎の話にしようと思います!
サスペンスです!

観劇のきっかけ

前回の観劇が面白かったからです。

ネタバレしない程度の情報

上演時間・チケット価格・満足度

観劇した日時2019年7月2日 19時00分〜
価格3000円 全席自由(プレイガイド発券)
上演時間135分(途中休憩なし)
個人的な満足度
CoRichに投稿
★★★★★☆(4/5点満点)

客席の様子

男女は5:5くらい。男性は1人客多し。女性は1人と、2人連れがチラホラ。男性はサラリーマンらしき人が目立ちました。女性は若い人多かったです。

観劇初心者の方へ

基本は、初心者でも安心して観劇できる舞台ですが、若干下ネタがありますので、ご注意ください。

観た直後のtweet




ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

前回もそうだったが、やはりこの劇団は、言語化するのが難しい。

田舎の町に住んでいる、あるいはかつて住んでいた、人々。ある者は怨念を背負い。あるものは東京に出るも夢破れ、ある者は産まれてこの方町を出たことがなく、またある者は放浪の途中で住み着き。そんな人々が、自らの囚われているもの・・・怨念みたいなものと闘うけれど、やはりどこか勝てない物語。ストーリーだけ簡単にまとめると、こんな感じ。前回から変わらずの笑いもあり、サブカル風のパロディやオマージュを交えながらも、作品自体はわりと血なまぐさい感じ。

描きたかったのは、身も蓋もなく言ってしまえば「退屈の閉塞感」。退屈な田舎という世界を作っているのは何か、という事なのかなぁ。狭い世間や、やることがない生活。泥臭い人間関係や性的な関係、そんな「田舎」。ただ、結局その田舎の世界を作り上げているのも、結局はそこに住む人自身。割と冒頭、佐藤とななかの会話の中で「人は、他人の事なんて絶対に分からない、という事を分からせないといけない」っていうセリフが出てきてゾッとするのだけれど、物語全般、出てきている世界はそこに生きる本人が創ったもので。都会だろうと田舎だろうと、世界は、自分が想像できる世界以上にも、以下にも、なる事はなくて。そんな事を皮肉と批判を込めて描きつつも、ただストレートに語るだけじゃ詰まらないから、コンプソンズ流のテイストで、血生臭く、泥臭く、描いた物語のように思えた。

私のテーマの解釈が正しいとするなら、、、、もう少しストレートに描いてもいいのに、という気もする。例えば「らまのだ」は、このあたりの田舎的な寂寥感みたいなのを描くのが上手い気がするけれど、絵に例えるなら「らまのだ」は写実的で、実存主義だ。そう例えるなら、コンプソンズは、まるで抽象画。そのまま描いたら詰まらないゾ~的な哲学というかノリで、舞台の上に上げる内容を個性的に抽象化して、ハチャメチャにしてくるイメージに思えた。抽象画だから、人によって解釈は何通りもあるし、観る側に委ねられている気もする。抽象画を、現実世界とリンクして捉えきれない人も多いと思うので、万人受けする舞台ではない気がするけれど、各シーンでの展開と、繋がる筋は面白いので、約2時間、飽きる時間は殆どなかった。楽しい舞台だった。

役者さん。宝保里実、前回公演と先日の「日本のラジオ」で拝見したけれど、神秘的だけれど意地悪さも入っている演技がとても好き。横手慎太郎、前回は桃尻犬「俺光ってるボーイ」だったけど、あの妙に冷静な演技が、個人的には物凄く怖かった。健之助とも全く違ってたな。フーターズの二人、好き。あのスパイスガールズ、もう一度観たかったよ。

今回もパロディ的なネタが多し。そしてやはり、半分くらい分からなかったけど。一か所、笑いが少なかったけど、ここパロディじゃね?と思った箇所を呟いてみる。ラストに近いシーンで「兄さん!」って言って頭抱えているのは、「NIGHT HEAD」の武田真治でよろしかったでしょうかね。深読みだったりして、でも懐かしいな。

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チラシの裏
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