<観劇レポート>feblaboプロデュース「ナイゲン(2019年版)」
当日写真、撮り忘れました。
観た芝居の感想です。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
団体名 | feblaboプロデュース |
題 | ナイゲン(2019年版) |
脚本 | 冨坂友(アガリスクエンターテイメント) |
演出 | 池田智哉(feblabo) |
日時場所 | 2019/08/22(木)~2019/09/01(日) 新宿シアター・ミラクル(東京都) |
劇団紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
東京を中心に演劇の創作をする池田智哉のソロユニット、feblabo(ふぇぶらぼ)
事前に分かるストーリーは?
劇団ホームページには、こんな記載がありました。
―会議は、まだまだ終わらない。
観劇のきっかけ
冨坂友の国府台高校の学園モノ、ナイゲン。
ミックスドッグス版は観たことがありましたが、他のバージョンも観てみたいと思いの観劇です。
ネタバレしない程度の情報
上演時間・チケット価格・満足度
観劇した日時 | 2019年8月24日 14時00分〜 |
価格 | 3000円 全席自由 (事前にネット予約) |
上演時間 | 135分(途中休憩なし) |
個人的な満足度 CoRichに投稿 | ★★★★☆ (4/5点満点) |
客席の様子
若い人中心ですが、役者さんの親族っぽいひとから、私のような観劇オジサンまで、様々な客層の人がいました。
観劇初心者の方へ
初心者でも安心して観劇できる舞台です。
観た直後のtweet
feblaboプロデュース「ナイゲン(2019年版)」135分休無。
同作2回目。スロースタートな感はあったけど1時間くらいから徐々にグルービーで、楽しかった〜。冨坂友の屁理屈っぽい面が際立った感。前回ミクドクの時より笑いは抑え目も作品のテーマ的な部分はすごく腹落ちした。監査好き!オススメ!— てっくぱぱ (@from_techpapa) August 24, 2019
感想(ネタバレあり)
「ナイゲン」二度目の観劇。前回は、劇団ミックスドッグス(以下、ミクドク版)が公演したもの。どちらも脚本に忠実に芝居を作っていると思われる。ストーリーは、記憶している範囲では同一。コメディであり、緻密な会話劇でもあるので、大きく改変する類のものではないのだと思う。
ページが見つかりませんでした – なんかくうかい
「ナイゲン」は、いろいろな団体が上演している。その度の配役比較が、twitterなどに情報が流れてくることもあり、どうしても比べる眼差しで、同作を観てしまう。二度目の「ナイゲン」なのだけれど、私にとってもその視点はを外すことが出来そうにない。
今回のfeblabo版ナイゲン。前半は、笑いが抑え目な印象。笑わせポイントがいくつかあるも、あまり「受けている」とは言い難い状況。あれ、ずいぶんマッタリしているなぁ、と感じる。結果的には、ミクドク版に比べると上演時間が15分ほど長くなっているが、この要素が大きかったのかもしれない。逆に、ミクドク版に比べて、会話の要素をかなり丁寧になぞっている印象もあり、「内容限定会議」が置かれている状況は心の底からよく理解できた。開演1時間位、それぞれのキャラクターが浮き彫りになってくるあたりで、客席も、役者さんも、役者さん同士の関係も、ノッてくる。後半は、畳みかけるように展開する状況が、鮮やか。一度観て、知っている物語だけれども、かなり会議に入り込んでしまっている自分に気が付いた。
前半部の説明が長く、その後畳みかける「序・破・急」的な展開は、先週観た「発表せよ!大本営!」で、私自身が感じた事とも被る。改めて、冨坂友の脚本は、序破急、の展開が似合うのかな、とも思う。コメディなので、客席から沸き起こる笑のボリューム(量)を確保するのも必要。状況に、置いてけぼり、な客を、なるべく少なくする、というのが、本来の構成的な狙いなのかもしれない。その意味で、ミクドク版がスピード重視だったのに対して、feblabo版は、割と丁寧に、場の状況、シチュエーションを客に刷り込んで、後半の畳み掛けに備えていたのかな、と思う。
ページが見つかりませんでした – なんかくうかい
ストーリーを知っている自分としては、お話の展開そのものには、あまり驚く事は無い訳だけれど。今回、コの字型の席配置で、観客席の様子もよく観れる事もあり。きっと「ナイゲン」を初めて観る人なんだろうな、と思われる人の表情が、後半から大きく変わっていったのが、観ていて印象的だった。
そんなこんなで「ナイゲン」のシチュエーションや状況が腹落ちした2回目だった事もあり、この作品のテーマみたいなものを、感じる事が出来た。前回の感想では、冨坂友の脚本にしては層構造が薄い、と感想を書いているも、そうではないかも、という思いも出てきた。ただ、他の作品を見始めている自分にとっては、やはりちょっと「物足りない脚本」という印象も深まってしまったのも確か。今年は、もう2回ほど、「ナイゲン」を観れそうなので、いろいろな団体の作品を続けていくかを楽しみたいと思っている。
気になった役者さん。長島未雨。やはりこの芝居では「監査」がキーポーイント。長島未雨の監査も素敵。地味な女の子、というのがやはり監査だけれど、カーテンコールで近くに来たときは、ああそうでもなさそうだなぁ、と思って(演じているんだから当然だけれど)こういうギャップがいいんだろうなぁ、と思ってしまった(よくわからんちん)。坂本七秋、花鳥風月だけれど、なんか渋い感じが好きでした。調べてみたら、テレビなどでも活躍のご様子。高村颯志、悪気がある訳じゃないんだけれど、ねちっこくなっちゃった感じのアイスクリースマスも、不器用に想いの一直線で、高校生らしさを感じました。
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