<観劇レポート>T-PROJECT「8人の女たち」
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
団体名 | T-PROJECT |
題 | 8人の女たち |
脚本 | 作:ロベール・トマ 訳:小田島恒志・小田島則子 |
演出 | 田中正彦 |
日時場所 | 2019/11/13(水)~2019/11/17(日) あうるすぽっと(東京都) |
団体の紹介
団体紹介のページを見つけられませんでした。
twitterアカウントがありました。
https://twitter.com/TPROJECT_HF
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
声優としても活躍中の俳優・田中正彦が率いる演劇ユニット、T-PROJECTの第14回公演。
フランスの劇作家、ロベール・トマの極上のサスペンスに挑戦します。
個性豊かな8人の女優の競演を、是非劇場でご覧ください。あらすじ・・・
雪に閉ざされた邸宅で、この家の主人が殺された。クリスマスを過ごそうと集まった家族は、
メイドも含めた8人の女たち。
犯人は誰だ!?
観劇のきっかけ
チラシを見て、気になったのがきっかけです。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
観劇日時 | 2019年11月15日 19時00分〜 |
上演時間 | 140分(70分-休15分-55分) |
客層・客席の様子
男女比は4:6くらいで少し女性が多め。年齢層は幅広く、傾向みたいなのは特にありませんでした。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・サスペンス
・推理劇
・ストレートプレイ
・会話劇
観た直後のtweet
T-PROJECT公演「8人の女たち」140分、含休15分。
雪山の屋敷で女8人の推理劇。ど真ん中ストレートにストレートプレイ。女優さん8人のアンサンブルは、観てて飽きないな。座組はとても好きだけど。本当にサスペンス要素のみの推理劇なので私はちょっと苦手。そういう路線が好きな人にはオススメかな。 pic.twitter.com/WOxooLLKG3— てっくぱぱ (@from_techpapa) November 15, 2019
映像化の情報
情報はありません。
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
ストーリーは。
雪山の屋敷。留学先のロンドンから、娘が帰ってきた。メイド二人。祖母、母、妻の兄弟の女性、娘も二人。夫の妹が何故か帰ってきて、全部で女8人。なかなか起きてこない夫。見に行ったら、背中をナイフで刺されて死んでいた。番犬が吠えてないから、外部からの侵入はない。きっと身内に犯人がいる。お互いがお互いを疑ううちに、探られたくない腹もさらけ出し。気がつけば、お互いの秘密の暴露の応酬になっていた。全ての秘密が明かされた頃、実は夫は死んでなくて、妹と夫の狂言だった。そう明かした途端、秘密を知り過ぎてぜつぼうしたのか、夫の部屋から銃声…と、強引にまとめるとこんなお話。
直球ど真ん中ストレートの、会話劇。ストレートプレイ。導入とエンディング以外、曲らしい曲もなく、効果音のみ。そんな会話で繰り広げられる、推理劇、、、、というか、女たちの秘密の暴露の光景。女性8人の座組はとても好き。8人、年齢層幅結構広いのに、積み重ねる会話にも不自然な感じなく。そのままやったら、あまり笑いのない芝居ないのだろうけれども、適度にコミカルなシーンも混ぜつつの、基本は濃厚な会話劇。
観劇後、感想を書くにあたって、作者のロベール・トマを調べて、気がつく。20代の頃「8人の女たち」の映画版のポスターを見ていたけれど、結局、映画は見なかったのだ。・・・ああ、あの映画の作品、作者なのか、というのを思い出した。どうも映画版は、ミュージカル仕立てなのだという事を、感想などを読んで知りつつもも。今回の舞台の演出は、純粋な会話劇、ストレートプレイ。
純粋な推理劇というか、サスペンスというか、謎解き的な要素だけを描く演劇って、自分的にはとても苦手なんだなぁ、という事を意識せざるを得ない体験だった。何しろど真ん中ストレートプレイなので、謎解きを除くと、女優さんしか楽しむ要素がない。流石に、持たない。観ていて、こちらの感情が動くからこそ、舞台を観ていたいという思いがあるんだけれども、推理劇にはそれを感じられないんだよなぁ。・・・この座組で、もっと深い感情の会話劇とか、観てみたいなぁと思ってしまった。
ちなみに結末は、いくつか予想していた中の一つに、しっかりと収まっていて。妹がトリックスターっぽいなぁと思ったら的中。さすがに、最後に父が自殺しちゃうのは予想はしていなかったけれど、結末としてちょっと安直だよな。推理劇にそれを求めてはいけないのかな、何てことを思った。
作品に対して、全く全く知識がないのだけれど。本来的にこの作品は、会話劇で演じられるのが主流なのだろうか。この時代のフランス戯曲は、こんな感じで、楽しめはすれど、中身はあまりない・・・のだろうか、などと。ふと、そんな事を思った。
気になった役者さん。石井麗子、奇麗な女優さんだし、舞台を彼女が回している感があり、好き。名塚佳織、タバコを吸う演技が忘れられず。何故タバコが印象的なのか、ちょっと上手く説明できないでいるのだけれど。朝倉佐知、ひねくれているんだけれど、2幕はかなり笑いを取っていたなぁ。印象に残った。