<特別試写会レポート>「ジョゼと虎と魚たち」

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【ネタバレ分離】昨日観た映画、「ジョゼと虎と魚たち」の鑑賞レポートです。

映画基本情報

タイトル

「ジョゼと虎と魚たち」

2020年製作/98分/G/日本/配給:松竹、KADOKAWA

キャスト

鈴川恒夫:中川大志/ジョゼ:清原果耶/二ノ宮舞:宮本侑芽/松浦隼人:興津和幸/岸本花菜:Lynn/山村チヅ:松寺千恵美/西田店長:盛山晋太郎/駅員:リリー

スタッフ

監督: タムラコータロー /原作:田辺聖子/脚本:桑村さや香/キャラクター原案:絵本奈央/コミカライズ:絵本奈央/キャラクターデザイン:飯塚晴子/総作画監督:飯塚晴子/コンセプトデザイン:loundraw/劇中画:松田奈那子/プロダクションデザイン:平澤晃弘,片貝文洋,中村章子/画面設計:川元利浩/美術監督:金子雄司/色彩設計:梅崎ひろこ/撮影監督:神林剛/3DCG監督:三宅拓馬/編集:坂本久美子/音響監督:若林和弘/音楽:エバン・コール/主題歌:Eve/挿入歌:Eve/アニメーション制作:ボンズ

公式サイト

ジョゼと虎と魚たち
(公開後、一定期間でリンク切れの可能性あり)

映画.comリンク

作品解説

2003年に犬童一心監督により実写映画化された田辺聖子の同名小説を、新たに劇場アニメ化。「坂道のアポロン」の中川大志が恒夫、「デイアンドナイト」の清原果耶がジョゼの声をそれぞれ演じる。テレビアニメ「ノラガミ」のタムラコータロー監督がアニメ映画初監督を務め、「ストロボ・エッジ」の桑村さや香が脚本を担当。「僕のヒーローアカデミア」のボンズがアニメーション制作。

あらすじ

大学で海洋生物学を専攻する恒夫は、メキシコに生息する幻の魚を見るという夢を追いながら、バイトに勤しむ日々を送っていた。そんなある日、坂道を転げ落ちそうになっていた車椅子の女性ジョゼを助ける。幼少時から車椅子で生活してきたジョゼは、ほとんどを家の中で過ごしており、外の世界に強い憧れを抱いていた。恒夫はジョゼと2人で暮らす祖母チヅから彼女の相手をするバイトを持ち掛けられ、引き受けることに。口が悪いジョゼは恒夫に辛辣に当たるが、そんなジョゼに恒夫は真っ直ぐにぶつかっていく。

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5.0点満点)

鑑賞直後のtweet

ここから先はネタバレあり。注意してください。

感想(ネタバレあり)

すごくいい映画だったのだけれど。2003年の実写版と大分違うんじゃないかな、というのが気になって、小説はどういう作品なのかも、気になってきてしまった。

車椅子生活。自由に出歩けなくて、窓の外を眺めて、ただ目的もなく画を描いているだけのジョゼに、新しい世界を見せた恒夫。恒夫が見ている将来の夢を知って、そういう存在になりたいと自分を見つめなおしたジョゼ。そのやり取りの中で、お互いが、単に恋愛的に惹かれあうのではなくて、かけがえのない存在になっていく過程が、ものすごく丁寧に描かれていて、その部分に感情移入してしまう。ジョゼの側にも、恒夫の側にも、感情移入する感覚。青春映画、と言ってしまえばそれまでだけれども。何者かになりたいと願う若い頃の感覚が、とてもみずみずしく描かれていて、涙なくしては見れない作品だった。

そんな、青春のみずみずしい作品だったので、以前見た映画版が、全く違ったストーリーなのではないのか、と思えてきた。

映画では、恒夫の恋という視点や「障害と貧乏」という生活の視点が強かった。祖母のチヅもストイックにジョゼを外に出したがらない、抑圧的な対象として描かれていた。水族館は行ってみたら休館で、ラブホの水族館を見て楽しむジョゼだったし。恒夫は上野樹里に浮気して、ラストにジョゼを振ってしまうし…。…うろ覚えの部分もあるかもしれないが。

…半年くらい前に映画もたまたま見ていたが、正直ピンとこなかった。アニメと実写は同じ設定なのに、物語の描き方のトーンと解釈がまったく違っている。田辺聖子の小説は、実際には、どちらに近い世界を描いているんだろう。そう思うと、小説も気になってきた。

見た時のツイート

大阪の街、梅田やJR、街の雰囲気がとてもよく描かれていて、大阪に住んでいた身としては、なんか懐かしさと同時にワクワクしたりもした。

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