<観劇レポート>KAAT神奈川芸術劇場 「「アーリントン」 〔ラブ・ストーリー〕」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 KAAT神奈川芸術劇場「「アーリントン」 〔ラブ・ストーリー〕」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | KAAT神奈川芸術劇場 |
題 | 「アーリントン」 〔ラブ・ストーリー〕 |
脚本 | エンダ・ウォルシュ |
演出 | 白井晃 |
日時場所 | 2021/01/16(土)~2021/01/31(日) 神奈川芸術劇場・大スタジオ(神奈川県) |
団体の紹介
神奈川芸術劇場。横浜の山下公園近くにある劇場です。
ミッション
「3つのつくる」をテーマとする創造型劇場
【モノをつくる 芸術の創造】
演劇、ミュージカル、ダンス等の舞台芸術作品を創造し、発信します。県民の財産となるようなオリジナル作品を創造し、次代に引き継ぎます。
【人をつくる 人材の育成】
舞台技術者、アートマネージメント人材など文化芸術人材を育成します。より良い作品創りのために、劇場スタッフが施設利用者をサポートします。
【まちをつくる 賑わいの創出】
公演事業の積極展開、創造人材の交流及びNHK横浜放送会館を始めとした近隣施設との連携により、賑わいや新たな魅力を創出し、地域の価値を高めます。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
高いビルのなかにある、待合室。
若い女“アイーラ”はそこでずっと、自分の番号が呼ばれるのを待っている。
隣の部屋では“若い男”がモニター越しにアイーラを見ている。
彼はきょうはじめてそこへ仕事にやって来た。
壁をへだてて、ふたりの心が静かにゆれる。
やがてアイーラは自分の運命を知る。
そして彼女の番号がきたとき、男はとほうもない決断をする。
それは…。
観劇のきっかけ
KAAT芸術監督、白井晃さんの演出だから、の観劇です。
過去の観劇
- 2024年02月03日 【観劇メモ】KAAT神奈川芸術劇場「『箱根山の美女と野獣』『三浦半島の人魚姫』」
- 2023年12月23日 KAAT神奈川芸術劇場「ジャズ大名」
- 2023年11月17日 KAAT神奈川芸術劇場「SHELL」
- 2023年11月05日 KAAT神奈川芸術劇場「アメリカの時計」
- 2023年07月27日 KAAT神奈川芸術劇場「さいごの1つ前」 ・・・つづき
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年1月20日 14時00分〜 |
上演時間 | 110分(途中休憩なし) |
価格 | 6000円 全席指定 |
チケット購入方法
KAATのホームページから、チケットかながわ経由で予約しました。
セブンイレブンで受取時に、クレジットカードで決済しました。
客層・客席の様子
男女比は5:5くらい。
平日マチネだったからか、50代upのシニア層の客層が多かった気がします。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居ですが、明確なストーリーがないので、積極的にはお勧めしません。
特に「ラブ・ストーリー」という記載がありますが、おそらく一般的に想像するラブストーリーとは異なります。
・不条理劇
・シリアス
・考えさせる
観た直後のtweet
KAAT神奈川芸術劇場「「アーリントン」 〔ラブ・ストーリー〕」110分休無。
うーんよくわからなかった。お話?寓話的というか、不条理。なんとなく言いたいことは分かるんだけど、あんまり感覚に響いてこないというか。演出、空間の作り方、音響音楽は、とてつもないのだが。ラブストーリーなのか? pic.twitter.com/D8vWkm4zyL— てっくぱぱ (@from_techpapa) January 20, 2021
映像化の情報
情報はありません。
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
うーん。よく分からなかった、というのが一番の感想。いや、分かるような気がするのだけれど、それが表現としてどうなんだろうと思う感覚、と言った方が正しいか。
管理社会の中にいて、管理する人と管理される人がいて。その中で、管理する人が運命や死期を決める社会。「タワー」と呼ばれる塔の中にいて、番号で呼ばれるのを待っている。その部屋の情景と。その部屋を監視する人、そこから森へ逃げてきた、二人の恋のお話。
空間の作り方は凄いな、と思う。箱庭のような部屋と、それを監視するモニター。モニタールーム。監視カメラでその部屋の様子が、リアルタイムの舞台の映像として見えている。最終的には、天井が崩れていく。崩れた天井から光が差し込み、森に迷い込んだ二人に秋の落ち葉が舞い降りてくる。空間の変わり様、無機質な空間が、どこか有機的にも見えてくる。その変化は面白い。
寓話的なお話が、直接的に響いてこな感覚。なんだろう。ちょっと白けて観ている自分に気が付く。今の時代に、こういう形態の表現が合っているのかな…とかまで考えてしまう。どことなく映画「THX1138」とか、映画「ソウ」とかを思わせる。どこか古臭く感じる理由は、とか。そんな事を観ながら四六時中考えて観てしまった。観劇後、パンフを読む。作家のエンダ・ウォルシュ。アイルランドの作家。1967年生れ。作品自体は2016年の作品、決して古い作品、という訳ではないのだけれど。空間演出が伴っていないと、もっと古い、と感じたかもしれない。