<観劇レポート>サキクサ「30歳の制服デート」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 サキクサ「30歳の制服デート」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | サキクサ |
回 | 「サキクサ」秋の特別号公演 |
題 | 30歳の制服デート |
脚本 | 深谷晃成(第27班) |
演出 | 深谷晃成(第27班) |
日時場所 | 2021/10/05(火)~2021/10/10(日) 雑遊(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
俳優・ダンサーとして活動している大塚由祈子がプロデュースする演劇ユニット。
2019年秋、旗揚げ公演として一人芝居を上演。
「サキクサ」は「幸(さき)く」を導く序詞。
自身のやりたいことを追求し、実現した先に、誰かの幸せをも導ける時間を提供できるような場を目指す。また、表現の探究・鍛錬の場として、ワークショップ等も企画予定。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
30歳の記念にサキクサを旗揚げし、一人芝居を上演してから早2年。
第2弾公演を計画するも、先の見えない情勢にずっと足踏みをしておりました。まだまだ、不安定な情勢は続いています。
やるべきか、やらざるべきか、揺れに揺れました。
そんな中で、思い入れのある劇場が閉館になったり、演劇から離れていく仲間が一人また一人と増えていったり。
小さな規模でも良いから、何か、動きたい、と思いました。若手演出家コンクール2019で最優秀賞を受賞し、今ノリにノっている第27班・深谷晃成さんの演出で。
第27班のオーディションを受けた際に出逢い、「いつか絶対にやりたい…!」と惚れ込んでしまった大好きな作品を上演させていただきます。齢32になる私の、持てる全てで勝負する2人芝居。
もし宜しければゼヒ劇場まで目撃しに来てくださいませ。大塚 由祈子
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年10月7日 12時00分〜 |
上演時間 | 50分(途中休憩なし) |
価格 | 2800円 全席自由 |
チケット購入方法
CoRichのページから予約しました。
当日、Suicaで決済して支払いました。
客層・客席の様子
男女比は6:4くらい。様々な年代の人がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・泣ける
・会話劇
・考えさせる
・シンプル
観た直後のtweet
サキクサ「30歳の制服デート」50分休無
30歳。冒頭10分位でのこの乾き感、絶対アレしかないと思った。途中サイゼで、あれ違うかな?と思ったけど、ラストやはりそうだった。予想外れてなくて見てて真面目に辛かったし、リアルで怖かった。同じような経験をしてるので。制服飛んでた。超オススメ! pic.twitter.com/GxN1b5FJJB— てっくぱぱ (@from_techpapa) October 7, 2021
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
同棲している夫婦?カップル?。制服ディズニーしているのを「王様のブランチ」で放送しているのを見て、自分もしてみたくなるミナミ。でも、タケルとは最近、すれ違いの生活ばっかり。どこか乗り気じゃないタケル。それぞれの高校時代の制服を着て、学校の前をうろうろして見たり、プリクラ取ったり、サイゼリアにデート。でも何かしっくりこないミナミ。実はミナミは、タケルとの結婚のために、両親に挨拶に行って、子供が出来ない体である事を責められて拒否されたばかり。それでもいい、と、結婚しようというタケル。。。。と強引にまとめるとそんな物語。
「30歳の」というヒントもあったからだろうか。冒頭10分の、大塚由祈子演じるミナミの乾き加減と、浅見臣樹ののっぺりとした受け身な感覚を見て、何故かピンと来てしまう。これは、妊娠に関わる物語ではないか…。冒頭では、二人は、結婚しているのか、同棲してるいのか明かされないので、てっきり結婚していると思っていた。途中のサイゼリアのシーンで、結婚をあきらめた事か明かされる。あれ、妊娠の話じゃなかったかな…と思ったけれど。ラストで関を切ったように明かされる真実。
私自身、これに近い経験をしている。冒頭から感じた乾きに対して突如敏感になった嗅覚と、ラストのシーンがあまりにリアルで、ちょっとヤバい状況になってしまった。さすがに嫁さんと制服デートはしなかったけれど、「王様のブランチ」を食い入るように見ているシーンの表情が、ちょっと忘れられなかったり。実際の経験していなくても、冒頭のタイミングで、そこまで想起できる物語なのだろうか。自分の体験が生々しくて、ちょっと冷静に観れないなぁ、と思っていた。
制服デートに関する、コメディチックなやり取りが面白い。けど、最後のインパクトが強すぎて「制服デート」の印象がすっかり飛び去ってしまった面もあり。でも、この状況での「制服デート」に当たる何かは人それぞれだろうから、それでよいのかな、という気もする。