<観劇レポート>壱劇屋「独鬼」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 壱劇屋「独鬼」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 壱劇屋 |
回 | ワードレス×殺陣芝居 |
題 | 独鬼 |
脚本 | 竹村晋太朗 |
演出 | 竹村晋太朗 |
日時場所 | 2021/10/20(水)~2021/10/24(日) 萬劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
関西を拠点に2008年高校演劇全国大会出場メンバーで結成。枚方の河川敷で稽古を重ねる日々より10年後には、記念公演として森ノ宮ピロティホールで公演するほどに成長した関西屈指のエンタメ劇団。複数の作家や演出家が在籍し、 様々なジャンルの作品を生み出している。2019年には東京支部も発足してますます勢力的に活動中。NPO法人トイボッ クス提携劇団。
過去の観劇
- 2023年06月28日 壱劇屋 「ピカルーン」(2023年)
- 2022年06月06日 壱劇屋「猩獸 -shoju-」
- 2022年04月24日 壱劇屋「猩獣 -shoju-」
- 2020年02月28日 壱劇屋「Pickaroon!」
- 2020年01月31日 壱劇屋「劇の劇」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
死なない鬼は、ずっと独りで生きてきた。
途方もなく続く年月を過ごす鬼は、ある女の一生を隣で過ごすことになる。鬼にとっては一瞬の
人にとっては一生の
ほんの数十年間の物語劇中に台詞は一切無し。
ワードレス×殺陣芝居!
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2021年10月21日 18時30分〜 |
上演時間 | 95分(途中休憩なし) |
価格 | 5000円 全席指定 |
チケット購入方法
Webチケットぴあで購入・決済しました。
セブンイレブンで予約バーコードを伝えてチケットを受け取りました。
席は指定できませんでした。
客層・客席の様子
男女比は4:6くらい。
男性は中年が、女性は若い人が多かったです。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・アクション
・殺陣
・シリアス
・泣ける
観た直後のtweet
壱劇屋「独鬼」95分休無
再々演との事。すげー!すげかった!めちゃ変な例えだけど、映画の「ファンタジア」「マトリックス」を思い出したり。何よりこの芝居、セリフがひとつもない。でもすごく深い物語を観た気分。ラストめちゃ泣いた。泣いた。殺陣がメガ盛りで迫ってくる大迫力。超オススメ!! pic.twitter.com/8LBtytDfbA— てっくぱぱ (@from_techpapa) October 21, 2021
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
不死身の鬼。大樹の下に独りで住んでいる。剣で刺されても、再生するので死なない。みんなから恐れられてる。ひょんなことから、死にゆく夫婦から赤子を託される。その娘を守り、育て。そして不死身ゆえに老いず、成長し老婆となったその子を看取る。不死身の鬼にとっては、永遠の中の一瞬。でもその女にとってはそれが一生。そんな時間を、全くセリフを使わず、圧倒的なクオリティの殺陣と、身体表現と、音響照明とで描く物語。
いやー。もう「凄い」という言葉しか出てこなくて、困る。セリフが全く無くて、こんな物語を描き切るのか。前回観た「Pickaroon!」は、セリフもある迫力の殺陣だったけれど、劇団の歴史をwikpediaで読む限り、セリフありの方がこの団体にとっては特殊だったのかもしれない。身体表現を極限まで極めて、殺陣による物語を作っていく。全く言葉がないのに、ラストの別れのシーンは、涙が止まらない。圧巻。降参。としか言いようがない作品だった。
観ていて、不思議と映画作品を連想する。カラフルな世界の中で飛び跳ねる様に、ディズニー映画「ファンタジア」を。斬られても斬られても死なない鬼は、映画「マトリックス」。加えて、無声映画・・・途中途中、セリフ字幕が挟まれるタイプの、チャップリンの前期くらいの映画・・・も、思い出す。・・・3つの映画、ストーリーも美意識も「独鬼」とは全然違う作品。この連想、この作品が「映像的な作品」という訳では無く、「こんなもの映像でしか見た事ない」、という事の一種の脳のバグのような気さえする。私の脳が現実の空間を上手く理解できなくて、類似のモノを探した結果が、ふと映画を連想する事に繋がっている、のかもしれない。でも、紛れもない現実。現実の空間が、何よりも美しい。映画じゃなく、現実の空間に展開されていて。その事が、どこか不思議でもあり、
この作品、言葉が全くないのだから、日本語を分からなくても理解できる人は多いはずだよな、、、なんて事が観ながら頭をかすめる。劇団の歴史を見る限り、今のところ海外に行った記録はなさそう。今までそう考える人はいなかったのかな・・・。コロナが終われば、海外ツアーを企画するのも夢じゃないように思う。