<観劇レポート>theater 045 syndicate「フェアウェル、ミスター・チャーリー」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 theater 045 syndicate「フェアウェル、ミスター・チャーリー」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | theater 045 syndicate |
回 | かながわネクストvol.1 |
題 | フェアウェル、ミスター・チャーリー |
脚本 | 波田野淳紘(劇団820製作所) |
演出 | 中山朋文(theater 045 syndicate) |
日時場所 | 2022/04/28(木)~2022/05/01(日) スタジオ「HIKARI」(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
2009年、主宰の中山朋文が、地元である横浜からの発信のため設立。
2012年、劇王Ⅹ天下統一大会神奈川予選にて優勝、初代神奈川劇王となる。
2014年、今はなき相鉄本多劇場にて第1回本公演「12匹」を上演。
また、ネオゼネレイター・プロジェクトの大西一郎氏と共に、「横浜ベイサイドスタジオ」を運営。地元の演劇シーンの活性化に寄与する。
劇場のみならず、中華街のレストランやバーでのライブ、ダンスイベントなども手掛ける。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
――それは伝説。遠い昔の物語。若いシナリオライターと、若い女優と、若い映画監督が出会って、映画が生まれた。その名も『フェアウェル、ミスター・チャーリー』。
それから数十年の後。
舞台は港町「ヨコハマ」、港に注ぐオオオカ川沿いに佇む寂れた映画館。大規模なテーマパークの誘致を受け、古くからの街の景色が壊され、まったいらにされようとしている。かつての若者は老い、志を失い、嘘の言葉で塗り固め――息も絶え絶えのこの街で、映写技師、侠客、そして女優・・・二人の男と一人の女が明日に向かって走りだす!
どっこい街は生きている! theater 045 syndicateと820製作所がタッグを組み、地元ヨコハマでお届けする「ハードボイルド・ワンダー・バラード」
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年4月28日 19時00分〜 |
上演時間 | 130分(途中休憩なし) |
価格 | 2500円 全席自由 |
チケット購入方法
カンフェティでチケット予約・決済をしました。
セブンイレブンでチケットの引き取りをしました。
客層・客席の様子
男女比は5:5。様々な年代の客がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・ハードボイルド
・横浜
観た直後のtweet
theater 045 syndicate「フェアウェル、ミスター・チャーリー」130分休無
3年前の作品の再演で2度目。やっぱり前半、2/3までのお話は分かるようで分からないなぁ。でも、ラストごちゃ混ぜになって駆け抜ける演出が、かなりビビットになってて身を乗り出してた。今井さん一皮むけて正統派にカッコイイ! pic.twitter.com/HaRbTiy611— てっくぱぱ (@from_techpapa) April 28, 2022
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
2019年の同作品の再演。一部出演者は変わっているものの、ストーリーなど、基本はそのままを踏襲している。新たに始まった「カナガワネクスト」の第一回選出作品との事。
作品の前2/3くらい、の固有名詞を出しながら描かれる横浜がどんどん失われていく様子が、ちょっとうまく飲み込めないケースが多かったのは、前回観た時の印象と同じ。後ろ1/3、映画の中に迷い込んだ面々の逃避行は、2019年の演出よりもかなり鮮烈さを増していた。前半の陰鬱を、後半で吹き飛ばす。前のめりになって観ている自分がいた。
昨年KAATで観た、シライケイタ演出の「湊横濱荒狗挽歌〜新粧、三人吉三。」でも、自分達の親が果たせなかった何かを、子供たちが果たす、という構造があった(…しかも、同じく横浜を舞台に)。私自身「三人吉三」の物語もよく知らないのだけれど、この構造ってどこか原点になるようなものがあるのだろうか。同じ横浜を舞台にしていたのでちょっと気になったのと、「横浜」という街が、黒船以降の外圧によって出来た街だかこそ、変化する事に対する魅せ方として、この構造がピッタリハマるのかな、なんて事を考えた。
スクリーン側から客席を見た時の、あの映写室からのまぶしい風景でみせる、映画館の再現の仕方がとてもリアル。初演ではなかったと思うが、後方に映し出されるネガポジ反転させた白黒の映像が効果的。
気になった役者さん。おのまさし、朝廣亮二、日暮玩具などなど、シニアな男優陣の好演が印象的。そして、スキンヘッドにした今井勝法が、今までとは違った路線で真正面にかっこいい。ブルース・ウィリスというより、「王様と私」の時の渡辺謙っぽいイメージ。