<観劇レポート>高校演劇カンパニー「段ボールの上でプリントを書くと穴が空く」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 高校演劇カンパニー「段ボールの上でプリントを書くと穴が空く」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 高校演劇カンパニー |
題 | 段ボールの上でプリントを書くと穴が空く |
脚本 | 金井達 |
演出 | たつま |
日時場所 | 2022/05/08(日) 勝田台文化センター(千葉県) |
団体の紹介
Twitterアカウントにはこんな紹介があります。
おはようございます、高校演劇カンパニーです。 高校演劇の戯曲の上演を専門とする団体です。千葉県で活動中。
事前に分かるストーリーは?
チラシに記載がありますが、データ化されている場所を見つけられませんでした。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年5月4日 18時00分〜 |
上演時間 | 58分(途中休憩なし) |
価格 | 無料 全席自由 |
チケット購入方法
無料公演ですが、劇団Twitterに予約フォームが出ていたので予約しました。
客層・客席の様子
男女比は5:5くらい。
高校生から50代upまで、様々な年代の人がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・会話劇
・笑える
・考えさせる
観た直後のtweet
高校演劇カンパニー「段ボールの上でプリントを書くと穴が空く」58分休無
作品初見。高校演劇では有名な本?オシャレな話だなぁ。ラスト無くても伝わる気が。1日4ステ毎回キャストシャッフル。18時~を観た。特異な回だったかな?エチュード色強めも、しっかり会話。客席は大ウケで幸福だった。楽日! pic.twitter.com/NkjK3El0Ho— てっくぱぱ (@from_techpapa) May 4, 2022
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
団体初見。高校演劇の作品を、高校演劇の枠にとらわれずに上演する団体。以前から拝見したいとは思っていたのだけれど、コロナに阻まれて中々公演が打てなかった様子。満を持しての観劇。
ストーリーは・・・高校生。学校に行きたくないので、親を欺いて欠席連絡した絢美は、今日もやる事もない。公園にに行くと、ダンボールを机にして勉強している美波にであう。学校に行かなくていいの?という内心の疑問は抱えつつ、2人はそこに学校を作り出す。そんなふたりの時間を、笑いを取りながら、とてもノホホンまったり、描いた作品。「はりこのトラの穴」のこちらに掲載された脚本データによると、高校演劇としての初演は2016年11月とのこと。
"軽さ具合"がとてもおシャレな話だなぁ、と思った。公園の学校には"黒板"はなく、当然"黒板消し"もないのに、"黒板消しクリーナー"を持ってきて音だけスマホで流すような、真面目ながらも、どこか笑ってしまう、可笑しさを中心に淡々と描かれる、公園の学校の様子。当然、深く捉えれば、それは重い問題にどこか通じているのだけれど、それをストレートに語らない軽さが、とてもおシャレ。
軽さを保ちつつ、それでも将来の事を考える…劇中では「大学に進む事を考える」事。…端的に言ってしまえば「モラトリアム」という事なのかもしれないけれど、今学校に通わない事に対する、ある種の肯定に結びついているのが印象深い。物語全体が、どこか「既に達観した大人の視点」から語っているようにも感じるけれど、それでも、もし自分が高校生の頃観たら、少し気持ちが軽くなったんじゃないかな、とか、そんな事を感じた物語だった。
公演は1日のみで、計4ステージ。計4人の役者が、自分の役は固定しながら相手役をシャッフルして4バージョン。私の観た回は、2人のおかしな学校づくりの会話が笑いを誘って、会場はかなり盛り上がっていた。どこか「エチュード」のような自然な会話の雰囲気が漂っていたので、脚本とアドリブの境目を確認すべく実際の脚本に当たってみた。2022年に合わせた多少の脚色はあるものの、基本は脚本通り。会場の雰囲気に押された結果なのかは判別はつかないものの、自然な会話をあそこまで表現していたのが驚きだった。