<観劇レポート>劇団四季「ノートルダムの鐘」

#芝居,#劇団四季

【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 劇団四季「ノートルダムの鐘」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団四季
ノートルダムの鐘
脚本ピーター・パーネル
演出スコット・シュワルツ
日時場所2022/05/21(土)~2022/08/07(日)
神奈川芸術劇場・ホール(神奈川県)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページに、四季について説明があります。
言わずと知れた、日本最大の劇団かと思います。

劇団四季

過去の観劇

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

カジモドの切なく悲しい愛の物語。
そのなかに見出す、ひとすじの光とは――。
15世紀末のパリ。
街の中心に存在するノートルダム大聖堂の鐘突き塔には、
カジモドという名の鐘突きが住んでいた。
幼き時に聖堂の聖職者フロローに引き取られた彼は、その容貌から、
この塔に閉じ込められ、外の世界と隔離されていた。
塔上から街を眺めて暮らす日々。友と言えば、
何故か彼を前にした時に生命を宿す石像(ガーゴイル)と、鐘だけ。
いつも自由になることを夢見ていた。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2022年6月10日
13時30分〜
上演時間165分(休憩20分を含む) 85-20休-60
価格3300円 全席指定 サイドイス付立見席 3階 四季の会会員価格

チケット購入方法

劇団四季の四季の会会員として、劇団サイトで予約・決済しました。
アプリに表示されるQRコードで、当日入場しました。

客層・客席の様子

男女比は9:1くらい。
ミュージカルにしては割と男性が多い印象でした。

観劇初心者の方へ

観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。

芝居を表すキーワード
・ミュージカル
・シリアス

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(3/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

私なりの強引なストーリまとめ

天然痘で死んだ放蕩者の兄の子供を引き受けた、パリ・ノートルダム寺院の司祭、フロロー。引き取った子供・・・カジモドは、容姿が悪く?、寺院の鐘を突く部屋に住まわせて、外に出したことがない。道化の日…町のお祭りで、ひょんな事から外に出たカジモドは、町の人々に虐められ、そしてジプシーのエスメラルダのやさしさに触れる。エスメラルダとカジモド、フロローの人生が交わると、2人とも、エスメラルダに惹かれるようになる。フロローはルイ11世に頼んで、エスメラルダを捕らえるように画策する。逃げてきたエスメラルダを匿うが見つかり、エスメラルダは火あぶりに。フロローは、エスメラルダが自分のものになれば、火あぶりは免れるという。拒んだエスメラルダは火あぶりに。カジモドは彼女を助け出すも、2人は寺院の地下で息絶えてしまう・・・。

感じた事

ユーゴーの原作、ディズニー映画も含めて、作品初見。ジプシーたちの迫害の歴史や、容姿や障害に関する偏見、ルイ11世の治世のキリスト教の台頭とか、歴史背景を押さえていくとそれなりに面白そうではあるものの、そんな背景も踏まえた結構暗い話だなぁ…というのが、全体通した印象。ただ、物語の中でイマイチしっくりこない点があったからか、何となくストーリー全体にうまく乗り切れなかったなぁ…という感覚。その場では「いい曲だなぁ」と思う曲はたくさんあったけれど、アラン・メンケン作曲にもかかわらず「耳に残る」楽曲も結局なくて、印象に残らない。良いミュージカルは、何度も観たい、って思ってしまうタイプな私。これは、一度観たら、もういいかな、という作品だった。

気分が乗らなかった要素の1つは、カジモドはどうして教会の中に事実上幽閉されているのかが、どうにもよく分からないこと。小説や、映画版、ミュージカル版のストーリーなんかを読んでいくと、どうやらカジモドは「せむし男」で、何らかの障害を持つ人なのだと思う(劇中、何か台詞を聴き逃がしたかもしれないけれど)。兄から引き取った子供に障害があって、ノートルダムの鐘の部屋…町が見渡せる場所に軟禁…って現実的にあり得るのか?みたいな疑問が、ふつふつと思い浮かんでしまって、止められなかったのと。

乗らなかった要素のもう1つは、エスメラルダ、カジモド、フロロー、フィーバスは、結局お互い対する感情の表現が、物語上じれったすぎる事。フィーバスとエスメラルダはお互いの恋愛感情。フロローのエスメラルダへの感情は、結局のところは性欲(ディズニーだからか台詞をオブラートに包んでいるけれど)。カジモトはエスメラルダに恋しているけれど、エスメラルダはカジモドと友達だと思っている。。。。

結局、恋愛感情として成立しているのは、フィーバスとエスメラルダぐらいなもので、あとは恋愛とはちょっと違う場所の感情の物語。カジモドの片思いの物語にしては、それ以外の要素が混じり過ぎてる。・・・なのに、ラストシーンは何だか愛の物語でまとめ上げられてしまう。結局、どの感情にフォーカスすればいいのかな、というのに小首をかしげざるを得ない。フロローのエスメラルダに対する感情が、生々しい性欲だけれど、それなりに共感出来て(・・・この時代の司祭は、こういう悪事をたくさんはたらいていたのだろうなぁ・・・とか想像すると薄気味悪いけれど)その後味の悪さも手伝って、どうにも腑に落ちないお話だった。

観終わった直後のTweetで、岡本美南、拝見するのお久しぶり、と書いたけれど。2020年に同じくKAATで、「マンマ・ミーア」のドナ役を拝見していたのを忘れていた。ドナとも、かつて観た「ウィキッド」のエルファバともかなり違う役所だけれど、歌も立ち姿も、美しさが際立ってて観ていてうっとりした。