<観劇レポート>虚構の劇団 「日本人のへそ」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 虚構の劇団「日本人のへそ」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 虚構の劇団 |
回 | 虚構の劇団 解散公演 |
題 | 日本人のへそ |
脚本 | 井上ひさし |
演出 | 鴻上尚史 |
日時場所 | 2022/12/01(木)~2022/12/11(日) 東京芸術劇場シアターウエスト(東京都) |
団体の紹介
劇作家・演出家の鴻上尚史が主宰する劇団です。
今回の公演で、解散公演です。
過去の観劇
- 2019年02月27日 虚構の劇団 「ピルグリム2019」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
2007年に旗揚げ準備公演でスタートした『虚構の劇団』は、今回、15回公演をもって解散することになりました。最終公演は、コロナ禍で2020年に公演が中止になった『日本人のへそ』です。井上ひさしさんのデビュー作ですが、若い井上さんの才気とエネルギーに満ちあふれた、まさに、おもちゃ箱をひっくり返して、遊び倒した素敵な作品です。そのハチャメチャさ、ワイザツさ、ぶっ飛び方、遊び方は、ちょっと比類ないものです。この戯曲に、虚構の劇団の総力を上げて、そして客演俳優達の力も借りて、真正面からぶつかっていこうと思います。エネルギー溢れる、混沌とした劇場になれば素敵だと思っています。
15年間どうもありがとうございました。
解散公演、盛大な花火を打ち上げたいと思います。劇場でお会いしましょう!
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年12月9日 18時30分〜 |
上演時間 | 165分(途中休憩15分を含む) |
価格 | 5000円 全席指定 |
チケット購入方法
チケットぴあで購入、決済しました。
セブンイレブンでバーコードを提示して、チケットを受け取りました。
客層・客席の様子
男女比は7:3くらいで、女性が多めでした。
様々な年代の人がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・笑える
・にぎやか
・考えさせる
観た直後のtweet
虚構の劇団「日本人のへそ」165分含休15
劇団解散公演。井上ひさしの実質デビュー作らしい。井上作品苦手なので期待薄めだったんだけどめちゃんこ面白い。きっと原作に忠実だろな。こんな鋭い感覚だったのか。一二幕の落差すごい。曲も元々あるもの?役者の魅力が超絶際立つ作品でもあり。超オススメ! pic.twitter.com/cYD7mEjgxi— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) December 9, 2022
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
吃音の人々を集めて治療する、アメリカ帰りの大学教授。吃音を治すには、演劇が良い、と吃音者で演劇を創る。そこで演じられるのは、田舎の村から集団就職で出てきた女がストリッパーになり、その後政治家の情婦になるまでの物語。1幕の最後で政治家が刺されたかと思うと、2幕はその犯人捜し。実は「吃音」だったのは大学教授その人で後半はミステリーの推理モノのような展開な物語。
今まで観た井上ひさしは苦手なのだけれど、今回はとても面白かった。ストリッパーたちの、露出の多い、エンターテイメントな芝居が続いたかと思えば、後半はミステリーっぽい。まさに、おもちゃ箱をひっくり返したような、あるいみやりたい放題な展開。井上ひさし、もう少し「堅い」イメージがあったのだけれど、こんなに砕けた作品をかくのか・・・という感覚。
結局のところ何か「声を上げようとすると」、まるで吃音者のように、上げることができない。上げるためには、アメリカの助けが必要・・・的な、日本人の体質を、物語の根底では痛烈に皮肉っている。今回の作品は、全編、音楽がついていて、ミュージカルの一歩手前、という感覚だったけれど、これは井上ひさしが初演した時も、同じ音楽だったのだろうか、、、それとも、今回のオリジナルなのだろうか。井上ひさしの芝居の、ものすごく基本的なところが分かっていないけれど。休憩挟んで2時間半、エンタメな展開を持ちつつ、ちょっと皮肉を語るスタイルが、とても新鮮で、意外だった。
虚構の劇団、解散公演。結局、2本しか観れなかった。自分の観劇ペースが増えてきたタイミングで、もっとたくさん上演して欲しかったなぁと思う。パンフを見ると、解散の理由は「経済的な理由」と。そうなのか・・・。なかなか難しい。
役者さん。以前「鶴かもしれない」という一人芝居を拝見した、小沢道成、小野川晶、鷺沼恵美子がとても印象に残る。