<観劇レポート>虹の素「失恋博物館 Ⅶ」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 虹の素「失恋博物館 Ⅶ」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 虹の素 |
題 | 失恋博物館 Ⅶ |
日時場所 | 2022/12/21(水)~2022/12/25(日) スタジオ「HIKARI」 |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
Shine the tears.
涙を輝かせる
生きるってことは、こころが動くこと。私たちの上に広がる空のよう に、絶えず移ろい変わりゆくこと。
晴れの日や、曇りの日や、雨の日があること。
雪の日や雷の日があって、そして時々、奇跡のように虹がかかること。優しく温かい光だけでは虹はかからない。
冷たく悲しい雨だけでも虹はかからない。
その両方が合わさった時に、そこに虹がかかる。笑いたいときに笑うのだから、泣きたいときは泣いたっていい。
だから、雨だって降ればいい。そこに光がさせばいい。その涙も、輝けばいい。>明日は今日よりもいい日に決まっている。って、ずっと思って生きている。
すべての人がそうであってほしいと願っているし、そう思ってほしいと祈っている。
キレイごとに聞こえてしまうかもしれないけれど、
みんながハッピーで、笑っていられる世界になればいいと本気で思う。恨みや憎しみで傷つけあうことだけはしたくない。
愛だけで、つくりこもう。
過去の観劇
- 2023年07月12日 虹の素 雨上がりには好きだといって 7月編「ダーフォの国」
- 2023年04月25日 虹の素 「雨上がりには好きだといって」Vol.1 & Vol.2
- 2022年10月14日 神奈川演劇連盟TAK in KAAT「YOKOHAMA 3 PIECES」
- 2021年12月24日 虹の素「失恋博物館 Ⅵ」
- 2020年08月16日 虹の素 「失恋博物館S」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
短編集
失恋博物館 Ⅶ
〜 それでもこの美しき世界は変わらず進み続けるから、
私はこの愛すべき日々の途中で泣きたくなる。泣きたくなる 〜
すべての愛の行き着く先は、哀しみ。>かなしみの伴わない愛なんて、世界中のどこを探しても存在しない。
かなしいということは、そこに愛があったということ。
だとしたらきっと、ここは愛の墓場なのかもしれない。>悲恋だけでなく、くすっと笑ってしまうものや、心温まる物語まで。
甘くほろ苦く、観終わった後に優しい気持ちになれる、「切ない」短編集シリーズ。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2022年12月23日 18時00分〜 |
上演時間 | 各パート約45分×3パート。休憩込 計165分くらい。 |
価格 | 4000円 全席自由 3パート通し価格 |
チケット購入方法
劇団のホームページからのリンクで予約しました。
当日受付で、現金でお金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は5:5くらい。
様々な年代層の客がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・泣ける
・笑える
・ハッピー
観た直後のtweet
虹の素「失恋博物館Ⅶ」各パート45分×3パート、休憩込で165分くらい
多分4度目。今年も観てきました。この時期の風物詩になりつつある。今年は、モノローグが多いのと、若いキャストが増えたかな。虹の「First Love」が好みでした。超オススメ! pic.twitter.com/vkiVTIMF0A— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) December 23, 2022
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
4回目。一度、直前に予定が入ってしまって、行けなかった年があったけれど・・・、もう毎年の風物詩、と言ってもいい。今年は、青少年センターHIKARI。クリスマスイブイブの夜はここで過ごす。今年も、これまでの作品同様、いつもの観劇スタイルは変わらず。どこに座ってもいい。移動してもいい。どこで芝居がはじまるかは、(事前に大まかな案内はあるものの)分からない。いつもの通りの、よい夜でした。
来年は、虹の素は『雨上がりには好きだといって』を毎月公演するらしく、「失恋博物館」の開館はナシ、とのこと。ワガママを言わせてもらえば、来年もやって欲しいのだけれど。再来年、また開館されるのを待つことにする。
今年は、3パート。計165分。私の観た日は、「星」「音」「虹」の順の上演。それぞれの作品の事を簡単にメモに残しておく。
「星」パート
星パート全体が、豪雨の日に避難所に集まってきた人々の、夜の語りを作品にしている。
「ドッグハウス・カー」
震災で覚醒した老いた犬が、避難していた車の中で飼い主を励まし続けた話。冲方丁「もらい泣き」の短編をベースにしたらしい。だいぶ昔に見た「いぬのえいが」の一編を思い出す。
「あなたの失恋、飾ります」
避難所での、インプロ劇。どちらかというとコミカル要素が強いけれど、避難所の夜の千夜一夜みたいで雰囲気良し。
「地球生まれのあなたへ」
震災の後、死んでしまった妻から、自分の名前のついた「星」を受け取った話。こちらも、冲方丁「もらい泣き」の短編をベースにしたらしい。しんみりと涙。満天の星は、KAATでもおめにかかったものかな。
「音」パート
「アンケート File.6」
恒例のアンケート。あれ、今年はアンケートよりも、「妹Love」な要素の方が強かった気がするけれど、解釈あってるかな。
「Beautiful world」
アラサー?なライターの、問わず語り。理想と現実との狭間の感触がよい。
「あかいくつ、譲ります」
社交ダンスを目指した好きな人に、毎年あかいくつを作り続けた男と、それを支え続けた女の話。夫婦の事は、夫婦にしか分からないよなぁ、なんて事を考えながら、老女になった女に思いを馳せる。「あかいくつ」の話を下敷きにしているかな。
「虹」パート
「Design & Reason」
全編のながに散りばめられるお話。「失恋博物館Ⅳ」で、Resonの方だけ観たのを鮮明に覚えていて、そのうまれてきた子供側の視点を加えた作品。同じような経験しているからなぁ。涙腺がヤバイ。
「失恋の味」
告白合戦・・・みたいなお話。コミカルだけれど、甘酸っぱい感じもあり。観てて楽しい。
「First love」
Twitterのコメントを観ていると過去の再演らしいけれど、私は初見。私的には、この作品が一番良かった。自殺してしまった・・・という事実はとても重いのだけれど、でも、あの二人の関係性と、時間が経った後のふたりの微妙な間合い・・・っていうのは、よく分かる。