<観劇レポート>フェルフェン「記憶の転生」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 フェルフェン「記憶の転生」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | フェルフェン |
回 | フェルフェン23/01performance |
題 | 記憶の転生 |
脚本 | 五十嵐絢美 |
演出 | 五十嵐絢美 |
日時場所 | 2023/01/13(金)~2023/01/17(火) 新宿眼科画廊(東京都) |
団体の紹介
ホームページにはこんな紹介があります。
五十嵐 絢美主宰の演劇ユニット
フェルフェン
フェルフェンとは…【verven】
オランダ語で
「彩る」
「色をつける」
「染色」
「染める」
などの意味があります。主宰・五十嵐の本名から一部を取りました。
いわば自分の分身であるかのように
大切に舞台を創作したいと願い名付けました。「人生を彩るように」
観る人の心をたくさんの色で染める
そんな情熱的な作品をお届けすることを目指した
一人演劇ユニットです。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
フェルフェン12ヵ月連続公演
五十嵐絢美の一人芝居チャレンジ!▶場所・日時
新宿眼科画廊
2023年1月~11月@スペースO
12月@スペース地下
毎月いずれかの(金)~(火)
5日間公演▶チケット
前売・当日¥3300予約は11/3より順次開始予定
▶公演詳細
第1弾
フェルフェン23/01performance
「記憶の転生」
作・演出・出演:五十嵐絢美
2023年1/13(金)~17(火)
@新宿眼科画廊スペースO「私は私で、私じゃない」
彷徨える記憶の宇宙の片隅で遠くから声がした。
何度も繰り返す孤独の中、
新しい自分に巡り合うことを祈って。
ーある過去の経験から今までの記憶を“取り戻したい“女性科学者の記憶操作実験が始まった。しかしその中で女が見た世界線は歪な母の愛だった…。
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以下、第12弾まで続きます!★クラウドファンディング挑戦中★
目標金額〈30万円〉
¥1000〜リターンをご用意しております!
ぜひご支援いただければ幸いです!!
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年1月13日 14時00分〜 |
上演時間 | 40分(途中休憩なし) |
価格 | 3300円 全席自由 |
チケット購入方法
団体のホームページから予約しました。
当日受付で、現金でお金を支払いました。
客層・客席の様子
男女比は5:5。様々な年齢層の人がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・一人芝居
観た直後のtweet
フェルフェン「記憶の転生」40分休無
五十嵐絢美さんの12ヶ月連続芝居の1ヶ月目。生きていていいの?の問答を母の記憶と共に。中盤の問答はしっくりきたけど、サンドイッチ的に挟んでる部分がちょっと腑に落ちず。ひとり芝居は表現が内面に向きがちだけど、外向きの何かが味として欲しいかな。 pic.twitter.com/FI2zjJY3MI— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) January 13, 2023
満足度
(3/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
近未来の病院で、記憶の再生・改変?を研究する女(=娘)。その仕事につく時の面接。記憶を研究しようと思ったのは、母との記憶があったから。母は水商売で出会った男と結婚し、娘を産み、あまり愛情をかけてくれなかった。幼い頃の女の暴言で、母は自殺する。その時の記憶を何とか変えたくて、記憶を調べている女の一人語り。
五十嵐絢美の個人ユニット「フェルフェン」12か月連続一人芝居企画の、第1回め。たまたま初日を観たので、企画の最初の公演を観た事になる。研究者の着る白衣姿の五十嵐絢美が、時に母に、時にその娘に、役をスイッチし、時間も行ったり来たりしながら、記憶をたどる物語。
中盤の、母との会話の記憶をたどる場面。肉親であるが故に感じる、ざらざらとした感触や感情が鮮明。母が口ずさんでいた中島みゆきの曲「糸」につなげながら(そういえば、客入れの時にも中島みゆきが流れていた)、理解出来そうでいて、でも感情としては理解が追いつかない想いが、鮮明に浮かび上がってくるものの。
冒頭とラストに挟むような形で構成されていた、記憶の研究者・・・の部分が、いまいちピンと来ない。比喩的な意味で「記憶を操作」しようとしているのか。あるいは本気で、近未来を描いているのか。それ以外の意図なのか。いずれにしても、中盤の感触がかなり鮮明だっただけに、未来設定の部分でちょっとぼやけた印象の作品に思えてしまった。
一人芝居は、どうしても内面的な事を「一人語り」する設定が多い。この作品も、母との対峙を描いているのだけれど。あまり内面だけ、に向かい過ぎると、観ている側はちょっと息が詰まってしまう。一人芝居だからこそ、適度に遊びのテイストが欲しいなぁ、というのを感じた芝居だった。