<観劇レポート>T-works「三文姉妹」
【ネタバレ分離】昨日観た芝居、 T-works「三文姉妹」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | T-works |
題 | 三文姉妹 |
脚本 | 久馬 歩(ザ・プラン9) |
演出 | チャーハン・ラモーン |
日時場所 | 2023/01/24(火)~2023/01/29(日) 「劇」小劇場(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
女優・丹下真寿美とプロデューサー・松井康人により結成されたプロデュースユニット。
関西を拠点として活動している丹下真寿美の魅力を全国に発信するべく、
年齢・拠点を問わず、ハイレベルな脚本家、演出家、俳優を集い、高水準の舞台製作を目指す。
2017年4月に活動をスタート。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
≪久馬歩さんコメント≫
女性のみの3人芝居というのを初めて書かせていただきます。
三姉妹の物語にしたのですが、自分自身兄との2人兄弟なので、姉妹とはどういう会話をするのか想像しながら、楽しく書かせてもらいました。年に一度集合し、近況を報告し合う三姉妹。その年も例に漏れず集まったが、いつも以上に幸せそうな雰囲気。
妹が結婚するから。そんな始まりのお話です。
≪チャーハン・ラモーンさんコメント≫
丹下さんに会うたびに「丹下は偉いね」と労ってきた。T-worksの活動がとてもいいなと思っていたのだ。大王とやったり、ボブとやったり、文学座から高橋さん連れてきたり、脚本が劇団チョコレートケーキの古川さんだったり。ここでは詳しく書かないが役者さんも一流どころ揃えてみたり。関西でここまでしっかり企画力あるユニットはないんじゃない? そう思っていたのだ。他人事のように。で、今回。久馬歩さんと僕である。これは大抜擢だ。丹下、偉いぞ。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年1月27日 14時00分〜 |
上演時間 | 90分(途中休憩なし) |
価格 | A席 3800円 全席指定 |
チケット購入方法
劇団のページから、CoRich上で予約しました。
当日受付で、現金でお金を払い、座席指定された券をもらいました。
客層・客席の様子
男女比は6:4くらい。様々な年代の客がいました。
観劇初心者の方へ
観劇初心者でも、安心して観る事が出来る芝居です。
・会話劇
観た直後のtweet
T-works「三文姉妹」90分休無
団体初見。舞台セットなんかも含め演劇としては緻密に創られてるし、役者さんもいいのだけれど。ストーリーが圧倒的に手に合わなかった。葛藤が全然分からない。共感出来ない。架空の物語とはいえ、あんな状況にいたら、どんな葛藤をするだろう、的な事を考えてしまった。 pic.twitter.com/UzpMqixnk7— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) January 27, 2023
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
片田舎の食堂?の廃墟。3人の姉妹・・・腹違いというか、血縁がないのに姉妹になった3人が、お父さんを待ちながら時間を潰している。どうやら明日は、何かの記念日らしく、お父さんが毎年やってくる。・・・のだけれど、徐々に分かってくる状況。3人は幼くしてその場所で死んでいた幽霊。命日に見舞いに来る父を待っていたが、幽霊も、経た年月分だけ大人になっていて、何かに区切りをつけたいと思っていた。廃坑マニアを脅かしてみたりしながら、父を待つ。そんな3姉妹の会話の物語。
「かつてお洒落な食堂だった場所」の廃墟なセット。とても緻密に作られていて、舞台の雰囲気としては面白い。登場人物は、3姉妹のみ。3姉妹それぞれの演技は、とても上手くて好演なのだけれども。・・・死んで幽霊として残された場所で、年に一度父が見舞いに来る古びた食堂で、幽霊たちは一体何を思うのか・・・。それが、どこまで考えてみても読み取れない。ひょっとしたら、チェーホフの「三人姉妹」とかけているのかなぁ、とも思ったし、劇中に「三人姉妹」の話も出てくるのだけれど、繋がりから連想するもの、も見出せなかった。まさか、「三文芝居」を表現したわけでもないだろうけれど。
最初は、3人が「幽霊」である事は、明確に語られないまま物語が進む。なので、断片的に語られる言葉に、「ちょっと変だな」とは思うものの、まぁ田舎に帰って来た3姉妹なのかな、くらいに思う。中盤、廃坑マニアを追い出すあたりで、幽霊であることが明確に分かるものの。だとすると・・・、この3人は何に葛藤していて、何におびえているのか・・・それも、よく分からない。ひょっとしたら、父に「この古びた家を取り壊して」欲しいのかもしれないけれど、それで幽霊はいなくなるのかなぁ・・・みたいな純粋な疑問を持ってしまう。
架空の設定・・・もし幼くして死んだ三姉妹が、その場所に憑りついて成長し、父を待つとしたら・・・どんな会話になるのかなぁ、なんて事を、別に自分の中で想像を初めてしまう。幽霊の前提事項・・・幽霊は精神的に成長するのか・・・とか、ちゃんと決めていかないと、想像が難しそうだけれど、そのあたりの情報が、劇中に圧倒的に足りてていないのかもしれないのと。父の子供に対する愛おしさ、父への愛おしさ以外に、どんな感情が沸き起こるのか・・・が、あまり劇的な想像を刺激してこないなぁ。・・・なんて事を考えながら、ぼんやり舞台を観ていた。