<観劇レポート>ちょっとはいしゃく「DOLL(ドール)」
【ネタバレ分離】 ちょっとはいしゃく「DOLL(ドール)」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | ちょっとはいしゃく |
回 | ちょっとはいしゃく第4回公演 |
題 | DOLL(ドール) |
脚本 | 如月小春 |
演出 | 虻蜂トラヲ |
日時場所 | 2023/03/16(木)~2023/03/19(日) シアターバビロンの流れのほとりにて(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
-新しい扉を開きたいなら先人から学べ‐
「温故知新」という言葉通り、目まぐるしく変化する現代を生きるには先人の戦方を学ぶことが鍵だと思います。そこで、世界各国の大先輩の作品を扱い、これからの演劇を作る団体[ちょっとはいしゃく]を旗揚げしました。
ここで扱われる本は歴史に名を馳せたものばかりです。その本に今を生きる私たちが取り組み、主宰・演出の虻蜂トラヲをはじめとしたメンバーで皆様にお届けします。今後の活躍にぜひご期待ください。
2021年6月『売春捜査官-熱海殺人事件-』で旗揚げ。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
【ごあいさつ】
新学期 、期待を胸に心躍らせて高校へと進学した少女たち。そのありふれた日常や心の機微を、これからを担う若者と社会を経験した大人からの視点で描きます。
今年で3年目に突入する[ちょっとはいしゃく]にぜひご期待ください。【あらすじ】
4月8日。待ちに待った新学期が始まる。
寄宿舎で共に生活を送ることになった5人の女子高生。ありふれた日常と思春期の心の機微を描いた〈如月小春〉のロングセラー作品。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年3月17日 14時30分〜 |
上演時間 | 115分(途中休憩なし) |
価格 | 3500円 全席自由 |
観た直後のtweet
ちょっとはいしゃく「DOLL」115分休無
団体初見。如月小春の有名戯曲だけど30年振り。面白かった。令和の今観ると伝わるのか不安な部分はあるものの。ものすごく不安定なものをつかみ取ろうとしてなくて、みたいな感覚がいいな。5人のグルーヴ感最高。刑事パートはちと曲が劇的過ぎるかな。オススメ! pic.twitter.com/4YzmihRlzc— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) March 17, 2023
満足度
(4/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想メモ(ネタバレあり)
※文章書くのが不調につき、感想のメモだけ残しています。後々振り返って、文章にするかもしれません。
私が高校の演劇部時代、演劇部で上演して以来に観るDOLL。約30年ぶり。懐かしさ、ノスタルジーも多分にあるけれど、久々に観てみたくなった。観て良かった。
舞台セット・照明が、シアターバビロンの流れのほとりにてを巧みに使っていて好感。天井の低い劇場で、制約も多そうだけれど。この劇場で、対面客席なのは初めて体験。
5人の空気感が勝負な芝居だけれど。それぞれの個性がしっかり出ていていいグルーヴ感良し。チラシからして、てっきりセーラー服だと思っていたけれど、海と砂浜に溶け込んでいきそうな衣装が、予想を裏切る意味でもいい。
如月小春のこの作品、もはや古典だけれど。令和の今観ると、全く登場しないにもかかわらずのSNSの存在がとても大きくなっていく。「得体の知れない孤独感」が、SNSのある世界だったらどう表現されるのか、みたいな事を、どうしても思って、SNS世代に正しく伝わるのかなぁ、みたいな事を心配してしまう。如月小春と同時代の某作家が後に「インターネットの最大の問題点は、簡単に慰められてしまう事」と言ってた。この5人がスマホを手にしていたら、どうしていただろうか、みたいな発想に、どうしても飛んでしまう。時代設定がしっかり登場する本なので「そういう時代もあった」という受け止め方も出来るけれど。とはいえ、若い、青春時代故の「まとわりつくような孤独感」自体は変わっていない気もする。時代の違いが、今後も上手く伝わるのか、みたいな事を感じた作品。