<観劇レポート>シアターノーチラス「水槽」
【ネタバレ分離】 シアターノーチラス「水槽」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | シアターノーチラス |
回 | シアターノーチラス♯27 |
題 | 水槽 |
脚本 | 今村幸市 |
演出 | 今村幸市 |
日時場所 | 2023/06/01(木)~2023/06/04(日) RAFT(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
作・演出の今村幸市が2007年に旗揚げした劇団。
本公演を年に2回、その合間に短編集の公演などを行っている。作品の多くは、「謎」を秘めたミステリアスな物語をもとにした、「ひとつの状況下での群像劇」。複数の人間が、複雑な人間関係や非日常的な状況の中でからまり合う様を、暗転無し・一幕ものの芝居を上演し続けている。
言葉と心情にこだわりながらリアルな会話を積み上げ、人間の深みを覗き見るような舞台を目指している。ごく日常的な設定でありながら、どこか非日常的な物語の面白さを追求。笑いも歌もダンスもアクションも無いが、「緊迫した言葉のやりとり」と「切実な心情の絡まり」により、1秒たりとも目の離せない舞台と評される。出演者の多くは毎回ワークショップオーディションで決定されるが、2度3度と繰り返し出演する役者が多い。稽古場はかなり自由な雰囲気でありながら、脚本や演技に関する役者同士のディスカッションなども多く、まさに「積み上げていく」かのような芝居作りがスリリングかつ快感である。まさに「人間と向き合う」「言葉と向き合う」といった芝居作りを目指している。現在は、下北沢の劇場を中心に上演を続けている。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
その年、夏は2度あった。
その日に終わった夏と、その日から始まった夏。その家族は毎年、夏になると海辺のレストランへ行く。
今年もその日の朝が来て、出発の準備をする人々。
しかし誰の脳裏にも、1年前のある出来事がよぎる。●●●
濃厚な会話を積み重ねていき、
緊迫した密室劇を作り続けるシアターノーチラス。
そのエポックメイキングな舞台となった『水槽』です。2015年初演のこの舞台を、新しい演出と美術によりアレンジ。
久しぶりの公演にふさわしく、
シアターノーチラスの新たな出発点となる舞台です。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年06月02日 15時00分〜 |
上演時間 | 85分(途中休憩なし) |
価格 | 2700円 全席自由 |
観た直後のtweet
シアターノーチラス「水槽」85分休無
劇団初見。ストレート会話劇。父が死んで一回忌。まだ生きてると信じる母と娘息子たちの物語。本は面白いと思ったけどん〜ちょっと感情の解像度がかなり低いかなぁ。この言葉を発するってことはこういう感情なんじゃないかって自分で再計算しながら観てしまった。 pic.twitter.com/rXSMTurCBs— てっくぱぱ@観劇垢/2 (@from_techpapa) June 2, 2023
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
※メンタルの余裕が無く、しっかり書き上げる余裕が取れないため、当面は感想のメモだけ残しています。こぼれ落すより、何かしら残しておきたい。後々振り返って、もう少しちゃんとした文章に仕立てあげるかもしれません。
暴力的だった父は、事故で死んだ。母はまだ父が生きていると思っている。毎年、夏は馴染みのレストランに住み込みで行く家族。ただ、四人の兄妹も、もう育って家庭を持っている。辛うじて集まってきた面々の、夏旅行への出発までの会話を描いた作品。
劇団初見。会話劇の脚本としては割と面白く、やり方によっては面白いかなぁという印象は持ったものの。舞台そのものは感情の流れがどうにもつかめなくて、あまり楽しめなかった。演者が基本は棒立ちでセリフを言い続けるのも何だか不自然。RAFTの構造上、仕方ない部分はあるものの、変化が乏しい。観ながら、これはこういう感情を描きたいんだろうなぁ、なんて事を自分の脳内で補完しながら観てしまった。
父の事故死の原因、ミステリーっぽいのを狙った?のかもしれないけれど、義の息子が殺す必然性がちょっとよく分からない。お話の中のスパイスとしては、こういう要素があった方が面白いのかもしれないが、ミステリー色を排して、会話劇の要素に寄せてしまっても良いのかなぁ、と思い。舞台セット、周りに子供の書いた絵が一面に貼られている。インパクト強くて開演前は期待値を上げてくれたのだけれど、本編との関連・・・というか必然性が見当たらずで、ちぐはぐな印象が否めなかった。