<観劇レポート>2223project 劇団晴天「共演者/同級生」
【ネタバレ分離】 2223project 劇団晴天「共演者/同級生」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 2223project |
回 | 2223project produce 劇団晴天第14回本公演 |
題 | 共演者/同級生 |
脚本 | 大石晟雄 |
演出 | 大石晟雄 |
日時場所 | 2023/07/01(土)~2023/07/11(火) 小劇場B1(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
劇団晴天
気が付かないふりをしたい現実から目を逸らさず、辟易しない優しさを誠実に描く。
無自覚な心の傷に沁みる、 明日もがんばろうと思える演劇。
シンプルな会話と本当の音がする物語で、センスでもアートでもシュールでもない、
次世代のスタンダードを目指す。
2015年佐藤佐吉賞優秀脚本賞、2017佐藤佐吉賞主演女優賞(鈴木彩乃)を受賞
過去の観劇
- 2024年11月08日【観劇メモ】ハナコキカク「きょうのエビスは」
- 2022年06月24日2223project 劇団晴天「捨て身のハンサム」
- 2020年11月07日2223project 「劇団晴天の「曇天短編集」vol.2」
- 2020年01月10日2223project「共演者」
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
『共演者』
高校の演劇部同期4人が卒業して数年、ようやく集まった公演の本番前日、悪質なストーカー被害に遭った彼女たちはひとりのキャストの降板を決める。
そして3年後、少し大きくなった楽屋に、4人は再び集まった。
「わたしは気づいたわ、っていう奴の顔が一番ブス」
女優が楽屋に入った瞬間、もちろんそこは戦場だ。劇団晴天の代表作をさらに改稿して再演。【出演キャスト】
桂弘、喜田裕也/荒木広輔、近藤陽子(劇団AUN)、佐藤沙紀、白石花子、鈴木彩乃、角田悠(以上、劇団晴天)『同級生』
高校の演劇部同期4人の最後の公演。本番が近づく中、その部室。我々の悩みは、「これが本当にやりたいことだったんだろうか?」
見てしまう「私が好きなものをあなたが嫌いだったら?」いや「みんなが嫌いなものしか、私が好きになれなかったら?」ああでも足を引っ張る誰かのために、どうして染まる必要がある?
別れを控えた彼女たちと、制服と部室の最新作。【出演キャスト】
五十嵐遥佳、板場充樹(猿博打)、大元瑞歩、小川結子、輝蕗、土本燈子、森野山小亜、利佳
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
「同級生」
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年07月07日 14時00分〜 |
上演時間 | 95分(途中休憩なし) |
「共演者」
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年07月07日 19時00分〜 |
上演時間 | 100分(途中休憩なし) |
項目 | データ |
---|---|
価格 | 2演目通し券 8000円 全席自由 |
観た直後のtweet
2223project 劇団晴天「同級生」95分休無
高校演劇部、台本誰が書くか?問題から始まる演劇部の話。同時上演の「共演者」の過去の物語(そっちは3年前に観てる)。も~最高だった!晴天、お話自体は演劇部あるあるなのに何故心が震え涙出るのかね。未来との対応も自然と分かるのいい。超オススメ!! pic.twitter.com/ZdIoeNON48— てっくぱぱ@観劇垢/2 (@from_techpapa) July 7, 2023
2223project 劇団晴天「共演者」100分休無
2020年の再演?を観てて2度目。迫力というか感情のぶつかり合いがとにかくすごい。笑ってるのに泣いてる。また観れて良かったのと。「同級生」→「共演者」の順で観て正解。基本順番関係ないけど。細かい台詞から立ち上がる光景が深く見えた。超オススメ!! pic.twitter.com/m833rwuHqd— てっくぱぱ@観劇垢/2 (@from_techpapa) July 7, 2023
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
「共演者」と「同級生」は、別々の物語で、上演も交互に行われる。2020年に共演者の方を観ていて、「共演者」は二度目。今回初めての「同級生」は、「共演者」の劇団員たちの高校時代、五人がどのように出会い、どのように演劇を始めたのかが語られる物語。
結果的に(2020年の)「共演者」→(今回の)「同級生」→(今回の)「共演者」の順番で観たのだけれど、これがとても良かった。今回「同級生」を観ながら、「まなみ」と「コング」の若いころじゃんこれ!とプルプル震え、5人が大きくなった後の「共演者」を再度観る。別の役者さんが演じているのに、物語の中に生きる人を追いかける魅力が、たまらないなぁ・・・と思って観ていた。
過去の劇団晴天もそうだけれど、感想を書くのがとにかく難しい。・・・というのも、物語は割とありきたりで、とても変わったシチュエーションとか、奇想天外とかでは、まったく無い。むしろ物語だけ書き下すと俗っぽい面もある。今回「同級生」は、高校演劇部の話・・・演劇で演劇の話するのはあるある、だし。「共演者」も、劇団の崩壊と再構築のお話。5人がバラバラになる理由も、よくよく考えてみると俗っぽい。
しばらく観続けて分かるこの劇団の魅力、セリフ・言葉の鋭さと、その言葉をとにかく全力で感情を振り切って語る役者さんたち、って事なのだろうな。生きている役者さんに震える。感情が重なる。今回、晴天の劇団員の方々中心の「共演者」と、客演がメインの「同級生」どちらも魅力的で、役者さんそれぞれのの魅力はもちん、脚本の言葉の力と、大石晟雄の演出力と、キャスティング力が抜群なんだろうなぁ、なんて事を思う。
役者さん。晴天の女優陣のパワフルさは変わらず。「同級生」の観劇の際に受付や客席案内をされていて、年甲斐もなくドキドキしてちょっと恥ずかしかったのと。「同級生」のまなみ役の土本橙子、最近別作品でも何度か演技を拝見しているけれど、まさに「まなみっぷり」が最高なと、瀬尾役の輝蕗が、特に印象に残り。