<観劇レポート>デッドストックユニオン「民宿チャーチの熱い夜21」
【ネタバレ分離】デッドストックユニオン「民宿チャーチの熱い夜21」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | デッドストックユニオン |
題 | 民宿チャーチの熱い夜21 |
脚本 | 渡辺熱 |
演出 | 渡辺熱 |
日時場所 | 2023/07/12(水)~2023/07/17(月) ウッディシアター中目黒(東京都) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
デッドストックユニオンとは
アメリカ留学し演技の勉強をした代表の渡辺 熱が主宰するワークショップ(WORKSHOP 101)の参加者や、志を共にした俳優たちが集まり演劇ユニットとしてスタート。 年間3本の公演活動を主体とするが、マスコミ等の外部出演依頼が増えた事等に伴い、更なる発展と新たな活躍の場を開拓する為に2001年4月に有限会社デッドストックユニオンとなる。現在では舞台だけにとどまらず、プロモーション映像や映画製作の依頼も増え、2013年より全国各地で順次公開されている映画『OYAKO』では渡辺熱が脚本を担当。 メンバーの元木行哉が主演を務め、ベルリンの映画祭でベスト・オブ・ドキュメンタリー賞を受賞。
2015年には総務省の企画する『全国移住ナビ』にて山口県・下松市のPR映像を渡辺が脚本・監督し、メンバーも出演。 プロモーション動画のコンペで上位に入り、マスコミなどで取り上げられる。
さらに、2017年には映画「ただいま!」、2018年は映画「オール フォー ワン」、2019年には映画「だからよ〜鶴見」と3年連続で沖縄国際映画祭出品作品を制作。監督は渡辺が務め、メンバー全員が出演している。劇場公演では、2011年初演の東日本大震災を扱った作品『きっと。そしてずっと。』が新聞などで紹介され、多くの再演リクエストが寄せられたため2013年、2016年に東京と山口で再演。
また、代表作である沖縄の民宿を舞台にした「民宿チャーチの熱い夜」は演劇では珍しいシリーズ作品で2021年の作品で19作目を数える。メンバーそれぞれがTV・映画・CM・舞台等、様々なメディアで活躍しながら、舞台や映画制作を精力的に行うことにより存在感のある魅力的な役者の集団として、注目を集め始めている。
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
南の島の教会を改装した民宿の名前はチャーチ、
そして隣の民宿の名前は金城。
ごく普通の2軒の民宿には、ごく普通のお客さんがきて、
ごく普通に南の島を楽しんでいました。
でも、ただひとつ違っていたのは・・・
この島には、アメリカーの基地があったわけさぁ
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年07月14日 14時00分〜 |
上演時間 | 150分(途中休憩なし) |
価格 | 4300円 全席自由 |
観た直後のtweet
デッドストックユニオン「民宿チャーチの熱い夜21」150分休無
団体初見。沖縄の民宿”チャーチ”をとり巻く群像劇+α。んー全然手に合わず。前半テンポが早すぎて感情が見えないのと、後半45分が唐突で正直別の物語。唐突すぎで、例え深刻な事実だとしても自分の感情に急ブレーキをかけざるを得なくて。 pic.twitter.com/IIJkGrgEe8— てっくぱぱ@観劇垢/1 (@from_techpapa) July 14, 2023
満足度
(2/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
沖縄にある民宿「チャーチ」に集まる人々の、ちょっと朝ドラっぽさや吉本新喜劇っぽさがある群像劇。最初から100分くらいは、この場所に集まって来た人の群像劇で、後半は突然、第二次世界大戦の沖縄戦の様子をフラッシュバックするところからはじまる戦争の記憶をたどる作品。
劇団初見。シリーズモノの作品で、21作目という事で期待していたのだけれど・・・全く手に合わず、面白くなかった。前半の民宿に集まる人々の紹介する部分は、明らかに登場人物の数を出し過ぎで、話が混線している。コメディとしての要素が突き詰め切れてなくて、客席から起きる笑もまばら。後半は、突然戦争の話がはじまるので一体何が起こったのか?何か見逃した?と思ってしまう。テレビドラマの脚本家とからめて表現の自由などにも話が飛ぶのだけれど、何だか言ってる事矛盾してないか?という気もしてくる。どの要素も中途半端というか、取って付けた感が否めない。
主人公の竜太郎が落ち込んでいて。その理由が妻の最後の言葉、沖縄戦での悲惨な出来事を死ぬ直前に吐露した…っていう話はいい話だと思うので、そこだけに焦点を当てればよいのに。落ち込んでる理由も、妻とは関係ないように見せておいて、最後で突然ひっくり返るのもちょっとイタダケナイ。ラスト、沖縄戦の話だったり、被爆者認定の話を聞いていると、こんな唐突な取って付けた話で泣くものか・・・と、かなり冷めた目線で観ていた。
気になった役者さん。三崎千香の、民宿チャーチのおかみさんぽい振る舞いが、舞台に安定感をもたらしていて印象に残った。