<観劇レポート>劇団アンパサンド「地上の骨」

#芝居,#劇団アンパサンド

【ネタバレ分離】 劇団アンパサンド「地上の骨」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名劇団アンパサンド
MITAKA "Next" Selection 24th 参加
地上の骨
脚本安藤奎
演出安藤奎
日時場所2023/09/01(金)~2023/09/10(日)
三鷹市芸術文化センター星のホール(東京都)

CoRich 公演URL

団体の紹介

劇団ホームページにはこんな紹介があります。

安藤奎が作演出をしている演劇の団体です。
​2021年、俳優の菅原雪、深見由真が劇団員になりました。

劇団アンパサンド

事前に分かるストーリーは?

こんな記載を見つけました

魚の骨が喉に引っかかったことを皮切りに、
契約社員の苦悩が具現化され日常を変えてしまうというお話をしようと思います。
​ぜひ、ご来場くださいませ。

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2023年09月06日
14時00分〜
上演時間80分(途中休憩なし)
価格3000円 全席自由

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(5/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
ここから先はネタバレあり。
注意してください。

感想(ネタバレあり)

どこかの会社の、どこかの部署。帰宅間際に、客からクレーム。大忙しかなぁ、と思ったらのんびりしているオッサン、安河内もいる。安河内に、家で作った自家製の佃煮を食べるか勧められて、「今日は鹿児島から出てくる父と食事の約束がある」と咄嗟の嘘で断る、クレーム対応中の女。そこに、部署のいろんな人が集まってきて、小腹が空いたのか男が作った佃煮を食べる。すると突然、安河内の喉に骨が引っ掛かり。気が付くと体を貫くように魚が寄生?している。佃煮を食べた者たちは、次から次へと魚に飲み込まれていく。咄嗟の嘘で佃煮を食べなかった女は、嘘と、佃煮を食べなかった事を後悔する・・・と、強引にまとめるとこんなお話。

今年のMITAKA "Next" Selectionの一本だけれど、劇団初見。前半の公演から「面白い」Tweetを沢山見かけてワクワクしていたけれど、「面白い」とだけ流れてきて、内容が殆ど明かされてなかった。それもそのはず、前半は真面目なオフィスモノの演劇かと思いきや、後半に魚と一体化するあたりから馬鹿でナンセンスな芝居一直線。唖然としてしまうようなナンセンスさで、笑いつつも、思わずとんでもない展開にポカーンとしてしまった。バカなナンセンスさを、大真面目にやっているのが面白い。

何故、みんな魚になったのか、物語に解釈的なものも、ひょっとしたら付けれるのかもしれないけれど。個人的には、あまり「教訓」めいた事は感じなくて。ただ単に途中から、大真面目にバカなナンセンス、だと思って観ていた。確かにこのぶっ飛び方は非凡で面白い。ただただ、楽しかった、という感想が口を突いて出てくる。魚に同化するシーン、安河内の衣装が、また中途半端にリアルで、中途半端にチャチいのも、この馬鹿馬鹿しさにマッチしていて面白い。他の職員たちは、小さな魚がお腹から出てきて、ピチピチ跳ねていたかと思えば、魚は死んだのか沈黙し、黒いタイツみたいなのに覆われていく(まぁ、実際は演者が自分で覆っているのだが)。魚が、最初はピチピチ跳ねているのに、途中で止まるのが可笑しくて仕方ない(どういう仕組みなんだろう)。

この劇団は毎回、ナンセンスに「奇をてらった事」をしてくるのだろうか。毎回の作風なのだろうか。・・・ちょっと続けて観てみたいけれど、飽きも早いような気もするのが気になる所。