<観劇レポート>演劇プロデュース『螺旋階段』「小田原みなとものがたり~大漁めでたい編~」
【ネタバレ分離】 演劇プロデュース『螺旋階段』「小田原みなとものがたり」の観劇レポートです。
もくじ
公演前情報
公演・観劇データ
項目 | データ |
---|---|
団体名 | 演劇プロデュース『螺旋階段』 |
回 | 第34回公演 |
題 | 小田原みなとものがたり~大漁めでたい編~ |
脚本 | 緑慎一郎 |
演出 | 緑慎一郎 |
日時場所 | 2023/12/01(金)~2023/12/03(日) 小田原三の丸ホール・小ホール(神奈川県) |
団体の紹介
劇団ホームページにはこんな紹介があります。
演劇プロデュース『螺旋階段』は、2006年8月に小田原で結成した劇団です。
2006年小田原にて。
居酒屋にて緑慎一郎、田代真佐美、上妻圭志、三春瑞樹の 四人で集まり劇団をやることを決意。酒の勢いで最初は 「マッチ小屋」という名前だったが朝起きたらこれは駄目だと緑が演劇プロデュース『螺旋階段』に改名。
以後、年に二回のペースで公演している。 小田原を秋公演、横浜を春公演に現在は落ち着いている。 全て緑慎一郎が脚本と演出のオリジナル作品を上演。 2016年に演劇プロデュース『螺旋階段』十周年を迎えた。
過去の観劇
- 2024年07月26日【観劇メモ】演劇プロデュース『螺旋階段』「氷は溶けるのか、解けるのか」
- 2023年08月30日演劇プロデュース『螺旋階段』「血の底」
- 2023年05月30日演劇プロデュース『螺旋階段』「夢見る無職透明」
- 2022年12月25日演劇プロデュース『螺旋階段』「RAIN~改訂版~」
- 2022年05月07日演劇プロデュース『螺旋階段』「静寂に火を灯す」 ・・・つづき
事前に分かるストーリーは?
こんな記載を見つけました
~作・演出から作品について~
演劇プロデュース『螺旋階段』は小田原で活動している団体ですので、
小田原と冠のつく芝居を創作するからにはどうしても思い入れの強い作品となります。
小田原みなとものがたりシリーズを二作品発表し今回で完結編となります。
小田原みなとものがたりは書き始める段階で三部作にすると決めていました。
書いていてこんなにも楽しい作品は無いと思いながら今回も書いております。
智則といかりの親子の絆の物語を感じて頂けたらと思っております。~あらすじ~
舞台は小田原。 港のそばで暮らす漁師の父と娘。父、智則は漁師として男手ひとつで‘いかり’を育ててきた。娘、いかりは漁港のみんなに大きな愛を貰って育てられてきた。貧しくても楽しい日々はあっという間に過ぎ去り、智則はずっと両想いだった‘かえで’と再婚を決意し同棲を始めた。いかりは小田原のお土産屋さんを引継ぐこととなりお店に立っていた。幸せそうな二人をいかりは見ながら家を出ていくことを決意する。父と娘の親子喧嘩に仲間の漁師と商店街の人を巻き込み大騒動に。そこにたまたまお土産を買いに来た‘勝太’が巻き込まれてしまう。いかりは何とも頼りない勝太を最初は嫌っていたのだが…。
父と娘。出会いと別れ。祝福と悲しみと心強さと。小田原みなとものがたり完結編。
漁師の父、父の背中はいつでも大きくて温かい。
ネタバレしない程度の情報
観劇日時・上演時間・価格
項目 | データ |
---|---|
観劇日時 | 2023年12月02日 19時30分〜 |
上演時間 | 130分(途中休憩なし) |
価格 | 3000円 全席自由 |
観た直後のtweet
演劇プロデュース『螺旋階段』「小田原みなとものがたり~大漁めでたい編」130分休無
3部作だけど単作でも無問題。いゃ〜面白かった!最後だし人情路線だけでグイグイ来るかと思ってたらコメディ増し増しで笑った。最後イカリのあのシーン見たいよなぁ、をちゃんと叶えるの👍。祝完結。超オススメ! pic.twitter.com/HcPA40n4K2— てっくぱぱ@観劇垢 (@from_techpapa) December 2, 2023
満足度
(5/5点満点)
CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。
感想(ネタバレあり)
演劇プロデュース『螺旋階段』を観始めたのが「小田原みなとものがたり」の一作目「あじがおいしい編」。その後「かまぼこ美味しい編」や、このシリーズではない作品も挟みながら、本作「大漁めでたい編」で完結。智則といかり親子と、港町で生きる人々のドタバタコメディ人情劇。『螺旋階段』、緑慎一郎の作風はかなり多岐にわたる中、どちらかというと演劇初心者でも観る事ができる人情劇にも手を伸ばしているのが面白い。気が付けば三部作、全て拝見させていただく事に。
もちろん今回は、いかりが結婚して智則がブチ切れるのを、人情たっぷりに描いてくれるものだと期待していたので、ウエディングドレス姿を、あの漁港に持ってきた上手いストーリーには「うんうん」とうなずいてしまう(寝過ごしたことに気が付く智則が可笑しくて仕方ない)。結婚がらみだから、今回は人情劇多めで迫ってくるかな・・・と思ったら、割と笑い多め。床屋は何故かガールズバー・・・ならぬ「GILR BABAR」熟女バーになっているし(GILR・・・なんていう単語は存在しないけれど看板の発注を間違えたらしい)、いかりの結婚相手が海に落ちて湯けむり殺人事件は起こるわ。ここまでの2作以上に、かなりに笑いに傾いている中、細かいネタが面白くて、ゲラゲラ笑いながら観た作品だった。
印象的な役者さん。やはりいかり役のモハメディ亜沙南。ラストの手紙の読み上げと、ダンス指導している時はめっちゃ怖いのも併せて、第1作目同様とても印象的だった。