【観劇レポート】The Jerry Orbac Theater「Friends! The Musical Parody」

#Off Broadway,#Broadway

【ネタバレ分離】The Jerry Orbac Theater「Friends! The Musical Parody」の観劇レポートです。

公演前情報

公演・観劇データ

項目データ
団体名The Jerry Orbac Theater
Friends! The Musical Parody
脚本Bob & Tobly Mcsmith
演出Ryan Barto
音楽Assaf Gleinzer,Jane Best
場所The Jerry Orbac Theater(New York)

公演URL
TDF公演ページ

ネタバレしない程度の情報

観劇日時・上演時間・価格

項目データ
観劇日時2024年02月14日(金)
21:30~
価格\8858

観た直後のtweet

満足度

★★★★★
★★★★★

(4/5点満点)

CoRich「観てきた」に投稿している個人的な満足度。公演登録がない場合も、同じ尺度で満足度を表現しています。

感想(ネタバレあり)

ドラマ「フレンズ」の、非公式のパロディミュージカル。フレンズのおなじみの面々6人と、ガンターが出て、フレンズのテーマ曲"I'll Be There for You"っ"ぽいけど微妙に違う曲"にあわせて、フレンズのパロディが展開されるコメディ。

Off Broadway作品だが、海外ツアー経験もある様子。事前にレビューを読むと、「大絶賛」と「カネと時間の無駄」の真っ二つに割れていて、よっぽど面白いのか、よっぽど酷いのか…というのを確かめたい好奇心と、私自身「フレンズ」の大ファンだというのもあり観劇。ただ、「フレンズ」ハマったのはもう20年前の事なので、時間の許す限り…Season 1から7くらいまでを日本で復習してから観劇。

21時30の遅い開演時間なのに、前の演目の終演が押して30分遅れて始まる。(ちなみに前の演目は「The Office」っていうこれもドラマのパロディ。日本ではあんまり流行ってないかも。私もSeason 1だけ観て辞めた)この劇場はパロディ専門なのか、という感覚。規模的には、Off-Off Broadwayといっても良い位の客席と、舞台セットのクオリティ。一抹の不安を覚えるも。


一応区分はOff Broadwayだけれど日本の小劇場だよね

セットは日本の小劇場のようだが、ミュージカルとしては出演者の歌唱のレベルも高くて楽しい。楽しいミュージカルなのだが…あまりの「フレンズ」に忠実なネタの「細かさ」に、ちょっとビックリする。

例えば「ロスが新しい事を挑戦しようと意気込んで革のズボンを履くも、彼女の家でトイレしたら汗ではりついて履けなくなった話」とか「チャンドラーとモニカがイギリスから帰ってきてもお互い離れられなくてヤリまくってる話」とか「フィービーには双子の姉アースラがいる話」とか「ゲラー家伝統のゲラーカップの話」とかが、ネタとして出てくる。あるいは、ドラマの中でフィービーが歌う曲「ねこはくちゃい(Smelly Cat)」は、「Smelly Mom(ママはくちゃい)」に置き換えられていて(もちろん曲も雰囲気は似ているけれど旋律が微妙に違う)、「みんな、Catじゃないから権利的にギリギリセーフよ!」と自虐的に笑いを取る。チャンドラーと腐れ縁のジャニスは、チャンドラーが女装して一人二役で演じたり。(「ヤダー、マジ、ウソー!」は、英語だと"Oh, my God!")。

要は「フレンズが大好きな人、がつくったマニアックなパロディ」なのだ。すごく楽しかったのだけれど、これ、フレンズをある程度「ちゃんと」知らなと、意味不明だろうなぁ。多分私も、「フレンズ」を事前に復習していかなかったら、思い出せなくて笑えなかっただろうと思う。レビューが真っ二つに割れるのも分かる。

たまたま前の席に座ったラテン系の男性二人組は、上演中、英語以外の言語で何ヒソヒソ話をしていた(多分スペイン語かな)。言葉は分からなくても「モニカ」とか「チャンドラー」とかは聴き取れる。どこの国の言葉かは分からないけれど、この人達も自分の国の言語に吹き替えられた「フレンズ」見てて、で(ひょっとしたらわざわざNYまで観に来て)、ここで日本人の私と一緒に笑ってるんだなぁと思うと、「フレンズ」というドラマのすそのの広さは凄いなぁ、なんて事を想像してしまう。

ミュージカルの最後は「フレンズ」のパロディから少し離れて、"The One Where We Make A Million Dollars An Episode"という歌。これはミュージカル「RENT」の曲"Seasons on Love"のパロディで、ラスト6人で大合唱。ドラマの最後の方では、各キャストがそれぞれ1話あたり100万ドルギャラをもらっていたのを皮肉っている。若い出演者が多いミュージカルだけれど、この中からいつかスターが登場するといいなぁ、なんて思いつつ、Webパンフレットをしっかり印刷して、キャストの名前を記録しておいた。チャンドラー役のWill Booneが最高だった。

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