“観劇特化”のNYブロードウェイ旅 習得ノウハウまとめ(2025年2月)

#芝居,#Broadway

※気がついたら40000字くらいあります。長文ですみません。少し下に目次あります


2025年2月に、仕事でアメリカの西海岸に出張する事になりました。

仕事は、移動もあわせて1週間ほど。
仕事の後、幸運にも少し休暇が取れる事になりました。

西海岸での仕事が終わった後で、家族と合流しての休暇も考えましたが、あいにく予定が合わず。

一人旅・・・。
さてどこに行くか。

そうだ ブロードウェイ、いこう。

思いついたのが、ニューヨーク(NY)。ブロードウェイ観劇旅。
「インターナショナル観劇おじさん」でした。


♪たら、たら、たらら~(My favorite things)

学生時代。演劇に目覚めた頃には「ブロードウェイに泊まり込んで、浴びるほど芝居観てみたい」と夢見ていました。ですが若い頃は貧乏で、お金がなかったので実現できなかった。最近は日本での観劇に満足していたのもあり、いつしかその夢を忘れてていました。

ふと思い出したこの夢を実現させる。正にチャンス到来。

仕事が終わって後に、NYに飛ぶプランを練ってみると、

  • 金曜日の午前中、NY JFK国際空港に到着可能
  • 火曜日の朝、NYを発つ

の予定が組めました。

この範囲で、観劇おじさんらしく、どれだけたくさん芝居を観れるかチャレンジしてみよう。

…この記事は、その時に調べたり考えたりして得たノウハウを、後々の私自身のためと、同じような事を考える誰かの参考のために、書き残すものです。


もくじ


2月のNYについて

2月のNYについて。

NYに行こうなんて考えはもう30年くらい頭になかったので、基礎知識が無さすぎる。

準備の中で調べていくうちに分かった事のポイントを書いておきます。

全体的には閑散期。寒い。雪が降る事も。

この時期は観光の面でも閑散期。それもそのはず、この時期のNYめっちゃ寒いです。雪が降る可能性も考慮しないといけません。西海岸で仕事をしている時、お天気専門のテレビ局"The Weather Channel"を見ていたら「NYドカ雪降りましたヤバいです」な生中継レポートをやってました。まじか、と思いタイムズスクエアのライブカメラを見て、雪かきしている人がたくさんいて、ビビリ散らしてました。


ライブカメラで見たら雪降っとるやん

結果的に今回の旅の間は、雪とは無縁で済みました。ちょっとチラついたくらいかな。前の週に振った雪が、道の端っこに積まれていたりはしましたが…。


雪がチラついてきたときはちょっとビビった。

…まぁ観劇なので、劇場に入ったら、外は雪でも嵐でも気にならないですが、移動を雪に阻まれる可能性は考慮しておかないといけません。防寒具多めと、雪用ブーツは、念のため持って行きました。

劇場街としても閑散期

観光のオフシーズンで客が減るのもありますが、劇場街のブロードウェイとしてもこの時期は閑散期のようです。特に1月末はチケットのBuy-one-get-one(一枚買ったら一枚タダ)な、Broadway Weekキャンペーンもあるようです。(私の場合は2枚もらっても嬉しくないのですが。笑)

宿の予約

とりあえずNYの宿押さえます。

しかしまぁ、宿が高い。

日本で言うとアパホテルのようなビジネス用のシングル、11㎡くらいのちっちゃな部屋なのに、1泊3万円以上、平気でします。

とりあえず、ブロードウェイの劇場街に近くて、Booking.comである程度評判の良い宿を押さえます。

今回はここに泊まりました。

The Mayfair Hotel Times Square, Ascend Hotel Collection

242 West 49th Street, ニューヨーク, NY 10019


Booking.comでおさえた。49丁目にある。

タイムズスクエア周辺の劇場であれば、どこに行くにも徒歩10分かからない抜群のロケーションで、とても良かったです。2つ隣の建物が劇場で(Eugene O'Neill Theatre)、コメディのミュージカル"The Book of Mormon"をロングランで上演していました(観劇候補には挙げたけど観れなかった)。芝居の開演時間前になると、ホテルの入口を、開場待ちの列が塞いで、ちょっと邪魔でした。(笑)

初日、12時過ぎにホテルについて、荷物を預かってくれました。(アーリーチェックインは、どんな場合でも受け付けてませんっていうのは予約時にも書いてあったし、問い合わせた時も言われたので無理でした。)

しかもこのホテル、1Fの受付の横に、コーヒー・お湯、紅茶類ティーバック一式とココアの粉末なんかがが置いてあり、いつでも自由に取りに行けました。物価の高いNYで、飲み物は殆ど買わずに済み、滞在中はとても助かりました。

観る演目を決める

宿は押さえた。

で、NYで、一体どんな公演を観るのか。どんな演目を私は観たいのか。「観劇おじさんらしい」NY観劇とは一体何なのか。(笑)

…その話の前に、 NYの芝居事情とでも言いますか、ブロードウェイの劇場と、TONY賞と、"Broadway"という言葉について復習しておきます。

ブロードウェイの劇場と、TONY賞と、On/Off Broadwayについて

ブロードウェイ・・・"Broadway"というのは、まず最初の意味は、ニューヨークを南北に貫く「道」「道路」の名前です。マンハッタン島の碁盤の目の道を、ちょっとナナメに横切っています。もちろん今でもBroadwayは「道路」の名前なのですが、それに加えてBroadwayという言葉は、演劇やミュージカルの上演場所や、「劇場街」を指す、一般的な言葉になっています。Broadwayといえば、演劇のメッカ、というイメージです。


Broadway。GIS Giographyから引用

さらにBroadwayという言葉を捉えようとすると、演劇・ミュージカルの賞である、TONY賞の事を考えない訳にはいきません。

TONY賞。言わずと知れた「世界最高峰と言われる演劇・ミュージカルの賞」です。詳しい説明はWikipediaに譲りここでは深入りは避けますが、このTONY賞、選考過程を紐解いてみると割と閉鎖的で、Broadwayの41~65番街にある対象の劇場で上演されたものでないと、そもそも選考対象にならない賞なのです(世界的な演劇賞なのに!)。それ故TONY賞の対象になるために、世界各地でヒットした演劇はNYでの上演を目指すわけです。


Museum of Broadwayに展示してあった"Broadway"の劇場41

TONY賞の対象になる演劇や劇場の事も、"Broadway"、あるいは諸々のBroadwayという言葉と区別するために頭にOnを付けて"On Broadway"と呼んだりします。

来る2025年の第78回TONY賞の授賞式は、2025年6月8日。ここで選ばれる各部門のTONY賞の選考対象(eligibility)を持つ作品は、2024年4月29日~2025年4月27日までに上記の(On) Broadwayで初日を迎えている必要があります。


TONY賞授賞式は、ロックフェラーセンターに近いRADIO CITY MUSIC HALLで行われるのが通例

上演している演目を調べていくと、昨年夏くらいから上演されている新作ミュージカル・演劇も多数ありますが、同時に3月~4月に新作ミュージカルが次々上演される予定でした。3月~4月に初日を迎えてTONY賞の選考対象にしてもらう作戦なのでしょう。つまり今回の旅行時期は、対象作の本格化という意味では、若干中途半端な時期でもあります。

一方、TONY賞のeligibilityとは関係ないNYの劇場や、公演の事を、"Off Broadway"と呼びます。

加えて、Off Broadwayでも、客席数が100以下の劇場を更に区別して、"Off-Off Broadway"と呼んだりします。

Broadway/On・Off・Off-Off Broadwayの定義は他にもあるので、若干曖昧な言葉ですが、実質"Broadway"あるいは"On Broadway"と言う時は、TONY賞を意識した言葉になっている事が殆どです。この文章では、"Broadway"をここで書いた定義で使いながら説明します。

Broadwayで芝居を観る時、少し意識しておくとよい言葉です。

何を観たいの俺?

脱線が長くなりました。話を戻します。

ではそのBroadwayで、「観劇おじさん」の私は何を観たいのか?

夢の実現を前に、自問自答して、もう少し「観たい芝居の解像度」を高めてみました。

  • On Broadwayで、2025年TONY賞のeligibilityのある最新の作品。日本でも放送される授賞式を見ながら、もし賞の候補に選ばれたらお酒を片手に「あーだこーだ」言いたい。(笑)
  • On Broadwayで、過去のTONY賞にノミネート・受賞していて、まだ公演が続いている 「面白さお墨付き」 の公演
  • Off Broadwayも観たい。日本の小劇場の観劇おじさんとしては、やはりOff Broadwayを観てナンボ。可能ならOff-Off Broadwayも
  • ミュージカルが中心になるかなぁ。ストレートプレイは英語のハードル高いから。とはいえ1つくらいは挑戦で観てみたいかな
  • 大好きな「ウィキッド(Wicked)」は、わざわざBroadwayで観るかは悩むけれど(通算61.5回目だし)…出来れば観たいけど優先順位は高くない

こんなふうに、Broadwayで芝居を観たいという願望を、少し掘り下げて言葉にする事が出来ました。

NYの一般的な演劇情報

具体的な公演探しのはじまり。

On Broadwayや有名どころのミュージカルであれば、NYの観光ガイド的な情報サイトがあちこちあり、情報がまとまっているので、そこで見つけられます。

On Bradwayだけにターゲットを絞るなら、演目選びはカンタンです。

・・・ですが今回は、Off Broadway、Off-Off Broadwayを考慮したい。

そこで、日本の「CoRich舞台芸術!」あるいは「東京・観劇カレンダー」のような演劇公演の情報サイトがないか、探しました。英語情報との熾烈な格闘が予想されましたが・・・この情報、意外とすぐに見つかりました。

TDFが運営する"Show Finder"にNYの様々な舞台の情報あり

NYで舞台芸術を支援している非営利団体、Theatre Development Fund(TDF)が、NYで上演している演目一覧情報、"Show Finder"を作ってくれていました。(素晴らしい!)

Show Finder - TDF

ここを検索すると、On Broadwayも、Off Broadwayも、Off-Off Broadwayも、予定されている公演が一覧できます。

この情報が、NYの演劇情報の全てではないのだろうなぁ…と、想像します。ですが、かなりの数網羅しているので、私のような旅行者には十分な印象でした。


検索条件の"Venue"に先ほど説明したBroadwayの区分がありますね

このShow Finder、「まさに本日上演期間の真っ最中の公演」は検索できるのですが、「XX日~XX日にやっている公演」という検索が残念ながらできません。仕方ないので期間指定のTimingの所は空欄にして、日付は自分の滞在期間を確認しながら、一つずつ公演を確認していきました。(滞在時期を指定して、上演している作品を絞ってくれれば尚いいのですが…)

各公演の紹介ページはこんな感じです。


Drag:The Musical の例。 基本情報はこのページに網羅

劇場の所在地住所から、公式サイト、キャスト、スタッフ、公演概要、(On) BroadwayかOffか、初日を迎えている公演は公演時間(Running Time)も書いてくれている親切さ。

正にこの情報を求めてました!

この情報を見つけてからは、他の情報源は捨てて、TDFのShow Finderの公演ページと公演の公式サイトしか見なくなりました。

メジャーな作品だけ観れればいいや~という人にとっては全く不向きな、まどろっこしい公演の探し方ですし、また、2月という時期もありたくさんのOff Broadway公演に出会えた訳でもなかったのですが、やっぱり観劇おじさんの端くれとしては、ここまで探さないと納得できなかったのでした。

上演予定の一つ一つの公演に当たって、日程が滞在期間に一致しているものを洗い出し、その上で、劇場の場所、内容を読んで、観たいなと思った公演をリストアップしていきました。

観劇スケジュールのやりくり開始(通称「観劇パズル」)

観たい公演がある程度決まって来たら、いよいよスケジュール面での観劇スケジュールのやりくり。通称「観劇パズル」です。なるべくたくさん本数を観れる可能性を探ります。リストアップした公演をExcelを作って一覧にして管理します。


Excelに観劇候補作の必要情報をまとめていく

やるべき事は、日本での「観劇パスル」と同じです。

  1. 観たい演目を決める
  2. 演目間の優先順位を決める。そのための公演の評判情報を集める
  3. 開演時間(slot)と、上演時間(runtime)を調べる
  4. 仮にスケジュールを組んでみる
  5. 劇場間の移動時間を検討する
  6. 観る順番を組み替えたら他の作品が観れないか、あれこれ試行錯誤してみる
  7. 組んだ予定のスキマ時間にもう一本観れないか検討する
  8. チケットが売り切れ状況を確認する(どんなにお金払っても売り切れは観れない)
  9. …これらの検討を繰り返して、計画の精度を高めていく

です。結局NYでも、東京での観劇パズルと同じことしていますね。笑

ここからは、観劇パズルをする上で、Broadway観劇ならではのポイントを挙げていきます。(チケット入手方法に関しては後ほどまとめて)

公式サイトを参照するべし

情報ピックアップは、公演の公式サイトを最も信頼した方が、痛い目を見ないで済みます。TDFのShow Finderの公演ページには必ず公式サイトへのリンクがあるので、そこからたどります。TDFページにもスケジュール概要や、上演時間(Runnung Time)が載っていたりしますが、この情報はあくまでIndexで、詳細情報は少し古かったりしますので注意です。

特に公演スケジュール・開演時間のピックアップは、必ず公演公式サイトからすること。上に書いたBroadway全般の案内サイトにも情報が出ているのですが、これが結構、間違っていたりするので要注意です。(1時間ズレてたり、休演回にも公演を実施する事になってたり(逆も然り))。慣れない中で手探りで計画を進めていた最初の頃は、誤情報に危うく騙されかけてハマるところでした。

劇場のある「丁目」をメモするべし

一般的に、NY、マンハッタン島内の碁盤の目状の地理を把握する時、「丁目(St.:ストリート)」と「番街(Ave.:アベニュー)」を把握するのがとても大事です。NYの一般的な「丁目(St.)」と「番街(Ave.)」の考え方は、ガイドブック等にもあちこち書かれていますが、例えばこんなサイトを参照するとよいかと思います。

ニューヨークの歩き方 - NewYork.jp

劇場街としてのBroadwayも例外ではなく、On Broadwayの劇場は、前述の通り42~52丁目の特定の地区に集中しています。終演後、歩いて次の劇場に移動するのに間に合うか・・・とか、ある程度の移動の距離感を考えるためには、何丁目にある劇場なのかが結構重要だったりします。TDFのShow Finderの公演ページにも、劇場の住所は書かれています。開演時間と共に、その劇場が何丁目にあるのかはメモしときました。これが結構役に立ちました。(Excelでは「St.」と書いてある列)


Drag:The Musical が上演されている"New World Stages"劇場は50丁目

移動手段をイメージしておくべし

On Broadway、42~52丁目が中心の観劇の場合は、端から端まで歩いても15分位なので、劇場間を歩いて移動できると思います。ですが、特にOff Broadwayの作品では、この地区から外れた場所にある事もあり、地下鉄移動を考慮しないといけない場面も出て来ます。(タクシーでもいいですが・・・渋滞にハマると詰みますし、地下鉄に比べて値段が高いのもあり、選択肢に入れませんでした。いざとなったらアプリでUberを呼ぶ準備はしていました。)

今回私の観劇は、9本中8本がタイムズズスクエア周辺で完結しました。一本だけ、8丁目付近にあるOrpheum Theatreの芝居を観たくて、地下鉄で往復しました。かなりタイトな時間での移動にもかかわらず、治安の悪さで悪名高いNYの地下鉄に、はじめて乗車するワタシ。(地下鉄、怖い怖い)

Google Mapで、地下鉄移動のイメージトレーニングをあらかじめした上でハシゴしました。

利用したのはBroadway Lineという地下鉄ですが、これ「各駅」と「急行」があって、「急行」に乗ると劇場の最寄り駅である"8st-NYU"は通過しちゃうので要注意でした。

NYの地下鉄、MTAのサイトには乗り換え案内がありますが、これGoogle mapを利用しているので、どちらで調べても同じです。


Orpheum TheatreからLunt-Fontanne Theatreへの地下鉄移動。Google Map的には22分で可能。ギリセーフ。

ちなみに、帰りの地下鉄では、黒人のグループが、社内の手すりを利用してヒップホップダンスを踊り始めました。さながらミュージカル「RENT」の「Santa-Fe」のシーンのようでした。笑

上演時間は情報がほぼ出てるが、1割増しで考えておくべし

TDFのShow Finderの公演ページにも、公式サイトにも、上演時間と休憩の有無の情報が出ています。(書かれていない公演はありませんでした。日本も見習ってほしいな)

公式サイトの場合、トップページか、FAQか、チケット予約ページに書かれている事が殆どです。


Wickedの上演時間は休憩込で165分。


Maybe Happy Endingの上演時間は100分。

ただ、この上演時間、信頼し過ぎると、ハマります。

今回観た限りでは「1割増し」をみておいた方が良いかな、という感覚です。…というのも、上演時間そのものは正しくても、アメリカの演劇、開演がルーズなんですよね…。大抵10分押し以上で始まるのがデフォな感覚。そりゃ終演も10分以上押すわ…という感じです。

事前の予告通りピッタリの時間で終わる、っていうのが日本人の几帳面な発想なんだと思います。上演時間の短い芝居をハシゴして、一日3本詰め込みたい、なんていう観劇おじさんにとっては、要注意な情報です。

余談ですが…前述の地下鉄移動のOrpheum Theatreの芝居、その後の移動時間がかなりシビア。この公演、初日を迎えたばかりだったので、Xで初日の上演時間を公式さんにきいてみたら、すぐに答えてくれました。この公演は、実際本当に90分でした。


聞いたら答えてくれた。英語圏では自己主張が大事。

月曜日はほとんど公演がないので注意すべし

NYの芝居全体として一般的に言えることですが、月曜日は休演日。ほとんど公演がありません。なので、基本は、月曜日は何も観劇するものがないです。

これは観劇パズルの前、旅行日程を組む段階で考慮しておくべき大事なポイントかも知れません。

今回も、旅行日程を組むとき、月曜日を滞在日とするか早く帰国するか、迷いましたが、月曜日を滞在日に入れたのには(滞在を短縮しなかったのには)、二つ理由がありました。

  • 2025年2月17日(月)は、アメリカでは「大統領の日」という祝日でした。なので、この日は通常のスケジュールではなく、月曜日に上演している公演がいくつかありました
  • 月曜日に公演を打つことで集客の好機としている(?)らしい公演がありました。今回だと「Drag : The Musical」は、月曜日は公演があり、火曜日が休演でしした。

上記が早い段階で見えたので、そのまま滞在、としました。月曜日をからめて滞在する場合は、月曜日の過ごし方をどうするか、事前に考える必要があると感じました。

他の公演と違う特異な要素に注目すべし

NYの観劇パズルに限らず、一般的な「観劇パズル」に言えることですが、パズルをはめる時に「他の公演と違う特異な要素に注目する」というのがあります。

例えば、こんな要素に注目します。

  • 上演時間(公演の長さ)が、極端に短い公演
  • 開演時間(スタート時間)が、他と比べて「早い」
  • 開演時間(スタート時間)が、他と比べて「遅い」
  • 月曜日に公演がある

つまり

  • 上演時間が短い公演の後には、開演時間が遅い公演を観る
  • 開演時間が早くて、上演時間が短い公演の後に、もう一本観る

という具合です。

「観劇おじさん」っていう生き物は、ここまで詰め詰めにしても、芝居を観てやろうという変態な人種の事を言います。(笑)

観劇パズル、今回の旅の具体的な演目選択ポイント

今回の演目選択の「パズルのポイント」を書き残しておきます。あくまで今回の日程に向けた特有の考慮点ですが、考え方の参考になれば・・・。自分でも書いてて、変態として思えませんが。。。。

  • 「All In: Comedy About Love」「Oh, Mary!」 は共にストレートプレイで上演時間 90分で短く、17:00pm開演回が複数あり、観劇パズルをはめる材料に持ってこい。評判は良く'25年TONY賞eligible。ただチケット代がバカ高く他の3倍位の価格帯になっている。…高いのに上演時間が短いってどういう事なんだよと、手を出しにくい。安売り券が当たったら観るか…という感覚で現地で臨機応変対処することにした。(安売り券のくじ引き(Lottery)(後述)に応募したけれど、毎回ハズレて、結局観れなかった)
  • 「Titanique」 上演時間が100分と短く、もちろん映画は超有名だし、日本でも上演歴もあるミュージカルだが、残念ながら劇場がタイムズスクエアから離れていて、移動を考えるとスケジュールに組み込みにくく断念。
  • 「The Jonathan Larson Project」 は、Off broadwayだが、残念ながら劇場がタイムズスクエアから離れていて、他の演目への移動を考えると結構ギリギリな線を求められる。しかも計画している時はまだ初日が明けてないので、上演時間90分の予告が延びる可能性ありそう。ただし、17:00pm開演の設定があるので、上手く組めばパズルの良いピースになりそう。諸々を現地に行ってから判断する事にした。
  • 「Maybe Happy Ending」 は、'25年TONY賞eligibleのミュージカルで評判がメチャ良いが、上演時間が短めで90-100分。上手くパズルを組めば一日3本観れるかも。
  • 「Friends! The Musical Parody」 は、Off broadwayのミュージカルだが、21時30分開演があり、上手くパズルを組めば一日3本観れるかも。ホテルからとても近く、深夜に徒歩帰宅でもそれ程リスクはない。
  • 「Gazillion Bubble Show」 は、朝11時、朝12時の開演設定があるので他の観劇とかち合わずに組み込める。上演時間も65分。子ども向けのシャボン玉ショーみたいだけれど、評判は良いので、どこかに組み込んでみる。
  • 「The Lion King」「Gazillion Bubble Show」 は、この週は月曜日のマチネに公演をしている、おそらく唯一の演劇。

再掲するこのExcel表には、これらの情報を詰め込んで、臨機応変対処の基にしていました。


いろいろ情報が詰まっている観劇パズルExcel

チケット購入方法あれこれ

スケジュールが固まってきたら、チケット購入。

これはこれで、結構、情報収集が大変で、戸惑いがありました。

というのも。NYのチケット代、とにかく高い。まともに買うと大変なことになります。

Off Broadwayでも1万円越えが珍しくないです。On Broadwayだと普通の席でも2万は超える。
とはいえ、貴重なBroadway観劇の機会ですし、観たいものは金払ってでも良席で観たいです。
そうは言っても、なるべく節約したいのも本音。

そのあたりのバランスをとるための情報収集に苦労したのでした。

公式サイトで必ず売っている

どんな公演にも、公式サイトからの公式チケット予約への動線があります。まずはここをチェックするのは基本かと思います。

今回は全ての公演が、座席指定タイプの予約サイトを持っていました。NYではこれがスタンダードなんでしょうか。

予約のイメージ。大抵どの公演もこんな感じです。劇団四季の予約サイトに似てますね。

欲しい席をクリックして確保して、予約に進むのが一般的。

公式サイトのいいところは、(おそらく)今空いている全ての席が表示されているので、今どの程度埋まっているのか?の売れ行きを確認するには、最も信頼できる情報源な点です。

というのも、この後いろいろな予約方法を紹介しますが、公式が(おそらく)全ての空席を網羅しているように思いました。公式じゃない予約サイトだと、一見、残席が少なくなっているように見えたりして「売り切れ間近?」という錯覚を覚えます。

要は、公式の予約サイトで残席を確認すれば、本当の空席具合が把握できると考えてよいかと思います。

ただ、公式でチケットを買うのが安いか…というと、もちろんそうではありません。

安売りチケット入手の可能性を探る

安売りチケット購入ルートが、複数あります。

ただ、当たり前の事ではあるのですが、各公演ごとに、そして、買うタイミングごとに「どこで買うのが安いのか」が異なります。ですので、観たい公演ごとに情報を探していく必要があります。

しかも、その情報は、公演公式サイトには書いてない事が殆どです(載っている場合もありますが)。チケット代金を抑えるためには必須な情報収集ですが、これがとっても面倒でした。

「安売りを探している時間がもったいない!」と感じるなら、迷わず少し高いお金払って公式で買った方が良いと思います。

結果的には、今回の旅のチケットの半分くらいは、何らかの安売りを利用しています。観たい公演の中でも、公式で買うものと、安売りを選択肢にするものとで、優先度のメリハリつけるとよいかと思います。

安売チケットの情報を探す

公式に「安売りはこれ」と書かれている事もありましたが、なかなか情報にたどり着けないチケット安売り情報。

最初は、Googleで「公演名」「Broadway」と「rush ticket」「Lottery」「Discount」なんかのキーワードでググって、出てきたサイトをしらみつぶしに探す作戦しかありませんでした。探せは見つかるものですが、なかなかに大変。

そうこうしているうちに、各公演の「どんな安売りがあるか?」という情報は、このサイトが、割とまとまっててわかり易いのが分かってきました。

BroadwayBox Discount Broadway Tickets - Save up to 50% off Broadway Shows

公演ごとにどんな安売りパターンがあるか(ないか)が、かなりまとまっていまて、お世話になりました。(ただし後述のtktsの扱い情報は載っていない)

このサイト、完璧ではありません。残念ながら誤情報・古い情報も多く見つけました。安売ゲットの糸口となる情報を見つけたら、実際に正しいか、公式その他で確認して、情報の裏を取った上で計画を立てるとよいです。

安売チケットの提供パターン

結果的に、以下の安売りチケットの選択肢に遭遇しました。

  • promocodeが落ちていて、公式サイトでの予約時にpromocodeコードを入れると安くなる
  • 特定のサイトから予約すると安く買える
  • 特定のアプリから予約すると安く買える
  • tkts(後述)で当日・前日に販売されるのを並んで買う
  • 当日の朝、劇場のチケット売り場(Box)に並ぶと、余っている券を安く販売してくれる(rush ticket)
  • 公演当日にネットやアプリで、先着順の安売り券が発売される(Digital rush ticket)
  • Lottery(くじびき)(後述)

tkts

NYでチケットを安く手に入れる方法として、tktsというお店があります。NYのタイムズスクエアのど真ん中。タイムズスクエアのライブカメラでも見れるこの場所が、NYで公演があるチケットの安売りをしているお店です。


tktsの看板。タイムズスクエアのど真ん中にある


開店前のtkts

並ぶ必要はあるものの(しかも1-2時間は平気で並ぶらしい)、当日と翌日のNYの芸術系のチケットを、最大半額くらいで売ってくれるのです。(NYだと、リンカーンセンターにもtktsのお店はあるようです。私は行ってないけれど。)

このお店、Show Finderを作成しているTDFが運営していますので安心です。

tktsのサイトに行くと、その日売りに出ている公演チケットの情報が出ています。アプリもあって、どの公演が安く手に入るかが分かります。これを事前に眺めておくと、公演ごとの売り出し傾向が何となく摑めてきます。ただ、リアルタイムで更新されるので、日本の深夜時間にtktsのサイト・アプリを見て、販売されるチケットの傾向を把握する必要がある点に注意です。


お店には電光掲示もある。Web・アプリでも見れて便利

TDFのShow Finderの公演ページの下部には、tktsでの発売頻度も掲載されています。「Frequently」(頻繁に出てている)から、「Never」(出たことはない)まであります。


「Frequently」「Occasionary」「Never」などの区分になっている

時間的な余裕があり、「最悪観れなくてもいいかな」と思えるのであれば、tktsに並んでゲットを狙うのもアリです。

今回の旅では「観劇おじさん」としてとにかく芝居を観まくる、がテーマ。常に選択肢としては考えていましたが、利用はしませんでした。上手く活用する場面があれば、NY観劇のチケット代はかなり下げられるかと思います。

特に火曜日~金曜日に観劇するような場合、NYの劇場はマチネの公演がほとんどありません。観劇だけ詰め詰めにしようとしても、午後のマチネ時間帯は割と暇になってしまいます。その時間帯を利用して並ぶなとで活用できそうです。

tktsのBoxの開店時間を間違わないように確認が必要です。例えば金曜日は開店時刻が遅かったりしました。Boxのオープン時間が変則だったりするので注意です。こちらもサイトに最新情報が書かれていますので、必ずチェックしてから並びに行きましょう。

また私自身は未確認ですが、7日以内にtktsでチケットを買った場合、その券かレシート等を持って行くと、優先的にチケットを買えるFast Pass Lineがあるようです。

TKTS Tips | TKTS by TDF | TDF - Theatre Development Fund

At TKTS Times Square, returning customers can use our Fast Pass Line. To use Fast Pass, just bring your TKTS ticket stub or physical receipt with you and show it to one of our Patron Services Representatives who will put you in our priority line. You can use your Fast Pass for up to 7 days from your original purchase and skip the line!

Lotteryに応募する

公演主催者が公式にLotteryというネット上のくじ引きを運営していて、くじに当たると安売り券の購入権が得られる仕組みがあります。

Lotteryの条件は公演ごとに異なります。一例を示すと

【Lotteryの例】

  1. 観たい公演の、公演日の前日の00:00am~14:00pmまで申し込み受付が開いている
  2. Webで申し込み。1人2枚まで申し込み可能
  3. 14:00pmの締切の後、15:00pmに第一回の抽選結果がメールで発送される(当たった人宛のみ)
  4. 当たった人は、1時間以内(16:00pm)までに購入手続きが必要。間に合わない場合は「棄権」とみなされて無効になる。
  5. 16:00pmに、棄権により枠が余っていたら、次の当選者が繰り上がって当選メール発送。同様に17:00pmまでに購入手続きが必要。
  6. 16:00pmのタイミングで、ハズレの人にもメールが届く。

このような流れで、安売り券が売り出されます。

Lotteryの難しいところは、当選してから手続までの時間が短いことと(1時間~5時間に遭遇)、申し込みタイミングで確実に手続できる準備をする必要がある事です。正に別の芝居を観劇中だと結構キツイ(というか無理な場合も)。もちろん、ハズレたら観れないので、その点もリスクです。

今回の滞在中、計20件くらいのLotteryに申し込みましたが、結局1件も当たりませんでした。肌感覚としては、かなり狭き門。NY在住+時間的な余裕がある人向けの観劇手段かな…という気がします。まあ手段としてはあるので、頭の片隅に置いておくとよいかもしれません。

Lotteryの有名なサイトは以下の3つです。応募には会員登録等は事前に済ませておくのが良いです。

"a view from my seat"で席からの視界・席の良し悪しを判断する

当然ながら、全ての劇場が、初めて行く劇場です。どの席からどんな舞台の眺めなのか・・・はチケット予約・購入の際にとても気になります。

しかも、ほぼ100%、自分で席を選んで予約するパターン。二度とないかもしれないBroadway観劇。調べられるなら席からの見栄えを調べて、出来る限り良い条件を整えたい。

何か良い方法ないかな・・・と探していたら、各劇場の各席からの眺め・・・をまとめている神サイトを発見。かなりの頻度で参照させていただきました。

このサイト、スマホアプリもあります。

演目のタイトルか劇場名を入れると、各席番ごとの「ステージの眺め」が出て来ます。(Webも、アプリも、分かりにくくて操作に戸惑いますが)

例えば、WickedをやっているGershwin Theatreの席ごとの眺めはこちら


使い方にコツが要るがすぐ慣れるはず

席番ごとの眺めを写真投稿してくれた情報として観れます。

a view from my seatのサイトをPCで見ていると、右側にエリアを絞れる選択肢が出てくるので、自分が予約するエリアで絞って席を探して確認しました。やはりせっかくの機会、なるべく良い席で観たいですしね。安い席を予約する時に、この安さで本当に大丈夫か、もこのサイトで確認しました。

余談。アメリカの劇場のフロアの呼び名と座席番号

a view from my seatを使おうとすると、アメリカの劇場のフロアの呼び名と座席番号の採番ルールの把握が必要になりました。

アメリカの劇場の席の呼び名は以下が一般的です。(例外もたくさんありますが)

  • 1階席は「Orchestra」
  • 2階席は「Mezzanine」
  • その上(3階席)や横のバルコニー席は「Balcony」

加えて、

  • 前を「Front」あるいは「F」
  • 真ん中を「Center」あるいは「C」
  • 後ろを「Rear」
  • 左(下手)を「Left」あるいは「L」
  • 右(上手)を「Right」あるいは「R」

と呼びます。

これらを組み合わせて

  • 「Front Orchestra」(一階席前方)
  • 「Left Mezzanine」(二階席下手側)
  • 「Front Mezzanine C」(二階席前方センター)

などと呼びます。

また、席の番号も日本人の我々にはちょっと理解不能です。

  • FrontやCenterエリアは下手通路側が101番(1階)または201番(2階)で、上手に向かって101,102...と1番ずつ増える並びが上手側の通路まで続く(2階の場合は201,202...)。通路を隔てたLeft/Rightのエリアは席番号が連番ではない
  • Leftエリアは、通路側から1番から始まり、下手側に向かって3,5,7,9…と奇数番が付いている
  • Rightエリアは、通路側から2番から始まり、上手側に向かって4,6,8,10…と偶数番が付いている

となっている事が多いです。

また

  • 列番号はA,B,C...が多いが、最前列付近はAA、BB、ZZなどの特別な列名になる場合がある。(Orchestra Pit等エリアとの兼ね合いとかあるのだろう)

例として、Wickedの上演されているGershwin Theatreの1階席(Orchestra)前の部分の座席表はこんな感じです。


Gershwin TheatreのOrchestra C(1階席前方)。よく見ると「なんじゃこら!」な席番。

よ~く見て見てください。「え?」って番号がついてます。日本の感覚だとちょっと馴染めませんが、劇場ごとに違ったりもするので、こんな変則があるよ、くらいは頭に入れておくと、当日席を探すときの心の準備になるかと思います。(必ず戸惑うとは思いますが)

(ちなみに、イギリスはまた全然、別の呼び名・ルールです。汗)

チケット購入の具体例

これまでの情報を基に、具体的な公演ごとにどんな安売りの検討をして結局どこで買ったかを、例としていくつか書いておきます。

例1) Drag : The Musical

【安売りの状況】

  • BroadwayBoxに、promocodeが載っている。公式サイトのチケット販売でpromocodeを入れると30%くらい安くなる
  • TDFのShow Finderの公演ページによると、tktsでは頻繁に販売されるの表示(Frequentry)
  • tktsをのサイト(orアプリ)を見ていると、この公演は、確かによく販売リストに上がっている
  • 公式サイトの残席情報を見ていると、日に日に埋まっていくのが分かる。
  • Lotteryがある。前日に抽選で安く買える可能性あり。
  • ネットで買えるDegital Rushがある。当日安く買える可能性あり。
  • BroadwayBoxによると、当日、劇場チケット売り場(Box)では安売り販売はなし

【購入の検討】

  • 面白そうだったので絶対に観たい。良席確保必須。
  • promocodeで「多少安く」買えればヨシと割り切って、渡米前に日本で、席を押さえた。
  • a view from my seatで調べて、この席の一列後ろを確保。1列違いなのでおそらく観易いだろう、と推測。(正しかった)

例2) Death Becoms Her

【安売りの状況】

  • 公式サイトで見ると、観たい日の公演は残席が結構ある。(この日は主役の片方が不在で、Supportの出演が事前アナウンスされていた)
  • Lotteryがある。前日の14時までに申しむと、15時に当落通知で、購入猶予は1時間。
  • TDFのShow Finderの公演ページによると、tktsでは頻繁に販売されるの表示(Frequentry)
  • tktsをのサイト(orアプリ)を見ていると、この公演は、確かによく販売リストに上がっている
  • BroadwayBoxによると、当日、Boxで安売り券の販売がある

【購入の検討】

  • 面白さが未知数な公演だったので、なるべく安くゲットする方法を模索。
  • 観劇前日にLotteryに応募するもハズレ。
  • 観劇当日朝10時からのBox安売りに並ぶも・・・BroadwayBoxのOpen時間情報が誤っていて、2時間早く並んでいた(列は出来ていた)。Boxが開くまで待っていると次の観劇時間と被るので、Boxの安売りはあきらめ。(必ず公式サイトを確認して裏を取りなさいという教訓)
  • 仕方なく公式サイトで3FのBalconyの席を購入。(トホホ)
  • a view from my seatで調べて、この席に近い場所を買った。観易くはないが、値段と比較して許せる範囲。
  • (結果的には、面白過ぎたので、もっとお金出して良席を買えばよかった…)

例3) Maybe Happy Ending

【安売りの状況】

  • 公式サイトで見ると、観たい日の公演は残席が殆どなくてヤバイ
  • Lotteryがある。前日に抽選で安く買える可能性あり。
  • ネットで買えるDegital Rushがある。当日安く買える可能性あり。
  • TDFのShow Finderの公演ページによると、tktsでは頻繁に販売されるの表示(Frequentry)
  • tktsをのサイトを見ていても、この公演は殆ど出てこない。TDF情報だと「Frequentry」でも、実際に出ているのを見たことがない。tktsで買うのは望み薄。結構人気があるのが分かる。
  • BroadwayBoxによると、当日、Boxでは安売り販売はなし

【購入の検討】

  • 公演の評判がどこの劇評を読んでも良く、残席が日に日にみるみる減っていた。
  • 公式サイト・正規料金で(高いけれど)Mezzanine前方の良い席を、渡米前に日本でゲット。
  • a view from my seatで調べて、この席を確保。2階2列目は値段相応に観易い席であることを事前に確認出来た。(実際、観易かった)

例4) The Jonathan Larson Project

【安売りの状況】

  • Off Broadwayの公演。NYに到着した金曜日に初日が明けたばかりで、安売り情報がない。
  • TDFのShow Finderの公演ページによると、tktsでは販売されない(Never)。到着日に初日を迎えたばかりだから、今後取り扱う可能性はあると思ってウオッチ。
  • 公演の公式Xを見ていたら、当日の朝9時にtodaytixってサイトのアプリ限定でrush ticketを出すと、の情報が突如でた

【購入の検討】

  • 行くか迷っていた公演だったので、臨機応変対処の姿勢で渡米。
  • そうこうしていたら、rush ticketの情報を偶然ゲット。
  • 当日。rushを狙うも、発売開始の9時に、目の前で瞬殺されすぐに売り切れ。
  • 目の前で売り切れると悔しくて観たくなるものでw、仕方なく公式サイトでチケット買うも…カード決済がどのカードでも通らない(多分サイト側の問題だと思う)。
  • あきらめて直接現地のBoxでチケット買おうか…と思ったが
  • todaytixのアプリをもう一度何気なく見たら、rush ticketが追加されていた。無事安売り券ゲット。
  • $97 → $28、なんと1/3の価格で買えた。
  • 劇場のBoxでアプリを見せてチケット受け取り。なんと最前列でびっくり。a view from my seatでみると、この席の隣の席(上手寄り)だった。
  • これは実質、RENTの公演での伝統のAngel Seat相当だった。私もDigital RENT-Headsだわ。

例5) The Lion King

【安売りの状況】

  • Lotteryがある。前日の14時までに申しむと、15時に当落が分かる。当たった場合1時間以内に購入が必要。(前日の15時は別の演目の終演直後なので忘れずに確認)
  • TDFのShow Finderの公演ページによると、tktsでは販売されない(Never)
  • BroadwayBoxによると、当日、Boxでは安売り販売はなし
  • 安売は殆どしない様子の、結構強気なThe Lion King。

【購入の検討】

  • 月曜日のマチネは、NY中探しても、これしか観劇する候補が無かったので観劇候補にした。
  • ダメ元でLotteryに応募。ハズレた。
  • ライオンキングは、日本でも劇団四季版を何度も観ている。正規価格でチケット買ってまで観なくてもいいと思い、結局観なかった。(めちゃ高い)

チケットはどう届く?

チケットは

  • メールにQRコード添付(あるいはQRが表示されるURL添付)で届く
  • TodayTixのアプリの場合は、アプリ上で表示される

スマホの通信がないと結構厳しいので、何らかの方法でスマホがネットにつながるようにしておいた方が無難です。また通信状況が悪い場合に備えて、スクショ等を持っておく方が無難です。

各チケット販売サイトにログインが必要になる場合もあるので、ID/パスワード不明等で戸惑わないようにしておくことも大切です。

またiPhoneの場合は、Walletアプリに追加するオプションがあるチケットが多いので、追加しておくと、仮にiPhoneが通信不可の状態になったとしてもQRコードを表示可能です。

入口でQRコードをスキャンしてもらって入場です。

一部の公演は、当日劇場のBoxで受け取ってください、とのメッセージだけ届きました。Boxで名前を告げると紙のチケットを出してくれました。

チケット購入時に気を付けたい事

NYでもスマホ通信は必須。Wi-Fiでは不十分。SIMか、eSIMで準備

チケット表示・購入・Lottery当選対応など、野外でスマホの通信環境は、フットワーク軽く行動するためには必須です。私はAmazonでeSIMを購入して、SIMフリーの携帯に入れ込んで利用していました。

システム利用料

ネットでチケットを購入すると、「システム利用料」みたいなのを取られtる事があります。これが結構馬鹿になりません。もし、公演している劇場のBoxに行くことができるなら、システム利用料を払わなくて済むので、その方が良いです。ただしBoxは営業時間が限られていたりします。公式サイトにオープン時間が書いてあるので、よく確認してから行きましょう。

チケット販売サイトの会員登録実施

公式サイトのチケット販売でも、実情は販売サイトに委託しているケースが殆どで、主要なチケットサイトにはアカウント登録をあらかじめしておく方が、NYでの手間が省けて良いです。

SMS受信の考慮

チケット予約サイトのアカウント登録の時にSMS認証を求められることが殆どです。日本の携帯電話の電話番号で問題なく、日本にいる時も登録できます。
ただし、ログインやクレジットカードの決済等に、NYでもSMSが受信できる状態じゃないと何もできなくなる事があるので注意が必要です。幸い私の電話会社は、海外でもローミングしたキャリアを通してSMSの受信は可能でした。SMSについては気にしておくべきです。

todaytixでは直前までキャンセル可のオプションあり

todaytixという販売サイトには、追加料金を払う事で直前までキャンセル可のオプションがありました。キャンセル・・・というか予定組み換えする可能性あるな…という公演には払っておきましたが、結局キャンセルする事はありませんでした。

登録したチケットサイト

結果:9本の作品を観劇

これらの検討の末に…結果的に4日間で、以下の9本の作品を観劇出来ました。

作品タイトル
(公式Web)
劇場St.日時値段

感想TDF
Maybe Happy EndingBelasco TheatreW-442/14金19:00~$1595感想TDF
Friends! The Musical ParodyThe Jerry Orbac TheaterW-502/14金21:30~\88584感想TDF
Gazillion Bubble ShowNew World Stages 2W-502/15土11:00~$584感想TDF
Hell's KitchenShubert TheatreW-442/15土14:00~\269923感想TDF
Drag: The MusicalNew World Stages 3W-502/15土20:00~$795感想TDF
& JulietStephen Sondheim TheatreW-432/16日13:00~\261005感想TDF
The Jonathan Larson ProjectOrpheum TheatreE-82/16日17:00~$284感想TDF
Death Becomes HerLunt-Fontanne TheatreW-462/16日19:30~$89.55感想TDF
WickedGershwin TheatreW-512/17月19:00~$2975感想TDF

月曜日は、ほとんど公演の選択肢がない中、ソワレに「Wicked」を観ましたが、これを除くと、金土日の3日で8本。上手く詰め込めたかなぁ、という気もしますし、もう少し頑張れたかなぁ…という気もします。ですが、いろいろ検討したうえで、自分の観たい演目を決めれたことには満足しています。

もしもう一度行くことがあったら、もっともっとOffやOff-Offの、あるいはストレートプレイの、冒険な演目を選んでみたいなぁ、と思います。

劇場で気がついたことメモ

計画したら、あとは観劇あるのみ、です。

余裕をもって劇場に着いて、席を教えてもらって、着席です。(ワクワク)

劇場で気がついた事をメモしておきます。

座席案内はちょっと"もたつく"

Broadwayの劇場は、どの劇場もロビーが狭いです。なので、入場の列がとにかく延びる延びる。時には、劇場のある区画全体を半周するくらい列が延びます(列の最後尾探すの大変だった…)。可能なら早めに劇場に行く方が良いです。

劇場の入口・ロビー・客席扉・客席通路等、あちこちに係の人が立っています。係の前を通ると、必ずチケットを確認されて、「次はあの人に聞いてね」と次の係の人につながれて、最終的に「xx列目の左側のxx番目だよ」と言われます。案内係のバトンタッチ、数珠繋ぎオペレーションを受けます。
今回、観劇時に観察してみての私の予想なのですが、係の人は、席のセクションごとに案内担当が配置されていて、その人が担当セクションの案内に責任を持っているのではないか、と思いました。アメリカのレストランでは、テーブルごとにウエイター・ウエイトレスの担当が決まっている事が通例ですが、あれと同じような理屈なんだと思います。(座っているテーブル担当以外の店員は基本サーブしないので、むやみに人を呼びつけてはいけない)、(あくまで私の予想ですが)
ただこのオペレーション、日本の客席を知っているとちょっとフットワークが悪く、入場の際に、入り口や通路が、かなり"もたつき"ます。日本だと「席が自分で分からない人は係の人に聞いてね」ってスタイルだと思いますが、「客席係は必ず席を案内するのが仕事」なんですね。これが開演時間押す原因の一つだとは思いますが…。とはいえ案内係の仕事を奪うのも申し訳ないので、案内の列に並びます。

PLAYBILLをもらう

PLAYBILL」という当日パンフレットをもらえることが多いです(On Broadwayの場合は必ず。Off BroadwayでもPLAYBILLをもらえる公演が多かったです)。座席に一番近い案内担当の人が手に持っていて、最後に渡してくれます。これをもらって、自分の席に着きます。

グッズ販売、結構ありました

私が観た公演は、グッズ販売、結構ありました。まぁ、日本ほどの豊富さはないかもしれませんが。私も気になった公演ではグッズを買いました。Wickedは人気の演目だけあって、かなり豊富なグッズがありましたね。グリンダとエルファバの合成写真を撮ってくれる販売もありました。

日本と比べて観劇マナーは悪い

今回の滞在中、Xで観劇マナーの悪さを嘆くツイートが日本でバズっていたのですが…それを横目で見ながら。

BroadwayやWestendで観劇すると観劇マナーが悪すぎて、日本のマナーの悪さに関する議論って一体何?っていう、どこか郷愁の遠い目をせざるを得なくなります。とはいえ「マナー悪いぞ!」などと注意しても始まらないですから。郷に入ってはDo as the Romans Do。目くじら立てずに黙々と観劇です。

一応「PLAYBILL」には、全ての公演に共通でこんな注意が書かれていますね。

Google先生の翻訳はこちら

親愛なる友人の皆様

劇場へようこそ! 皆さんご存知のとおり、演劇は人間同士の共有体験です。 熱心で思いやりのある人々によって作られ、運営されています。 この劇場で働くすべての専門家は、皆さんのお手伝いをするためにここにいます。 彼らは訓練を受け、知識が豊富で、皆さんがショーで最高の体験をできるようにしたいと考えています。
皆さんの中には、しばらく劇場を離れていた方もいらっしゃると思いますが、私たちは皆さんを心から歓迎します。 観客として、皆さんは、この劇場体験に欠かせない存在です。 皆さんがいなければショーは続けられません。 皆さんは、この空間の神聖さを維持するのに協力することで、ショーの重要な一部となっています。

皆さん(および周りの人々)が最高の時間を過ごせるように、次のことをお願いします。

・常に案内係やフロントスタッフに協力してください。彼らは、皆さんを助け、秩序ある環境を維持し、ショーが予定通りに開始されるようにするためにそこにいます。
・携帯電話の電源を完全に切ってください。
・今すぐにキャンディーの包み紙を全部開け、公演中は音を立てて食べるのはやめてください。
・劇場のスタッフ全員に敬意と優しさを持って接してください。彼らはあなたに楽しい時間を過ごしてもらいたいと思っており、敬意と前向きな職場環境に値します。
・ショーに参加してください。ただし、周りの人にも敬意を払い、過度に邪魔になるような発言はしないでください。
・俳優と一緒に歌わないでください。他の観客の気を散らすことになりますし、思いやりがありません。
・ショーに出演している俳優やミュージシャンと関わらないでください。彼らが勧めた場合のみ関わるようにし、公演中はいかなる時も彼らの気を散らさないでください。
・酔っ払っている場合は、すぐに飲酒をやめてください。水を飲んでください。
・トイレの列には我慢してください。列が長く、スペースが狭いことは承知しています。しかし、押し付けがましくしたり失礼な態度を取ったりしないでください。誰もが順番を待っています。
・リラックスして、ゆったりと座って、ショーをお楽しみください。もう一度言いますが、あなたなしでは私たちはここにいません。

敬具

飲み物・アルコールの販売あり

大抵の公演で、飲み物の販売アリ。お酒もあるので、基本「飲み物・スナック食べながら気楽に観てね」のスタイルです。某劇の観劇中に隣のお姉さんが、持ち込んだ?ドリトスみたいなスナックを取り出して、ボリボリと音立てて食べてました。まぁ、そんなに長時間じゃなくて、ちょっとつまんだって感じですが、日本人の感覚だったら発狂する人が出そうです。(笑)ひたすらにDo as the Romans Doです。

カテコは1回

基本、カーテンコールは1回ですね。これはよく日本の観劇との違いとして指摘される事ではありますが、長々と何回もカーテンコールする事はなかったです。カテコでは「ウォー!」とか声だして盛り上がりますが、演者が一度はけた後は、みんなそそくさと客席を後にしますね。ちょっとあっさりし過ぎて、逆に寂しくなりますね。

その他

ひとまず無事に観劇を終えて。思ったよしなしごとを書いてみます。

「金土日月」に居れたのはベストだった

今回は出張後の休暇だったので、スケジュールの選択の余地がありませんでしたが、「金土日月」の並びでスケジュール確保できたのは、結果的にとてもラッキーでした(休日なんだし、当たり前ではある)。

tktsの項でも書きましたが、火曜日~金曜日に観劇する場合、NYの劇場はマチネの公演がほとんどありません。観劇だけ詰め詰めにしようとしても、午後のマチネ時間帯はどうしても暇になってしまいます。この時間をtktsで並ぶのに充てるのもひとつのアイデアですが、宿泊費の事などを考えると、やはりNYに観劇に来るときは、金土日の並びを入れて置き、月曜日に関しては、祝日でない限り公演はありませんので、観劇だけを考えた時には滞在に含めない方が良いかと思います。

今後NYでの観劇をする場合は、以下のプランが宿泊費も抑えられて理想かなぁ、などと、おぼろげに考えるようになりました。(飛行機の便が丁度よくあればよいのですが)

曜日時間行程
金曜日午前日本発
午後NY着。ホテルチェックイン後少し寝る
ソワレ観劇。
土曜日午前ホテルで寝て時差調整。
午後マチネ
ソワレ
日曜日午前ホテルチェックアウト。荷物預ける。
午後マチネ
ソワレ後、荷物受け取り空港へ
月曜日真夜中NY発。
火曜日午前日本着

これで、月曜日が日本の祭日のタイミングなどに当てれば、金・火曜日の2日間休暇を取るだけで、何とか観劇できるな、と思いました。(時差調整のための余裕時間とか一切考えてませんが・・・そこは気合で乗り切る前提で。笑)

次回NYに観劇目的で行く時の参考情報、という事で。

物価、特に食べ物が高い。持ち込みを。

チケットが高いのもそうですが。NY…というかアメリカ、何もかもが高すぎます。

我が日本国は、貧国です。もう悲しくなるくらいに高い。マクドナルドで「ダブルチーズバーガー」と「ポテトS」の単品頼んだら、もう1000円ですからね(飲み物代をホテルでもらったコーヒーでケチる)。しかも「ポテトS」は「ダブルチーズバーガーと一緒に頼むと$1」ってキャンペーンに乗ってる・・・にもかかわらず1000円ですから。涙で前が見えない。明日が見えないよニッポン。

この状況、あらかじめ予想していたのもあり、日本から以下のものを持って行きました。

  • カップラーメン x5 (持ち込み禁止の牛肉エキスの入っていない、日本そば)
  • パン一斤 x2(業務用スーパーで売ってる250円なのに賞味期限が異様に長いやつ)
  • ジャム x3(ピーナツ・いちご・ブルーベリー)
  • レンジでチンするお米 (レンジが無くて食べれなかったので米国に残留)
  • 味噌汁 (レンチンのご飯が食べれなかったのでそのまま全部帰国)
  • 水 2L x4本 (ホテルのコーヒーサービスに助けられて結局余った)
  • 粉末コーヒーたくさん (ホテルのコーヒーサービスに助けられて結局余った)
  • サバの缶詰 x2 (夜のおつまみ)
  • 湯沸かしポット (カップラーメンいつでも食える体制を整える)
  • 500mlの水筒 (ホテルのコーヒーサービスのコーヒーをいつも持ち歩いていた)

朝はジャムパン。昼は安いところで外食(飲み物は持参)。夜はカップラ。のパターンでコスト削減しておりました。

日本からアメリカに持ち込んではいけない食品も多数ありますので、その点には注意を。ググればいくらでも情報が出てくると思います。あと入国時に申告も忘れずに。申告を忘れると罰金高いので、バレた時に困ります。

英語の件

何人かの方から「演劇を観れるほどに、英語が出来ていいですね」っていう趣旨のメッセージもらいました。

海外出張に行かされるくらいですので、まぁ確かに、全く出来ない訳ではないです。

ですが正直、凄く英語が話せる訳でもありません。観劇に使うのは当然ヒアリング能力ですが、凄く聞ける訳ではないです。特にスラングとかは難しい。スピーキングは全く苦手でで、ホテルでもフロントの人と意思疎通タジタジ。ただ、昔から間違ってもとにかく何とかベラベラ話して現状打破する根性だけはあるので、いつも何とかなってます(仕事でも)。

要は、何とかしようと思えば何とかなるのではないか、というのがいつも思うところです。今回の旅で、今後も英語能力を継続的に伸ばそうと決意をしましたが、とはいえ、死ぬまでにネイティブのようには聴き取れるようにはならないでしょう事も確かです。もう、それで十分かな、とも思っています。

あと、芝居に関して言うと、100%完全に聴き取れなくたって大丈夫なんですよね。日本の小劇場を観ている時も、100%セリフを聞き取れて言語的な意味を完全に理解出来た、なんて事はまずありえません。(そう思っている人がいたら、それはかなり傲慢な感覚ですよねww)。母語だって無理なんだから、英語も同じだろ、くらいのノリで良いと思ってます。

この記事を読んでいる方は、おそらく海外での観劇に関心がある方だと思います。もし少しでも興味を持ったら、英語の事なんか気にせず、観に行くべきだなあと思います。 行けばわかるさ。

作品に関する予習

ワタシ、日本の観劇では作品のあらすじ・ストーリー等を極力読みません。作品に関する「予習」は極力避けて、ニュートラルな状態で観る主義、 です。

ですが、今回の観劇に関しては、「予習」しました。 観る予定の作品に関する、劇評やあらすじなど、手に入る情報はなるべく読みました。原作が映画・ドラマの舞台は、日本でその作品を見てから(見直してから)行きました。

今までの「予習しない主義」を曲げた訳ではありません。ひょっとしたらこれが最初で最後の観劇になるかもしれないので、良い思い出にするために出来る事はやり切っておこう、という思いからでした。

結果的には、そうして良かった、とは思いました。が同時に、もし予習していかなかったとしても楽しめた、とも思いました。

事前準備にどれくらい時間が割けるかで変わってくると思いますが、次回NYに行くとしたら、予習しなくてもいいかな、と考えています。飛行機の中にいろいろと資料を持ち込んで「予習」する位で、時間に区切りをつけて済ますのも悪くないかな、と思いました。

Museum of Broadwayにも行ってきた

2022年に出来た、"Museum of Broadway"という所にもいってきました。これも観劇パズルにハメこみました。このMuseumについては、別途記事にしたいと思います。


ここのお土産物屋で結構散財した

NY観光について

17日の月曜日。The Lion Kingのマチネの券が安売りで手に入らなかったので、夜までの時間が空きました。

今回の旅の目的は、『「観劇おじさんらしく」たくさん芝居を観る。』なので、芝居しか考えてませんでしたが、月曜日はやっぱり予定が立たない。

観光するかな…と思っていたのですが、結果的には殆ど出歩かなかったです。というのもこの日、晴れてはいたものの風がめちゃくちゃ強くて、体感気温が超寒い。とはい、観劇以外には、口実がないと出歩かなさそうな自分を鼓舞すべく、$80出して、市内観光の2階建てバスのチケットを買ったものの…2階がオープンのバス、寒くて寒くて、モームリ。一応、自由の女神は岸から拝んできましたが、バスで1周してそそくさホテルに退散と相成りました。

その時、一つの事を思いました。

俺、NYに求めているのは、観劇だけだなぁ。

という事。なんというか、名所とかに全く食指が動かなかったんですよね。…あ、一応、MoMAだけは行きましたけど。

NYの街そのものは、思いのほか自分の肌に合い、心地よくて好きになったものの、それ故なのか、観光を無理にしなくても良いかなぁ、と感じたのでした。なんかエメラルドシティに着いたエルファバみたいでした。

JFK国際空港からタイムズスクエアへの移動

JFK国際空港からタイムズスクエア周辺・Broadway劇場街への移動の話。

大抵のガイドブックではタクシー移動を勧めています。ただ、タクシーも$100近くかかってしまうので、高いし、時間が読めない。

そんな中知った、エアトレイン(空港内のターミナル間循環電車)でJamaica駅へ出て・LIRR使ってGrand Central駅に移動。地下トンネルを北上して48th St.の入口をエレベーターで上がり、NBCのスタジオやロックフェラーセンターを抜けてタイムズスクエアまで歩く…というオススメルートです。(あくまでタイムズスクエア周辺に宿を取る場合、ですが)

Grand Centralの地下駅が、最近開通したばかりという事もあり、あまり情報がありません。地下駅、とても広くて奇麗です。ホームレス等の気配等は全くなく快適。どうやら、NYPD(ニューヨーク市警)の人が常時いるっぽいです。(地下通路の写真撮り損ねた…下のWeb記事参照)

荷物の重さにもよりますが、スーツケースひとつであれば、十分移動に耐えれるルートだと思います。

この便利なルートの情報が殆ど無かったので、行きは、Grand CentralのLIRRの駅で降りてホテルまで歩いたけれど…42丁目の方に出て、かなり遠回りしてしまった。帰りはエレベーターとトンネルの情報を知る事が出来てラクチンでした。

42丁目~48丁目までトンネルが貫通しているので、自分の泊まるホテルにあわせて地上に出て歩けます(Google Mapで検索しても、このトンネルがまだ出てこない)。トンネルからLIRRに降りていくエスカレーターがちょっと長くて怖いけれど、基本は快適です。トンネル内に奇麗なトイレもありました。

運賃は、エアシャトルの$8.50とLIRRの$10 で 計$18.5。渋滞にハマる可能性のあるタクシーより断然早くてお得です。

このルートなら、JFKで入国審査が終わり荷物を受け取った後、1時間15分あれば、タイムズスクエアまで着けると思います。入国審査もあわせて、飛行機の到着時刻から3時間余裕みておけば、劇場に駆け込めるかな、と思いました。

工事中のようなので、今後、もっと便利に変わっていくとは思いますが、JFKからのアクセスが良いのは間違いなしです。

JFKからJamaica駅経由でLIRR乗る方法は、このあたりのWebの情報を参照ください。

Grand Central駅の地下通路の情報は、このあたりのWebの情報を参照ください。

お金のザックリ整理

最後に、今回の旅にかかったお金を、ザっと整理してみたいと思います。

項目
費用(円)
(1ドル159円換算)
備考
飛行機(180000)出張の延長での空路なので参考価格
交通費6249エアトレイン(空港内)、LIRR、NY地下鉄 各往復で2回ずつ
チケット1576089本。個別内訳は別表参照。
演劇関連グッズ31164公演プログラム・キーホルダー・CD等
宿代1239104泊。
食費9858ビール・マクドナルド・中華料理
その他観光15741MoMA(学割料金)、周遊観光バス
合計508788飛行機代の参考価格含む

自分で整理してガクガクブルブルと震えております…。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

まとめと次回の抱負

こうやって書き連ねてみると、

行って良かった!楽しかった!楽しかったよ
短時間で計画するの大変だったけれと、その計画の過程さえも良い思い出だよ~!

高い!高いよ!高すぎるよ!Broadway兄さん(涙)。
クレカの請求が怖いよ…

という二つの感情が渦巻いております。(笑涙)

今回、飛行機代は出張の延長経路で買ったので、実質0円でラッキーでした。食費を削らなかったら、更にお金がかかっていると思うと・・・です。



ふたつの感情渦巻くところではあるものの。

観劇おじさんとして、最も強く感じたのは、

「とても良い刺激になった」

という事でした。

普段は、東京の演劇を中心に観ている私ですが、やはり世界に視野を広げてみる、 「インターナショナル観劇おじさん」 を目指してみるのも、悪くないなぁ、と思ったのでした。

今回の反省をふまえて、もっと安くあげる方法をあみだして、年に一回くらいはNYに観劇に行くのも悪くないな、と思っている今日この頃であります。

お金稼がねばネ。


長々と書き連ねてしまいました。最後までお付き合い頂き有難うございます。

もしこれを読んで、NY、Broadwayで観劇してみよう、なんて思っていただけたら嬉しいです。その際はぜひ感想を聞かせてください。

また、情報が間違っていたり不明点があるようでしたら、ぜひお知らせください。

最終更新:2025年03月02日 0時02分

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